建て替え時のローンはどうすればよい?流れから成功させるポイントまで

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住宅を建て替える時のローン制度について詳しく解説します。主なローンの種類やそれぞれの組み方と手順、利用できる制度や注意点について説明!また、ローン審査を通すコツも合わせて紹介します。ローンを使って家の建て替えを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

建て替え時のローンはどうすればよい?流れから成功させるポイントまで

建て替え時のローンで失敗しないために

一生で一番大きな買い物ともいわれる、住宅の購入や建て替えには、多くの人がローンを利用します。ローンで借り入れる金額は、ほとんどの人にとっては数千万円単位の大きなものです。

絶対に失敗したくない、住宅の建て替えに使えるローンの種類や、借りる人を手助けする制度・助成金について解説します。

建て替えで組むことができるローンの種類

家を建て替えるためのローンには、さまざまな種類があります。ここでは、利用されることの多い4種類のローンを紹介します。自分にもっとも向いているローンがどれなのか、シミュレーションしてみましょう。

住宅ローンで建て替え

現在の住宅にローンの残債がなければ、通常の住宅ローンを使って建て替えることをお勧めします。残債がない状態とは、現在の住宅や土地の購入に利用したローンに、支払いの残っているものがないことを指します。

元々所有していた土地であれば、建て替え費用だけを借り入れればよいので、住宅ローンの総額を低く抑えることも可能です。ただし、住宅ローンの返済が終わっている場合、抵当権が抹消されているかを確認しましょう。

抵当権とは、金融機関が住宅ローンの対象になっている住宅や土地に対して設定する物的担保の一種です。ローン完済後も、抵当権の抹消手続は借りた側が自分で行わなければなりません。この手続きは、法務局に書面の提出、またはインターネット上で行います。出典:不動産登記の申請書様式について(法務局)

建て替えローンで建て替え

現在住んでいる住宅のローンがまだ残っている場合は、建て替えローン(住み替えローン)がよいでしょう。既存住宅のローンが残っている部分と、新しい住宅のローンを一本化するもので、現在住んでいる住宅の抵当権の抹消が必要です。

建て替えローンを利用するメリットは、古いほうのローンの金利が現在よりも高い場合、一本化することで安い金利で今後の返済ができるという点です。ただし、新旧2棟の建設費用を借りることになるので、通常のローンよりも審査は厳しくなります。

ダブルローンで建て替え

ほかにも、建て替えの費用を2人でローンを返済していく、ダブルローン(ペアローン)という方法があります。夫婦共働きなどで、それぞれに収入がある2人が、各自で借入金を返済していくものです。一人ひとりの負担が分散され、審査にも通りやすくなるとされています。

また、住宅ローン控除を各自が利用できるので、減税効果も大きくなるでしょう。ただし、配偶者を連帯保証人にするケースなどでは、控除の対象は一人だけとなります。出典:認定住宅の新築等をした場合(住宅借入金等特別控除)(国税庁)

親子リレーローンで建て替え

ダブルローンに似た方法に、親子リレーローンもあります。親子二代で返済していくことで期間を長くできるので、1カ月あたりの返済額に余裕ができます

例えば、50代の人が完済時の年齢制限80歳未満のローンを借りる場合、一人であれば長くでも29年以内で返済しなければなりません。このため、月々の返済額が高額になります。

しかし、残っているローンを子どもに引き継がせることで、トータルでみると毎月の返済額をおさえられます。フラット35の利用も視野に入るでしょう。出典:フラット35(住宅金融支援機構)

建て替え時にローンを組むときの流れ

ローンを利用して住宅を建て替えるときは、以下の順序で進めていくことになります。

建築会社と建て替えプラン検討

家を建て替えることが決まったら、建て替えの計画を作ります。計画で必要なのは、建て替えの目的と優先順位、そしてそれをかなえるための資金繰りです。今ある実家や中古で購入した住宅をリフォームしたいのか、解体して新しく建て替えるのかを明確にしましょう。

数社の建築会社の担当者に建て替え計画の目的と、特に優先したい箇所を担当者に伝えると、おおよその見積もりが提示されます。

建て替えの住宅ローンの仮審査

住宅ローンを利用するときは、建て替えの計画や見積を受けて、具体的な予算を決めます。建て替えに必要な費用はいくらか、借り入れる金額と返済シミュレーションもしておきましょう。

返済シミュレーションでは、残っている金額と金利から、月々いくら返せるか、を基準に検討すべきです。

建て替え予算の計算ができたら、金融機関に仮審査(事前審査)を申し込みます。仮審査では、借り入れ希望額や年収などの条件から、住宅ローンが通るかどうかの大まかな審査を行います。

