家の建て替えを検討する時に最初に知っておくべき、費用の相場について詳しく紹介します。建て替え決定から完成まで、一般的な流れについても分かりやすく説明!家の建て替え費用が安くなる方法についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

家の建て替えの流れ
現在住んでいる家が老朽化などで建て替えを行う必要がある場合、業者探しから引き渡し後までやることがたくさんあります。
事前に行うことを把握しておくと、一連のスケジュールを組み立てやすくなるでしょう。費用面に関しても建て替えをの時から発生していきますので、活用できる節約の方法についても紹介します。
ハウスメーカーを見つける

まず初めに行うことは、ハウスメーカー探しです。住宅を建てるためには施工業者を探さなくてはいけません。前回施工をした業者があるのであれば、再度お願いすることも良いでしょう。
ハウスメーカーを探す方法は、インターネットでの検索・住宅展示場やモデルルームに行くなどの方法・建て替え専門の雑誌などがあります。
数社かに絞り込み・プランや見積もりを相談します。日程や予算などはなるべくはっきり伝えるようにしましょう。より現実的な費用の提示をしてもらえます。
ハウスメーカーと相談
仮見積もりで納得のいく施工会社が見つかれば、改めて打ち合わせを行いましょう。1社に絞れなくても構いません。ここで間取りや建築プランを相談して納得ができた場合に、本見積もりを作成してもらいましょう。
本見積もりを業者行う業者を決定する場合には、アフターケアの充実度・保障体制なども比較をして決めます。安心できる依頼が可能な業者を選ぶことができます。
建て替えの契約

本見積もりに問題がないことを確認します。そして建て替えの契約「工事請負契約」を結びます。契約時の不明点については、遠慮せずに担当者に確認を行いましょう。
疑問や不安を抱えたままの契約は行わず、納得ができた上で契約を行います。費用面についてですが、住宅ローンを利用する場合、契約前に住宅ローンの仮審査を通しておきましょう。
建築確認の申請・建築許可が下りると「建築確認済証」が交付されるので、この書類と必要書類を揃えて住宅ローンの本審査を申し込みます。
仮住まい探し

建て替えを行うということは、現在住んでいる住宅は解体を行う必要があります。解体のタイミングは建て替えの方法にもよりますが、ほとんどの建て替えの場合には解体後の土地の上に新しい住宅を建てます。
このため、仮住まいを探さなくてはいけません。新しい住まいが完成するまでの間に住む場所となるので、早急に探すことになるでしょう。
短期間の入居となるので、不動産会社によっては受け付けていない場合もあります。施工会社によっては、自社物件を賃貸として使用させてくれることもあるので、確認をしてみましょう。
短期間でも利用できる住宅はマンスリー・ウィークリーマンション、地元の不動産会社で探してみることをおすすめします。家財道具については、倉庫・トランクルームを借りたり、思い切って処分も考えましょう。
解体工事業者を決める

引っ越しと同じ時期に解体業者の選定を行います。ハウスメーカーによっては解体を請け負い契約時に提案されることもありますので、条件を確認して問題がないようであればそのままお願いしても良いでしょう。
建物の解体期間は、だいたい2ヶ月と考えていればほとんどの住宅は解体されます。自分で解体業者を選ぶ必要がある場合には、複数の業者から見積もりを取り、最も信頼できる業者に依頼してください。
解体業者が決定した時点で、近隣へ建て替え工事に伴う解体を行うことを伝えておきます。事前に了承をしてもらい、必要に応じて防音・振動対策をする必要があります。
解体終了後に新築スタート
解体が終了した後は地盤調査を行い、地盤改良をおこなうことになります。強度が基準を満たしている状態であるか確認を行いましょう。解体終了後は必ず法務局へ「建物減失登記」を申請しましょう。
調査(必要に応じて地盤改良)が完了して、更地になった状態で改めて近隣への挨拶を行い、地鎮祭を行い基礎工事が開始となります。新築工事の着工から引き渡しまでは、平均4~6ヶ月ほどです。
引き渡し

新築工事が完了したらすぐに新しい家に住めるわけではなく、業者と共に竣工検査を行うことになります。完成した住宅に不具合等がないか、チェックをする必要があるからです。
問題等があればこの時点で改善してもらいます。問題がない、または問題も解消された時点で家の鍵を受け取り、引き渡し完了となります。
行政検査と登記諸々
新築工事が完了してから4日以内に、建築主事(市町村長または都道府県知事)に対して完了検査申請の行います。住むための大切な申請です。
建築基準法の義務であり、建築主事は申請から7日以内に審査を行うことになります。審査を行い問題がなければ、建築主に検査済証が交付されます。
その後新築した建物を登記簿に登録する「建物表題登記」、建物の所有者を明示する「所有権保存登記」を行いましょう。行政検査・登記などを完了させれば、新居へ引っ越しをして新しい生活がスタートできます。
家の建て替え費用の内訳

