敷地境界線とは、「敷地と敷地の境目を示す線」のことです。敷地境界線の意味と見方について、詳しく説明します。また、ブロック塀やフェンスを設置する際には注意点があります。敷地境界線を明確にすることで、隣人とのトラブルを未然に防ぎましょう。
敷地境界線とは「敷地と敷地の境を示す線」のこと
住宅と住宅の間には、敷地境界線が必ずあります。この線は目には見えませんが、境界を明確にすることで隣人とのトラブルを未然に防ぐことができます。では、敷地境界線について詳しく解説していきます。
敷地境界線の言葉の意味
敷地境界線とは「敷地と敷地の境目を示す線」のことをいいます。測量技術が発達していない時代は、歩幅で境界線を計測することもありました。しかしそのような不明瞭な境界線は、トラブルの原因にも繋がります。
敷地境界線の見方①境界標を確認する
敷地境界線は、目に見える線が実際に引かれているわけではありません。建物の境目に設置されたブロック塀を境界線と認識している場合もありますが、これは正確ではありません。
測量を行い敷地が確定されると、敷地の角にはそれぞれ境界標が設置されます。境界標を一周繋げてできる土地の外周の線が、敷地境界線です。
敷地境界線の見方②登記簿謄本や地積測量図を確認する
登記簿謄本や地積測量図は法務局で閲覧、取得することが可能です。登記簿謄本では、土地の所在地・地番・地目・土地の面積・所有者などを確認することができます。また、土地の権利関係についても知ることが可能です。
敷地境界線は地積測量図でも確認できますが、古い地積測量図は改めて測量した方が良い場合もあります。
敷地境界線から建物の距離は「慣習」が優先される
民法では、建物を建てる時に隣地の境界線から50cm以上離す決まりがあります。また建築基準法では、建物の外壁が耐火構造の場合は隣地の境界線に接して建築することが許可されています。このように、民法と建築基準法では定められている距離が異なります。
そこで優先されるのが、慣習です。実際では、50cm以上の距離を取らずに建物が並んでいることは珍しくありません。敷地が限られている中で人々が住みやすくするために、地域の慣習があればそちらを優先させてよいとされているのです。
ブロック塀やフェンスを設置する時の注意点
ブロック塀やフェンスを設置する場合、注意するべき点を3つ挙げます。まず最初に、ブロック塀やフェンスを設置する際には、隣地所有者の立ち合いのもと行う必要があります。2つ目は費用と所有権について、隣地所有者と話し合い同意を得ることが必要です。3つ目は工事業者と、境界標や境界杭の位置を確認することです。
敷地境界線を明確にし、隣地所有者と話し合いながら建物を建てることで、トラブルは未然に防ぐことができます。