建築会社と請負契約

仮審査に通ったら、建て替えを担当する建築会社と正式な工事請負契約を結びます。自分の希望をもっとも的確にかなえてくれる会社を探すためにも、複数の建築会社で比較検討することが重要です。

契約後は、建築会社の営業や設計の担当者と、正式な建て替えの仕様を打ち合わせ、行政機関に建築確認申請書を提出します。提出者の名義は建築主ですが、図面等の資料の添付が求められるため、実際の作成・提出は建築会社などが行うことが多いです。

住宅ローン本審査

住宅ローンの本審査を開始します。本審査には、設計図面などと合わせて、建て替え工事の請負契約書の写しや建築確認済証などが必要になります。この時、申請者が勤務先を退職したなど、仮審査の時と状況が異なってしまった場合は断られることもあります。

建て替え工事中の仮住まいへ引っ越し

建て替え工事中は、当然ながらその家には住めません。大半の人は、仮住まいに一時的に引っ越す必要があります。

一時的にアパートやマンションを借りる場合は、家財道具をすべて持ち込めるような広い部屋だと家賃が高くなります。新しい住宅のローン返済を考えて、身の回り品や仕事・学校で必要なもの以外の残っている荷物は、トランクルームに預けておくのも有効です。

解体工事〜新築

古い家を取り壊し、その跡地に新しい家を建て替えたり、減築を行う場合は、新築の家の工事会社と別に、解体業者を手配する必要があります。

解体業者は、都道府県知事による解体工事業登録業者、または解体工事や土木一式工事、建築一式工事のいずれかの建設業許可業者から探します。その中から、複数の業者に見積もりを請求し、法にのっとって施工を行う業者を選びましょう。

解体工事が終わったら、法務局に建て替え前の建物の滅失登記を申請します。地盤調査や地盤改良工事を行うのもこの段階です。出典:建物を取り壊した/建物を新築した(法務局)

住宅ローンの実行

住宅ローンによる融資は、建て替え工事が完了した時点から実行されます。この融資で建て替え工事にかかる代金の残りを支払い、建築会社から家の受け渡しが行われます。

この時、建て替えた住宅を担保とする手続きが抵当権設定登記と呼ばれるものです。建て替えローンを受けていた場合は、資金は古い住宅の費用の返済に充て、借り入れを新しい住宅のローンに一本化します。出典:不動産登記の申請書様式について(法務省)

建て替えでローンを組むときに使える制度

建て替えのローンには、いくつかの制度を利用できます。どのような費用があるかを含めてみていきましょう。

建て替えの費用と頭金はどのくらい必要?

家の建て替えで必要になる、主な費用としては、土地の取得費用、解体工事費用、家本体の工事費用、付帯工事費用、地盤調査・改良工事費用があります。

また、建て替えにあたって、いくつかの税金が発生します。具体的には、契約書などに添付する印紙税、土地や建て替える前の古家を取得する際の不動産取得税、取得した不動産の所有権や抵当権の登記に必要な登録免許税などです。

このほか、建て替え工事中の仮住まいの家賃や生活費も人によっては必要です。出典:マイホームの取得や増改築などしたとき(国税庁)

建て替えで利用できる助成金や優遇制度

建て替えの際に利用できる助成金には、国が推進している地域型住宅グリーン化事業があります。この助成金は、木造住宅を新築または改築するときに、必要な条件を満たすことで一定の金額が交付されるものです。

また、優遇制度としては、直系尊属(親、祖父母)からの贈与税の非課税枠があります。非課税となる限度額は、2022年3月31日までに住宅用家屋の新築や建て替えに係る契約を結んだ場合、通常の住宅で700万円です。

この限度額は、住宅が省エネ住宅としての一定基準を満たす場合、1,200万円まで増額されます。出典:令和3年度地域型住宅グリーン化事業 グループ募集の開始(国土交通省)

住宅ローン控除も利用できる?

住宅ローン控除(住宅借入金当特別控除)は、ローンを組んで住宅を建て替えたり、新築、または購入した人を対象とした減税制度です。住宅ローン控除は、2度目の建て替えであっても要件を満たしてさえいれば適用されます。

ただし、ダブルローンで片方を連帯保証人にしている場合に、住宅ローン控除の対象となるのはもう片方の人だけです。出典:すまい給付金(国土交通省)

建て替えでローンを組むときの注意点

家の建て替えでローンを組む時には、どのようなことに気を付ければよいでしょうか。特に重要な4項目を説明します。

建て替えの際のローンは解体工事も含まれる

家の建て替えを主眼としたローンではありますが、その工事の中には古い住宅の解体工事費用も含まれます。建て替える住宅だけでなく、古い住宅本体やブロック塀の解体、樹木の伐採などの付帯工事費、廃棄物処分費なども見越してローンを組みましょう。

