2023年6月に公布された「空家等対策の推進に関する特別措置法」の改正法が、12月13日から施行されます。
今回施行される改正法のポイントは大きく分けて4つ。
①現行法では難しかった空き家の活用拡大へ
建築基準法等の規制を受け、活用を阻まれていた空き家の規制緩和が可能に。
これにより建て替え利活用が促進されると考えられます。
②官民連携により、リソースと知見の不足を解消
自治体が、空き家の活用や管理に取り組むNPO法人や社団法人を「空き家等管理活用支援法人」に指定することが可能になるため、官民連携の取り組みが加速することが予想されます。
③「管理不全空き家」の新設
周囲に著しい悪影響を及ぼす「特定空き家」に加え、その予備軍ともいえる「管理不全空き家」が新設されました。
住宅用地特例による固定資産税等の優遇措置が解除されるケースが増加し、空き家の処遇の検討がより促進されます。
④特定空き家への代執行などの措置を円滑化
倒壊の危険がある特定空き家の所有者への勧告プロセスの円滑化が進むことで代執行等がスムーズに行えるようになり、除却のニーズが増加すると思われます。
総じて、空き家所有者に対しての責務が強化され、処遇についての検討が大きく加速することが一番大きな影響と言えます。
空き家の利活用方針は主に①売却する②自身や親族や他者による利用の2つが上げられますが、長年放置されてきた空き家はいずれの選択肢もとることができず、最後の選択肢である「③更地にして再生」のニーズが高まります。まさに、空き家市場にかつてない活性化の大きな波が訪れると予想されています。
バリュークリエーション株式会社の運営する「解体の窓口」では、2020年7月のサービス提供開始から累計2.2万人を超えるユーザーからご相談を受けてきました。
また、解体工事に関する相談だけでなく、空き家の前後で発生する相続、売却、利活用、補助金、資金、建て替え等、あらゆるご相談を受け付ける「空き家コンシェルジュ」サービスは大変好評をいただいてきました。
今回の特措法の改正法施行により、空き家所有者からのご相談ニーズは更に増大することが予想されますが、全ての所有者の方に寄り添い、柔軟な対応をしてまいります。
日本の空き家問題の最前線で、所有者の方にあらゆる選択肢を創出できるよう、引き続き活動してまいります。