ここからは、実際に家の建て替えに必要となる費用の団扇について紹介します。一般的な家の縦化にかかる費用は、以下のようになります。
解体費用
新しい住宅を建てるためには、今現在住んでいる建物を解体する必要があります。解体費用の相場は地域によっても異なります。
1坪あたり5~8万円が相場です。40坪の住宅であれば200万円の解体費用がかかります。あくまで相場なので、住宅の状態によっては別途費用などが必要です。
登記費用

建物を解体したら、すぐに法務局へ「建物減築登記」を申請します。実際の状態と登記が異なる場合問題となり、固定資産税の金額も解体前の金額となってしまうからです。
費用は5万円ほど。高い金額ではありませんが、申請を忘れると支払う税金の額が変わるので、解体後すぐに行うようにしましょう。
設計建築費用
建て替え費用として一番大きいのが設計建築費用だといわれています。1坪50万ともいわれていますが、建築費用の10%ほどになります。
大きな金額になるので、できるだけ抑えたいと考えるかもしれませんが、しっかりした設計をしてもらうためには必要な費用と考えるようにしましょう。
付帯工事費用
附帯工事とは屋外給排水工事・上下水道引き込み工事・外構工事や地盤補強工事。そして、ガス工事・電気設備工事・エアコン設置工事などを指します。
居住をする際に必要な工事費用のことで、それぞれの工事費用は数万円~数十万円程度。合計金額は、本体工事費用の20%程度が目安となると言われています。
工事依頼は施工業者が行うので、施主(依頼主)が行う必要はなく、請求なども建築費用の一部になります。本見積もり時にチェックをして忘れないようにしましょう。
地盤調査費用

解体後新築工事を行う前に地盤に問題などないか調査を行います。地盤調査の費用相場は5~25万円。状態や土地の広さによっても異なるので、費用に幅があります。
地盤改良が必要となれば今度は改良工事費用がかかります。相場は一坪あたり約3万円、30坪の場合、100万円前後かかると考えましょう。
引っ越し仮住まい費用
契約完了後、受け渡しまで住むための仮住まいが必要になります。引っ越しは大体10万円ほどになり、これが2回分必要です。
仮住まいの間は賃貸住宅での生活になる場合がほとんどなので、家賃が必要です。地域の相場を確認して、検討しましょう。引っ越し費用は複数の業者に見積もりをして、納得できる業者にお願いするようにしてください。
各種税金

家の建て替え時には、税金を納める必要が出てきます。実際に必要となるのは、印紙税・不動産取得税・登録免許税です。
契約書や領収書の文書に課される税金で、建て替えの場合は、業者との間で結ぶ建設工事請負契約書が課税対象に該当します。不動産を取得した際に、不動産の所在する都道府県に納付するのが不動産取得税になります。
取得した不動産の所有権や抵当権を登記する際に、登記所で納付する国税が登録免許税です。家の建て替えで新築住宅を取得した際には、「所有権保存登記」を行ってください。
坪数で見る家の建て替え費用の相場
建て替えの詳細の説明は行いましたが、実感がわかないかもしれません。実際の坪数・土地・建物の状態によって、必要な費用相場を確認してみましょう。
一般的な住宅 | 平屋 | 二世帯住宅 | |
---|---|---|---|
30坪 | 2,653万円程度 | 1,800万円程度 | 2,700万円程度 |
40坪 | 3,537万円程度 | 2,400万円程度 | 4,000万円程度 |
50坪 | 4,421万円程度 | 3,000万円程度 | 6,300万円程度 |

一般的な家の建て替え費用の相場
一般住宅の多くは30~50坪で建てられることが多いようです。全国の平均でも38.36坪となっており、一般的な4人家族であれば十分な広さです。
一般住宅の相場は、2,653~4,421万円となっています。坪数に比例して建て替え費用が上昇しているのがお分かりになるかと思います。
平家に建て替える費用の相場
平屋の場合は2階建てではないので、上部の支えを必要としないので耐震性や耐風性に優れています。終の棲家(ついのすみか)とするために建て替えを行うのであれば広さも必要ありません。
バリアフリー対策も行いやすため、最近は平屋の住宅に建て替えを行う人も多くなってきました。費用の相場は平屋であるため安く仕上がり、1,800~3,000万円程になっています。
二世帯住宅に建て替える費用の相場
二世帯住宅の場合には、どのような暮らし方をするかによっても種類が異なってきます。完全分離・一部共有・完全共有(同居)型となるので、どのような暮らし方をするか話し合いをしたうえで決めてください。
費用相場は2,700~6,300万円程度になりますが、どのような暮らし方をするかによって費用が変わってくるのでこれ以上の金額がかかる場合も考えられます。
家の建て替えにかかる費用を安く抑える4つのコツ
住宅を建て替えるにはなにかと費用がかかってしまいます。少しでも建て替え費用を抑えるためにはどのような方法があるのでしょうか?4つの方法を紹介します。
複数の業者に相談

