看板の撤去にかかる費用について紹介します。看板の撤去費用に関係する、種類や相場を解説!どのような業者に依頼すればいいのか、また注意点についてもまとめています。店舗の解体工事などを行う際に、看板撤去費用を参考にしてください。
看板の撤去にかかる費用や注意点を知っておこう
設置された看板を撤去するために、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?また、設置されている看板を撤去する際の、注意点も確認しておきましょう。
お店や事務所などを解体するときに、看板の撤去に必要な情報をまとめています。その種類と撤去費用についてチェックして、適切な業者に依頼してください。注意点をチェックし、トラブルが起きないように看板を撤去しましょう。
看板の種類と撤去費用の相場
種類①野立て看板
看板といっても種類はさまざまで、その撤去費用の相場も異なります。看板の種類と撤去費用の相場をそれぞれ紹介するので、工事の参考にしてください。
まず、野立て看板から確認しましょう。車や電車で移動しているときに、田畑や道路に接しているのが野立て看板です。書かれている情報は、施設の名前やそこからの距離が多くなっています。
撤去する場合は、2~3万円程度です。ただし、基礎工事を行っている場合は、それを撤去するのも含めると10万円以上になります。もし、看板を残したまま、白塗りする白戻しなら、費用を抑えられるので検討してください。
種類②広告塔・屋上看板
ビルやマンションの屋上に設置されているのは、広告塔や屋上看板です。高所に設置されているため、撤去するときも高所作業費などがかかり、相場は高くなっています。
建物の高さなどにより相場も変わりますが、10~20万円程度はかかると想定しておきましょう。また、撤去作業が夜間にしかできない場合、作業員やガードマンの賃金も高くなるので、より費用は高額になります。
種類③壁面看板
壁面看板は、建物に直接パネルを取り付けるタイプです。メジャーなタイプであり、街を歩くとさまざまなところに設置されています。
撤去費用の相場は、1.5~3万円ほどです。しかし、この看板を処分する費用が高く、それを含めると10万円ほどになります。また、先程の屋上看板と同じく、設置されている位置によって、費用の総額は変わるので注意しましょう。
種類④袖看板
袖看板は別名で突き出し看板ともいわれます。その名前の通り、建物の外壁に取り付けて、突き出して店舗などに設置されている看板です。狭い抜け道にも設置でき、一人で持ち運べるようなサイズのものもあります。
袖看板の撤去費用は、1~3万円程度で、比較的相場も安いです。撤去するときの追加費用などがかかりにくいので、店舗などを解体するときは、忘れないように費用として計算しておきましょう。
種類⑤内照式看板
店舗の入り口などに取り付けられており、看板の内側に蛍光灯などが内蔵されているのが内照式看板です。バーや居酒屋など、夜に営業する店舗に取り付けられていることが多く、コンビニエンスストアにも設置されています。
内照式看板の撤去費用は、1.5~3万円程度です。比較的撤去費用が安いのは、使われている素材がアクリルなどで、処分費用が安いことが関係しています。
種類⑥テント看板・欄間看板
昔ながらのラーメン屋や喫茶店などに設置されているのが、テント看板や欄間看板です。お店の正面に取り付けられており、店名が記入されていることが多くなっています。また、テント看板は雨宿り代わりにできるのも特徴です。
こちらの撤去費用は、2~5万円程度です。素材や照明などによって追加費用がかかり、合計で10万円ほどになることもあるので、撤去する際は見積りをしっかり確認しましょう。
年月を経てレトロな雰囲気が出ているものも多いですが、安全のためを考えると一度劣化具合を業者に確認してもらうのもおすすめです。骨組みが劣化し、崩壊する危険性がないわけではありません。
新しいテント看板を設置する場合の相場は、20万円前後です。店舗の大きさによってサイズも大きくなり、価格も高額になります。テント看板の計上もさまざまなので、劣化が進みすぎている場合は検討しましょう。
種類⑦文字看板
文字看板は、文字を立体的に浮かび上がらせたタイプの看板です。おしゃれなカフェなどに設置されていることが多く、ステンレスや低発泡ウレタン樹脂が使われています。また、別名でカルプボードと呼ばれており、店の好みに合わせて文字を切り出せるので人気です。
この看板の撤去費用は、1~2万円ほどです。サイズもあまり大きくない点や追加費用もかかりにくいので、看板撤去費用の相場では安価な部類に入ります。
種類⑧スタンド看板
壁や屋上などに設置するタイプと異なり、店舗の前に置かれているのがスタンド看板です。営業時間内だけ設置して、閉店後は店舗に片付けることができます。また、中に電飾が入っていて、点灯するものも多いです。
スタンド看板の撤去費用相場は、1万円程度になります。また、業者に依頼せずに、自分で処分すれば、費用は無料です。地域のゴミ回収で対応できるか、役所に確認を取りましょう。
種類⑨ウインドウステッカー
窓ガラスに文字やロゴを印刷したステッカーを貼り付けるのが、ウインドウステッカーです。個人でも作成可能で、アレンジしやすい種類になります。
きれいに剥がすのはコツが必要ですが、自分で撤去すれば費用は無料です。窓ガラスにシール跡を残したくない場合は業者に依頼することになり、面積によりますが2万円程度かかります。新しいものに交換してもらう場合は、業者にまとめて行ってもらうのもよいでしょう。
種類⑩懸垂幕・横断幕
大きなデパートなどの屋上から垂らすタイプは、懸垂幕や横断幕になります。塩化ビニールやポリエステル素材で作られており、撤去費用は2~3万円程度です。
サイズが大きいため運搬費用がかかりますが、撤去自体は難しくないため、費用相場は高くありません。このように看板も種類や素材によって撤去費用は大きく異なります。店舗などを解体する際は、業者に見積もりを取って、安全に撤去工事をしてもらいましょう。