シミュレーションをして返済プランをしっかりと立てる

返済プランのシミュレーションは、ローンの残債を返済していくうえでもっとも重要なポイントです。返済していく人の、将来を含めた収入の状況や返済期間、各種制度の利用などあらゆる可能性を考えてみましょう。

また、子どもなどにローンを引き継がせるのであれば、自分の代でなるべく残っている残債を減らしたり、金利を少なくする工夫も必要です。

金利だけに囚われず金融機関を見定める

住宅ローンは、さまざまな金融機関が取り扱っています。世間の多くのサービスや商品同様、住宅ローンにも各機関がいろいろな特徴を付けているものです。

もっとも意識しやすい金利だけでも、いろいろな種類があります。また、借入先には民間金融機関からの民間ローンでは、メガバンクや地方銀行、ネット銀行が代表的です。

さらに、公的機関からの融資を受ける公的ローンとして、都道府県や市町村の自治体融資や財形貯蓄のある人を対象にした財形住宅融資もあります。自分にとって、どの借入先を選ぶかということが、シミュレーションでは重要です。

実家の場合は相続トラブルを防ぐために話し合う

実家の建て替えは、住宅の資産価値を引き上げると同時に、将来の相続のトラブルの原因となることがあります。兄弟姉妹などの法定相続人が複数いるのであれば、全員の同意のもとで綿密なシミュレーションを行いましょう。

このとき、住宅に必要な機能だけでなく、費用の負担割合やローンの名義人をどうするか、といったことを詳細まで詰めておく必要があります。特に、実家の住宅や土地以外の金融資産がない場合は要注意です。

なお、名義の土地で子ども名義の住宅ローンを組む場合は、土地にも抵当権が設定されることが多いです。地権者である親を連帯保証人にするよう、金融機関に求められることもあります。出典:直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(国税庁)

建て替えを成功させるポイントと審査を通すコツ

建て替えの成否は、資金計画をどうシミュレーションし、金利も含めた、将来残っている金額を減らしていくかにかかっています。そのためには、より自分にとって有利な条件で審査を通す必要があります。

建て替えの流れをイメージしてゆとりのある計画を立てる

ローンを返済し、残債を減らしていくのは長い年月が必要です。ローンには金利も付いてくるので、金利分も含めた無理のない返済計画のシミュレーションは不可欠です。

建て替えの資金には、古い住宅や付帯設備の解体費用、ローンの手数料、旧居から仮住まい、さらに新居への引っ越し費用などもかかります。シミュレーションの際、どの費用にどれくらいかかるのかを想定しておきましょう。

解体費用を節約して費用を削減する

解体費用を節約する方法としては、解体業者を自分で探すことが一番の方法です。建築業者等に仲介してもらった場合、中間マージン(紹介料)が発生し、解体工事費用の30%程度を上乗せされることがあります。

また、建て替え前の家に残っている、粗大ごみなどの残置物は、解体工事中に業者が処分をするものの、その分の処分料も請求されます。このため、自分で持ちだせる大きさの粗大ごみは、あらかじめ処分場に持ち込むのも効果的です。

審査を通すコツ①審査ポイントを理解する

住宅の建て替えローンの審査は、借りる人の年収以外にもさまざまな要素が関係します。金融機関が重視する要素としては、主に完済時年齢、健康状態、担保の評価、借入時年齢、現在の職場での勤続年数などがあります。

審査を通すコツ②他のローンは完済する

建て替えに必要なローンの審査では、住宅だけでなく、名義人が申請時点で借りている他の借金も含めて判断されます。カーローンや携帯電話本体などのローンのほか、リボ払い等のキャッシングが残っている人は、可能な限り現在のローンの残債や借金を完済してください。

審査を通すコツ③頭金は多めに支払う

ローン審査を通すコツの3つ目は、頭金を多めに支払っておくことです。ローンは借入額と金利によりついた利子を合算した額を返済しますが、頭金を多めに支払っておくことで、金利を含めた最終的な支払金額を抑えられます。

建て替え時のローンはしっかり計画を立てることが大事!

新しく家を建て替えても、費用を支払うことができなければ苦労が水の泡となってしまいます。建て替えにローンを利用する場合は、建て替え前・建て替え後のシミュレーションや準備をしっかりと行い、無理のない返済ができるよう計画することが重要です。

そのためにも、信頼できる業者や金融機関、国の制度などの力を借りて、よりよい住宅を造っていきましょう。

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