古家付き土地って何?購入時や売却時の利点や注意点を詳しく紹介

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古家付き土地って何?

古家付き土地とは、古い家屋が建っている土地のことを言います。読み方は「ふるやつきとち」です。中古住宅として販売されている物件とは異なり、家屋に経済的な価値はほとんどありません。

古家付き土地を購入した場合、家屋の撤去などを行うのは買主になります。また、家屋を再利用するのも買主の自由です。

古家付き土地か中古住宅かに明確な基準はありませんが、築20年以上の住宅は古家とされることが多く、老朽化の程度や居住性能、利用の可能性などによって判断されています。

古家付き土地を買う際の利点4つ

経済的な価値が認められていない古家とは言え、どのような古家が建っているかは物件によって違います。今にも倒れそうな家屋を想像する方も多いでしょうが、手を加えれば住めるという物件や、売却までは売主が住んでいるというケースもあります。

築年数にこだわる方にとっては気に留めない物件でも、買主によっては利用価値のある物件になり得るのが古家付き土地です。ここでは、古家付き土地を購入するメリットについてご紹介します。

1:相場価格より安い

一般的に、古家付き土地では古家の解体費用を踏まえ、更地よりも価格を下げて販売されています。そうでなくても、値引き交渉に応じてもらいやすく、周辺の土地の相場価格よりは安く購入できることが多くなっています。

また、その古家が少し手を加えるだけで住めるような状態の場合、費用を抑えつつ、マイホームを手に入れられるでしょう。

2:建て替える際のイメージがしやすい

古家を建て替える場合、解体前の建物で、日当たりや建物の配置、部屋からの眺めを確認できます。

一般的に、更地の状態では、どのような家が建つのか具体的にイメージするのは難しいでしょう。しかし、家屋が建っていればイメージしやすく、新しい家の間取りや窓の位置の参考にすることもできます。

3:状態によっては住居として使える

老朽化の程度や居住性にもよりますが、古家でも住居として利用できる場合があるでしょう。築年数が古くても、基礎や柱に問題がなければ、内装や傷んだ部分のリフォームで十分に快適な住居にできるのです。

また、既に建物があれば、すぐに賃貸に出すこともできるでしょう。投資物件としての利用も方法の1つです。

4:古さを活かしたリノベーション

建物の状態によっては、リノベーションして暮らすこともできます。リノベーションとは、家の間取りを変更したり、断熱や耐震など建物の性能を向上させたりするような大規模な工事のことです。

古い家屋をリノベーションする場合は、昔ながらの雰囲気を残しつつ、最新の内装や住宅設備に取り替えられます。また、建て替えが難しい立地でも快適な住居にでき、リノベーションなら新築を購入するよりも費用を抑えられる可能性があります。

しかし、家の状態が悪いと、リノベーションやメンテナンスに多くの費用がかかってしまう場合もあります。購入する前に、建築士などのプロに物件の状態を確認してもらうのが良いでしょう。

快適に住むためにはどのくらいの費用が必要になるかを把握し、購入することをおすすめします。

古家付き土地を買う際の注意点5つ

古家付き土地には多くの魅力がありますが、メリットばかりではありません。古い家屋が建っているゆえのデメリットもいくつかあります。

ここからは、古家付きの物件を買う時に気を付けたい5つの点について紹介していきます。

1:解体費用は買主の負担

建物を利用しない場合、解体は買主が手配し、費用も負担します。そもそも、建物の解体費用がかかることを前提として安く購入できるため、物件によっては「お得」とは言えなくなる可能性もあります。

解体をするための重機を搬入する時の周辺の道路状況、隣接する建物との関係など考慮すべき点は多く、建材にアスベストが含まれていることもあります。それらの対策に、想定外の手間や時間がかかるということもあり得るでしょう。

2:土地の境界を確認する必要がある

測量や境界確定図で土地の境界を確認することが必要です。これは、古くからの土地は、隣の土地との境界線を明確に決めていないという場合も多く、境界線が曖昧になっていることがあるからです。

目に見える形の区切りがないことも多く、配管やブロック塀が隣地にまで出ている可能性もあります。後でトラブルにならないように、しっかりと境界線を把握しましょう。

3:庭木の撤去や整地費用がかかることもある

建物の解体だけでなく、庭木の撤去や整地にも相応の費用がかかります。駐車場や池を撤去するには、埋め戻したりコンクリートなどを掘り起こしたりする必要が出てくるため、費用がかさむこともあるでしょう。

また、家の中に置いたままの不要な家具や家電も処分する必要があり、解体中に地中から浄化槽や井戸などの障害物が出てくる場合もあるため、注意しましょう。

4:上下水道の引き込みや給排水管の老朽化

物件によっては、上下水道の引き込みや給排水管の取替工事が必要な場合もあります。

また、地域にもよりますが、古い住宅では汚水用浸透桝のままになっていることがあります。上下水道と繋がっていても、途中の配管や桝が老朽化している可能性があるため、多くの物件で工事が必要になるでしょう。