看板の撤去工事の依頼先
依頼先①解体業者・土木業者
看板の撤去工事の依頼先は、解体業者や土木業者が行ってくれます。建物の解体の流れでそのまま一緒に撤去してもらいましょう。また、看板の撤去だけでも応じてくれるので、見積もりを依頼してください。
注意点は、大型の看板です。高さが5mを超えるようなものの場合、小さな業者では断られることがあります。また、土地や地盤の状況によっても対応してくれないことがあるので、そういった場合は大手の業者に依頼しましょう。
依頼先②看板屋
簡単な撤去であれば、地元の看板屋で問題ありません。看板を店舗に設置した看板屋が分かる場合は、改めて連絡を入れましょう。内照式看板やテント看板程度であれば、すぐに対応してもらえます。
大がかりな工事になる場合は経験豊富な業者に依頼
工事の規模が大きくなると、小さな業者では対応できないことがあります。大型の看板の撤去では、経験豊富な業者を探して依頼しましょう。特に高所作業や基礎撤去工事が必要な場合、作業員や大型重機が必要になります。
トラブルを防ぎ、安全に工事を行ってもらうためにも、大掛かりな工事は大手に頼みましょう。また、大手であっても見積もり書に不審な点がないか、しっかりと確認をしてください。
看板の撤去の際の注意点
高額な費用がかかるケースがある
看板の撤去費用の相場を紹介しましたが、土地や看板の支柱など、さまざまな要素が費用に関係します。撤去を依頼する際の注意点についてまとめたので確認しておきましょう。
大型の工事になると、予定よりも追加で費用がかかり、高額になることがあります。そういった高額になりやすい事例をチェックし、予算に余裕があるように調整してください。
看板の構造や素材が特殊な場合
高額な費用になるケースとして、看板の構造や素材に注意してください。看板のサイズが大きいものや、支柱の本数が多いもの、地盤の弱いものは費用が高額になります。重機や作業員の数が増え、処理のための費用もかかるためです。
足場を組む場合
看板が設置されている位置が高い場合、足場を組む必要があります。これは作業をしやすくするためだけでなく、通行人などの安全を守る目的もあるのです。
足場と一緒に落下防止用の防護設備を行うのが基本で、設置や解体のために時間も費用もかかります。しかし、高所作業に必須な設備なので、割高になるのはやむを得ない部分です。
高所作業車を使用する場合
足場を組む形ではなく、高所作業車を使う場合も費用が高くなります。ビルの規模が大きければ大きいほど、より大型の高所作業車が必要です。また、高所作業車を使える高所作業員が参加するため、その費用もかかります。
基礎撤去工事が必要な場合
看板の中には、基礎工事を行ってから設置しているものがあります。通常の作業よりも大掛かりになり、土地の状態を確認しなければなりません。実際に掘ってみないと分からない部分もあり、追加費用がかかることを想定しておきましょう。
仕上げ作業を行わない業者がいる
費用だけでなく、工事業者の仕事内容にも注意しましょう。たとえば、仕上げ作業をしなかったり、雑に仕上げたりする業者がいます。解体のあとは整地を行うのが基本です。
いい加減な業者の場合、地盤を荒らしたままにしたり、穴を放置したりすることがあります。そのため、最終的な確認として、業者と一緒に現地確認を行いましょう。壁から外したあとは、汚れや傷をきれいにするのも仕上げに含まれるので、確認してください。
撤去後の看板を不法投棄する業者も
悪質な業者の中には、工事後に不法投棄をするところがあります。看板や資材の不法投棄は大きなトラブルにつながり、依頼主も罰せられることもあるのです。また、周辺施設との関係を悪くする原因なので注意してください。
不法投棄を防ぐためには、相場よりも極端に安い業者に依頼しないことです。廃棄物処理法という法律をしっかりと守っている業者に依頼しましょう。役所に適切な業者がいないか相談することも選択肢です。出典:排出事業者責任の徹底について(環境省)
看板の撤去費用を抑えるポイント
相見積もりを行う
撤去費用を抑えるためには、相見積もりがおすすめです。業者に見積もりを取り、項目の内訳を確認してください。項目の中に内容が分からないものがあれば、業者に説明してもらいましょう。
このときに、説明がいい加減な場合や、濁すような態度を取られたら、費用が安くても別の業者に切り替えてください。見積もりを誤魔化して、通常よりも過剰に費用を計上している可能性があります。
また、そういった不正行為をする業者は、先程の不法投棄などもしているかもしれません。トラブルを起こしそうな業者を選ぶのではなく、相場を基準にして選ぶようにしましょう。こういった点を参考に、相見積もりを行えば、費用を抑えながら丁寧な業者を選べます。
看板の資料があれば見積もり前に提示する
スムーズな工事を行うために、看板の図面や資料を用意しましょう。見積もりのときに、図面や資料があると、過去の事例からおおよその金額を提示してもらえます。また、実際に見積もりを取る際に、より正確な金額が確認できるのです。
お店のテナントに関する資料は、建設をしたときにしっかりと残しておきましょう。看板に関するものをを含めて、図面や資料は解体のときにも重要です。日頃から保管場所を確認し、いつでも用意できるようにしておきましょう。
看板の撤去費用の相場を覚えておこう!
看板の撤去費用の相場について解説しました。種類や設置されている場所によって、費用は大きく異なります。それぞれの相場を基準に、適正価格で解体を行ってくれる業者を選びましょう。
相場よりも極端に安い業者は、作業が雑だったり、法律に関する意識が低かったりします。トラブルの原因を避けるためにも、費用の相場を確認し、見積もりを丁寧に確認してください。安易に安い業者を選ばないほうが、最終的に安心安全な撤去作業につながります。