旗竿地って一体どんな土地?解体工事の際の大きな注意点とは

よくある疑問

「旗竿地(はたざおち)」という言葉、耳慣れないという方も多いかもしれませんね。都心部などでよく見られる形状で、法律によりさまざまな制約がついてくることもある特殊な土地のひとつです。

今回はこの旗竿地について、特徴や解体工事の際の注意点・費用などを解説していきます。

旗竿地とはどのような土地か

旗竿地の形状

「旗竿地」とは、その名が示す通り「旗と竿のような形をした土地」のことです。狭い道路を通って家と家の間を抜けていくと、奥にきちんとした四角い土地がある…という土地をイメージしてみてください。狭い道路部分が竿、奥の四角い部分が旗の形に見えるので、このような呼称になっています。道路に見える部分もれっきとした土地、ということになります。

不動産業界では、旗竿地の他にも「敷地延長」「敷延」などと呼ばれることもあり、住宅が密集した都心部や古い街でよく見られる形状です。

なぜこのように独特な形をしているのかというと、1950年に施行された「建築基準法」という法律に「幅員が4m以上ある道路に、敷地の間口が2m以上接していなければならない」という項目があるためです。これを「接道義務」といいます。万が一の災害時、住宅の避難経路を確保するため、また消防車や救急車などの緊急車両がスムーズに進入できるようにするため、このような定めが設けられています。

接道義務を果たすためには、奥まった土地から4m以上の幅がある道路に向かって、幅2m以上の道路状の土地を延ばす必要があります。そのため、この旗竿地のような形状の土地が存在するのです。

旗竿地のメリット

旗竿地は、通常の、しっかり道路に面している土地(整形地)よりも奥まったところに住宅を建てるため、よりプライバシーの確保がしやすいというメリットがあります。人目や車の通行などに煩わされることが少なくなり、騒音からも遠ざかることができます。

また、整形地よりも土地の価格が抑えられていることが多いため、都心部でも比較的安く土地を手に入れられることがあるのも利点のひとつでしょう。さらに土地の評価額が周辺よりも高くないということは、その分固定資産税の金額も安いということにもなります。

旗竿地のデメリット

公道からは遠い反面、隣家との距離は一般的な土地よりも近くなる傾向があるため、どうしてもご近所との騒音やプライバシー関係のトラブルが発生する可能性が高くなってしまいます。また、距離が近いだけではなくまわり全てが家に囲まれている、という場合もあるでしょう。そういうケースでは、方角にもよりますが、日当たりや風通しが悪くなってしまうという欠点も考えられます。

加えて、竿部分の細長い土地は本当に狭く、駐車場として使うのも一苦労で、結果通路としてしか使えないというケースが多いようです。かろうじて車を止められる幅があったとしても、非常に駐車しづらく、神経を使うということもあるでしょう。広々と土地を使う、というのはなかなか難しいということになります。

旗竿地に建つ建物は解体できるのか

解体すると新しい建築ができない場合がある

接道義務が定められた建築基準法が施行されたのは1950年のこと。つまりこれより前に建築された建物には、条件を満たしていないものが多く存在しています。

こういった建物は「再建築不可物件」といって、現在存在している建築物は仕方がないにしても、これを解体してしまった場合その土地にはもう新たに建物を造れなくなってしまいます。解体を考えている場合は、まずこの点をしっかり確認しておくことが重要です。

ちなみに、この接道義務が定められている建築基準法第43条には但し書きというものが規定されています。
これは接道義務の基準に達していなくても「周辺に広い空き地がある」など、別のある一定の条件を満たしていれば解体工事が可能、というものです。

自分では再建築不可物件だと思い込んでいたけれど、実は可能だった、というケースも存在するということなので、こちらもまずはしっかり確認しておきましょう。

再建築を可能にする方法

上記のような但し書きの事例にも該当しないとしても、まだ再建築を可能にする手段はいくつか考えられます。

たとえば、隣家の土地を買い取らせてもらったり、一時的に借りたりといった方法です。隣家の全部または一部の土地を自分のものにすることで、接道義務をきちんと満たすことが可能なのであれば、こういった方法もできなくはないでしょう。

もちろん隣家との交渉の成功が絶対条件となるため、簡単ではありませんが、考える余地があるのであれば選択肢のひとつとしてもいいかもしれませんね。

どうしても再建築が不可能な場合の解決策・活用方法

それでもどうしても再建築不可としての扱いしか受けられない場合の解決策として、リフォームリノベーションでしのぐ、という方法が挙げられます。

これらは建物の基礎構造は残しておく手法なので、建築基準法で定めるところには抵触せずに新築のような見た目に改築することが可能です。

また、建物を解体してしまって一度更地にし、駐車場などとしての活用も考えられます。

さまざまな条件を確認しつつ、最善の土地活用方法を考えたいですね。

いざ旗竿地の建築物を解体!注意点とその対策

時間がかかる

通路も土地自体も狭いため、大型の重機を入れることが難しくなり、その結果手作業が多くなる傾向があります。そうすると一般的な土地の解体工事よりも時間がかかることになるでしょう。

また、解体工事で出た廃材などを運搬するトラックも、敷地内に駐車しておくことが難しいため、少し離れた道路に止めた車両までやはり手作業で運んで積み込む…ということにもなりえます。

時間がかかるということは、その分人件費も余計にかかるということです。

旗竿地の解体工事のスケジュールを考える際には、
通常の土地よりも費用と時間を多く費やす可能性を踏まえて、余裕のある予算や日程で組むといいでしょう。

また、旗竿地などの特殊な形をした土地に建つ建築物の解体に経験豊富な業者であれば、狭い土地に対応できる小型重機などを多く扱っているでしょう。そのような業者をうまく見つけられるといいですね。

近隣住民とのトラブルが多い

上述したように、旗竿地の住宅は隣家との距離が一般的な住宅よりも近いというケースが多くあります。このような立地での解体工事は、隣家への騒音や振動が通常よりも増したり、塀などを破損してしまったりといった可能性が大きくなるでしょう。

この点についての対策として、一般的な解体工事よりもさらにいっそう慎重な作業を業者に求めるということはもちろんですが、施主としてもまずは事前に近隣住民への挨拶まわりを怠らないようにしましょう。どれぐらいの期間、どんな内容で工事を行うかということを細かくしっかりと説明し、迷惑をかけてしまうことに謝意を示しておきます。

こういったことをきちんと行っておけば、多少のアクシデントが起きたとしても大きなトラブルに発展することなく解決できるでしょう。

旗竿地での解体費用

旗竿地の解体工事にかかる費用は、1坪あたりの解体の目安として、木造であれば3~4万円、鉄骨造であれば3.5~4.5万円、鉄筋コンクリート造(RC造)であれば5~7万円といったあたりが相場のようです。

ただし、これはあくまで家屋のみの目安なので、庭木やブロック塀・地中埋設物といったものがあるならば付帯工事としての費用が別途必要になってくる場合がほとんどです。周辺環境などによっても差が出てくる可能性があるため、見積をしっかり行ってもらい、その内訳はきっちり確認しておきましょう。

特殊な形状をした旗竿地での建物解体は、手間がかかることも多いですが、ポイントを押さえておけばそれほど面倒なことはなくなるでしょう。

事前に確認・準備することをしっかりと踏まえ、スムーズに進めていきたいですね。

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