5:契約不適合責任が免責になる

「契約不適合責任」は民法で定められており、売買契約において引き渡された物の品質などが契約の内容に適合しない時、売主が買主に対して負う責任です。買主は契約を解除したり、代金の減額を求めたりできます。

しかし、法律で定められた耐用年数を超えている古家付き土地は、契約不適合責任を免責できる場合があり、建物の使用は原則、買主の自己責任になります。

出典:第五百六十二条|e-Gov法令検索

更地と比較した際の古家付き土地を売る利点4つ

ここまで、古家付き土地を購入する際の利点や注意点について紹介してきましたが、次は古家付き土地の売却について見ていきましょう。

相続した家屋を処分したい場合など、古家をそのままにして売るべきか、更地で売るべきか悩む方も多いのではないでしょうか。

古家付き土地を売るメリットを、更地の場合と比較しながらご紹介します。

1:居住できる状態であれば買い手が広がる

状態の良い古家であれば、買い手の幅は広くなるでしょう。更地の状態からの建築では、買主にとって自由度は高い反面、建築の打ち合わせなどに多くの時間を取られます。一方、状態の良い家屋が既にあれば、買主が少し手を加えるだけですぐに住み始められるでしょう。

また、買主が賃貸物件としての利用を考えている場合、すぐに賃貸に出せて収益を上げられる古家付き土地は、お得感のある物件と言えるでしょう。

2:解体費用の負担がない

古家付きのまま売却すれば、解体費用を負担する必要はありません。更地として売る場合、家屋を取り壊さなければいけないため、解体費用がかかります。

また、新築住宅用地として売却したい場合、「解体更地渡し」という方法も選べます。

3:固定資産税の軽減措置が適用される

家屋が建っていれば、特例措置により固定資産税の負担が軽減されます。土地に住宅用家屋があれば、200㎡までの小規模住宅用地なら6分の1、200㎡以上の一般住宅用地なら3分の1とする特例措置の適用を受けます。

出典:固定資産税・都市計画税(土地・家屋)|東京都主税局

4:地盤が固まっている可能性がある

新しく住宅を建てる場合は地盤調査をする必要があり、問題があれば地盤改良もしなければなりません。

しかし、古家付き土地であれば、建物ができてから何年も経過しているため、地盤が固くなっている可能性があります。田んぼや更地と比べれば、買主にとって安心できる点と言えるでしょう。

更地と比較した際の古家付き土地を売る注意点3つ

古家付き土地の売却はメリットばかりではなく、注意したい点もいくつかあります。

ここからは、更地にして売却するのと比べて、どのようなデメリットが生じてしまうのか見ていきましょう。

1:エリアによっては買い手が付きづらい

エリアによっては、古家付き土地では買い手が付きづらい場合があります。例えば、高級住宅などが並ぶ地価の高いエリア、新築住宅の多いエリアでは、多くの買主が建て替えを希望するでしょう。そのようなエリアでは、更地の方が買い手が付きやすいと言えます。

エリアの特性をよく考慮し、どのような形で売るか判断する必要があります。

2:売値を低くする必要がある

古家の解体や整地の費用は買主の負担になるため、更地に比べて売値を低くしなければ売れないことが多々あります。

安くした価格が買主にとって最初に見る価格になるため、さらにそこから値下げを求められたり、解体費用の負担を求められたりすることもあるでしょう。

一方、更地での売却であれば、買主は購入後すぐに新しい建物の建築ができ、流動性が高いため、土地の査定価格も高くなります。

3:契約不適合責任が生じることも

古家を建物として売った場合、欠陥などが見つかると契約不適合責任に問われる場合があります。その場合は、補修費用を求められたり、解約や損害賠償を請求されたりするケースも見られますが、個人間の契約であれば、契約不適合責任を免責することもできます。

一方、更地であれば建物に関するそのような問題は起こりません。ただし、解体中に地中障害物が見つかった場合は、古家付き土地、更地にかかわらず、売主に費用の支払いが求められることもあります。

古家付き土地の古家の解体費用はいくら位かかる?

古家の解体費用は、構造や大きさ、どのような場所に立っているかという立地条件で決まります。木造住宅なら、鉄筋コンクリート造のものよりも安く解体できるでしょう。

一般的に、床面積1坪あたり40,000円程度が目安と言われています。しかし、廃材を運び出す重機やトラックが入れない立地では、手作業が多くなるため割高になります。

都心などの住宅が密集している地域では、相場の2倍以上の値段になることもあるでしょう。

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古家付き土地を扱う際は利点や注意点をしっかり理解しよう

古家付き土地は、購入時にも売却時にも、考慮すべき点がたくさんあります。割安で購入できても余分な手間や費用が必要になってしまったり、古家付きだからこそ買い手の幅が広がったりすることもあります。それぞれの利点や注意点をしっかり把握するようにしましょう。

古家は、一般的な中古住宅や新築住宅よりもトラブルの発生が多いと言われています。立地や建物の状態の判断も、個人では難しく感じることもあるでしょう。ぜひ経験豊富なプロに相談して適切に取り扱うようにしてください。

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