建て替え費用を安くする方法としてまず挙げられるのが、複数の会社へ見積もり依頼をすることです。1つの会社に依頼をすることは、建て替え費用の相場が分かりにくくなります。
相場よりも高く見積もられていることに気づかない場合もありえます。複数の会社に依頼することで相場を知ることが可能です。
家の建て替えにおけるこだわりを絞る
建て替えを行う場合、広さや内装にこだわりたいと思うでしょう。こだわることは悪いことではありませんが、その分費用がかかってしまうことを忘れないでください。
建築費用を押さえたいと考える場合には、一番こだわりたい部分を決めてそれ以外はこだわらないのであれば、建て替え費用は安くなります。
建て替えに伴う引越しのタイミングは閑散期にする
意外と気づかない部分ですが、引っ越し費用を抑えることも可能です。通常の引っ越しと異なり、仮住まい入居・退去、必要であれば倉庫・トランクルームからの荷物の出し入れも依頼することになります。
繁忙期である3~4月、大型連休のある5月・8月は引っ越し料金が割高になっています。閑散期である年末に合わせるのも安くする方法です。
そして引っ越し業者も複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。その時に、一括で見積もりをして少しでも安くできるか、確認をしてみましょう。
自分で解体業者を選ぶ

解体業者は施工会社も紹介してくれると思いますが、解体費用はかなりの高額になるので、できるのであれば解体業者を自分で探して観るようにしましょう。
交渉次第では施工業者の価格よりも大幅に安くすることも出来るかもしれません。ただし最初の工程になるので選んでいる時間が実際にはないかもしれないので、無理はしないようにしてください。
解体業者でお悩みの場合にはカイタイーノで解体業者を比較して、希望に合った業者を選んでみてはいかがでしょうか?
建て替えとリフォームで悩んだら
建て替えを検討していく中で、まだまだ住めると感じたりするかもしれません。そのような時はリフォームという方法も選ぶことができます。素人判断では決断しにくいと思います。
建て替えとリフォームで悩んだ時にはどのようにして決めるべきなのでしょうか?いくつかの方法を紹介します。参考にしてください。
建て替えのメリット・デメリット

メリットは、最新の機能を取り入れることが可能になる・間取りを自由に作ることができる。多額の住宅ローンが利用可能になる、ということではないでしょうか?
新しく建て替えることになるので、これから何十年も住み続けることが可能となるのが、一番のメリットといえるはずです。
デメリットは、リフォームよりもコストがかかり、工期が長いことが挙げられます。一部分の改修となるリフォームに比べて費用がかかるのはしかたがないことですが、工期の長さがネックと感じるかもしれません。
リフォームのメリット・デメリット

リフォームを行うことの最大のメリットは、必要な場所だけ改修するので低コストに抑えられる・工期が短いことが挙げられます。
デメリットは改修できる範囲が限られしまう、著しい老朽化の場合には補修費用が高くなってしまう。地盤改良ができない、間取りの変更ができないなどがあります。
まだまだ建て替えを考えるほどではない場合は、リフォームが有効です。高老朽化が激しい場合には建て替えの方がよいでしょう。
建て替えかリフォームか
建て替えかリフォームか悩んだ場合は、リフォームと見積もりを両方取ってみると良いでしょう。この時にリフォーム費用が建て替えよりも高い場合には、建て替えを行うほうが安くなることがあります。
リフォームを選ぶ場合には「再検地副科物件」になっていないか確認します。法律によって建て替えを禁止されている建物の場合にはリフォームを行うようにしましょう。
まとめ

建て替えにかかる費用について、詳しく説明しました。建て替えを行うためには解体を先に行うことになるので、考えているよりも費用が必要だとお分かりいただけたのではないでしょうか?
費用を抑えたいと考えた場合は、複数の会社に見積もりを依頼したり、リフォームを行うという選択も可能です。リフォームの場合には、建て替えよりも安い費用で仕上げることができます。
今住んでいる住宅にはどのような方法が良いのかを必ず確認してみましょう。そして確認の結果、一番良い方法を行うようにしてください。
