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解体屋とは?
「解体屋」とは、建物の解体を行う施工業者のことです。
近年、解体工事の増加、建物の大型化・複雑化が進み、解体工事の専門性が高まっています。また、環境に対する配慮がもとめられ、建設リサイクル法や廃棄物処理法などにより、解体工事で発生する廃棄物の分別・運搬・処理について厳しく定められています。
平成26年の建設業法改正により、新たな許可業種区分として解体工事業が新設されました。新設は43年ぶりで、解体屋さんは一躍脚光を浴びているといえます。
出典:「建設業法等の一部を改正する法律」について|国土交通省
解体屋を選ぶ時のポイント10個
私たちが解体屋さんを選ぶとき、何に注意したらよいのでしょうか。今回は解体屋さんを選ぶポイントを10個挙げましたので、解体工事を考えている方はぜひ参考にしてみて下さい。
1:必要な許可が取られているか
解体工事を請け負う業者は、「建設業の許可」もしくは「解体工事業登録」が必要になります。ただし、解体工事業登録の場合は請負金額が500万円未満の工事に限られます。
解体屋さんが必要な許可をとっているかどうかは担当者の名刺などで確認できます。役所で照会することも可能です。
2:担当者の態度や対応は丁寧か
現場担当者の言葉づかいや身だしなみに問題はないか、丁寧な対応ができるかどうかがポイントです。
担当者は依頼者とのやり取りするだけでなく、近隣住民への対応にも関係するからです。その印象の悪さ、対応の悪さがトラブルを招くこともあります。
3:見積もりは分かりやすいか
解体工事の見積書の書式は各社で異なります。
解体工事の性質上、項目や数量を明確にしづらい側面もありますのでスーパーのレシートのようにはいきませんが、すべて「○○一式」で書かれている見積書は注意が必要です。
工事の内容や範囲が分かりやすく書かれているか、付帯工事(例えばブロック塀やカーポートなど)や別途工事(例えば地中障害があった場合など)、その他注意事項(散水養生で使う水道代など)について明記されているかチェックして下さい。
どの工事のどこまでが見積もりに含まれているか分からないと追加工事や変更工事の時に困ります。後になって追加費用を請求されてトラブルになる事例もあるのです。
4:価格が適正であるか
安さを売りにしている解体屋さんの中には、いい加減な工事をしたり不法投棄で処分代を浮かせたりしている業者も存在します。また、本来必要な費用が見積書に入っておらず、見かけだけ安く見えるように細工されている場合もあります。
解体費用は安いに越したことはありませんが、安すぎる場合も注意が必要です。
5:法律を遵守しているか
廃棄物処理法により、排出事業者は産業廃棄物が適正に運搬・処分されたかどうかを確認する義務があります。
マニフェストと呼ばれる産業廃棄物管理票がありますので、依頼者が求めればそれを提示してくれるかどうか、解体屋さんに確認して下さい。
特定建設資材(コンクリートや木材など)が使われている構造物で、床面積80㎡以上の解体工事の場合、建設リサイクル法により発注者(依頼者)は都道府県知事に届け出を出す義務があります。また、解体屋さん等が代行するのが一般的なので確認して下さい。
出典:国土交通省建設業課|Q24解体工事のうち、対象建設工事となる工事はどのようなものか
6:すぐに連絡が取れるか
担当者となかなか連絡が取れない、何日もメールの返信がこないような場合は注意が必要です。緊急な変更で連絡を取りたいときに困りますし、現場で何かトラブルがあったときもすぐに連絡してこない可能性があります。
忙しくてしばらく電話がつながらない時でも、良心的であればタイミングを見つけてメールに返信してくれるものです。
7:支払い方法が明確になっているか
工事費の支払い方法にも種類があります。着手金を支払う場合、進捗に合わせた分割払いにする場合、完了後に一括払いする場合などです。
工事内容と支払い方法・時期を明確にしている解体屋を選びましょう。
工事前の一括払い、もしくは進捗より早い支払いを要求する場合には、慎重に判断する必要があります。
工事費を支払った途端に対応が悪くなったり、音信不通になったりするトラブルもありますので、最終の支払いは工事完了を確認してからにするのがよいでしょう。
また、追加費用の可能性(地中障害など)についても説明を聞いておくべきです。
8:契約書を発行してくれるか
口約束やメモではなく、必要な内容が明確に書かれた契約書を作成してくれる解体屋さんを選びましょう。
契約書の内容には、工事内容、工事期間、工事金額、支払い方法・時期、トラブルが発生した場合の責任の所在などが記載されているかチェックしましょう。工事対象はどこまでか、どこからが対象外なのか、十分な確認が必要です。
9:自社での施工がされているか
自社で解体工事を行っている解体屋さんを選びましょう。
中には、自社で施工をせずに下請けに丸投げしている会社もあります。中間マージンが発生する分、工事が割高になります。もしくは下請け業者がその分無理をして工事を行うため、仕事のグレードが落ちることになります。
また、安全対策がないがしろにされれば危険が伴います。
10:トラブルへの対応が明確にされているか
解体工事では騒音、振動、粉じんがつきものです。近隣からのクレームで作業がストップしたり、トラブルに発展したりすることもあります。
クレームを未然に防ぐための対策や、トラブル発生後の対応について、明確に説明できる解体屋さんを選びましょう。
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解体屋に依頼する時の注意点
解体屋さんに見積もりを依頼する際、ある程度の余裕をもったタイミング(着工予定の数か月前)で行うと安心できるでしょう。
すぐに解体してほしい場合、自社で手が空いてなければ下請けに回すことになり、高い見積もりとなる可能性があるのです。逆に半年先の解体の場合、処分費の変動や不測の事態を考慮してあまりよくない見積もりが出る可能性があります。
そして、適切な工事金額を見積もってもらうため、必ず現地を確認してもらうことが重要です。
解体屋への理解を深めて依頼しよう!
ここまでに挙げた「解体屋を選ぶ時のポイント」をチェックし、余裕のあるスケジュールで自分に合った解体屋さんを探して下さい。納得のいく解体屋さんが見つけるようにしましょう。
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