別荘を使っていない・使わないときの6つの対処法|売却のポイントも解説

解体工事

生活環境の変化により別荘の利用頻度が落ちたり、使わない別荘を相続してしまったりするケースもあるでしょう。使わなくなった別荘をそのまま放置しそうになりますが、放置することにはリスクがあります。

今回の記事では別荘を放置してしまうことのリスクと共に、そのような別荘をどうすればよいのか、おすすめの対処法について紹介します。

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使わない別荘を放置するリスク

ここからは、別荘を放置している際に起こるリスクについて詳しく説明いたします。「使わないから」「使っていないから」という理由で別荘をそのままにしておくと、損をしてしまう可能性もあるので、注意をしましょう。

特定空家等に指定される可能性がある

まず知っておきたいことは、使わない別荘は「空き家」となってしまうことです。

「空家等対策の推進に関する特別措置法」によると、空き家が倒壊または保安や衛生の観点で害がある場合や、景観を損ねるなどの場合には「特定空家等」に指定されることがあります。

「特定空家等」に指定されてしまうと、使わない別荘であっても適切に管理することを求められることになります。指導や勧告が来ることがあり、代執行までされてしまうとその費用を請求されるケースもあるでしょう。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法|e-Gov法令検索

管理・維持する費用がかかり続ける

別荘を使わないなら放置しておけばよいという訳ではありません。別荘を所有している間は、管理・維持するための最低限の費用がかかり続けます。

さらに気をつけなければならないのは、別荘の場合は通常の空き家とは別の費用も発生している可能性がある点です。

これは別荘が建てられている場所によっては、「別荘等所有税(法定外普通税)」が徴収されているケースもあるためです。実際に熱海市では実施されています。別荘にそのような費用がかかっていないか、確認した方がよいでしょう。

出典:別荘等所有税とは|熱海市

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別荘の解体は増えている?

日本でも別荘地に別荘をもつことがブームになった時期がありましたが、現在ではそうした別荘をもう使わなくなった、または建物の老朽化を理由に解体するケースが増加しています。

景気の悪化で別荘に出かけるほどの余裕を失った人が増えてしまったことや、別荘が建てられた時期が高度成長期やバブル期で、建物自体が古くなっていることが理由だと言われています。

別荘として使わないときの対処法6つ

使わない別荘は、ただそのまま所有して放置しているだけでは管理の手間や費用が発生するリスクがあります。できればなんとかして処分、または使えるようにした方がよいでしょう。

ここでは、使われなくなった別荘をどうすればよいのか、おすすめの対処法を6つ紹介します。

今は費用があまりかかっていない別荘でも、将来的に特定空家等に指定されるといったことで新たな費用が発生するリスクがあります。今のうちから、使わない別荘をどうするか対処法を考えてみましょう。

1:売却する

使わない別荘に対するもっとも簡単な対処法は、別荘そのものを売りに出して売却してしまうことです。

もともと使っていない別荘であるため、売ってしまっても問題ありません。売ってしまうことで空き家を所有するリスクがなくなること、管理費用や税金が発生しなくなることなど売却によるメリットは多くあります。

現在でも別荘地として人気がある、あるいは利便性の高い地域に別荘がある場合は、売却できる可能性が高くなるでしょう。

2:解体して更地にする

別荘のままでは売却できない場合でも、建物を解体して更地にして売却する、更地にして建物の管理費用をなくすといった対処法があります。

長年使われていない別荘は、すでに色々なところにガタがきていることがあります。新たに購入するにしてもメンテナンスが必要となれば、購入する人にとって建物が建っていることはメリットではないでしょう。

また売却しなくても、更地にしてしまえば建物を管理する手間も費用もなくなるため、負担を減らせる可能性があります。

3:民泊経営として1日単位で貸す

別荘の建物がそんなに古くなく利用可能であるなら、民泊として1日単位で貸し出すという対処法があります。

民泊であることからあまり多くを期待されず、かつ旅行客から宿泊料がもらえるため、別荘の管理費用を捻出できるというメリットがあります。

しかし、一方で民泊としてトラブルが発生する可能性などの懸念点があるため、まずは別荘地の管理組合が民泊経営を禁止していないか確認しましょう。

4:貸別荘経営として1ヶ月単位で貸す

使わない別荘が人気の別荘地にあるなら、月単位の貸別荘として貸し出すことも可能です。

現在でも別荘地として人気がある地域は存在しています。そのような地域に別荘があるなら、貸別荘でも需要があるでしょう。貸別荘経営で収益を得られ、空き家にしておくことのリスクがいくらか低くなります。

ただ貸別荘経営が禁止されている別荘地もあるため、実際に貸別荘にできるかどうかの確認が必須となるでしょう。

5:賃貸経営として年単位で貸す

民泊や貸別荘のように短期間での賃貸ではなく、別荘ごと賃貸として年単位の長期間貸し出すことも可能です。

リモートワークの整備が進んだ現在、都会から離れて仕事をしたいという人もいます。そういう人たち向けに、使わない別荘を年単位で貸すことは現実的な対処法となるでしょう。

この場合は自分で別荘を利用することはほぼできませんが、もともと使っていないのなら問題ないでしょう。

6:利益にならない場合は譲る

民泊や貸別荘として利用できない、経営もできない、売却も無理だという場合には、他者に無料で譲ってしまうことも1つの選択肢でしょう。

別荘の中には、もはや売ることも貸すこともできないという物件があります。ただ費用が掛かり続けるくらいならば、誰かに無償譲渡してしまうのも手でしょう。

無償で譲る、あるいは安価で販売すれば、購入するという人が現れる可能性があります。

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使わない別荘を売却する際のポイント4つ

使わない別荘をどうにかしたい場合、一番手っ取り早いのが別荘の売却です。現在でも人気の別荘地に別荘があるなら、とりあえず売却を検討してみるとよいでしょう。

ここでは別荘売却に際してより売れやすく、また高く売りやすくするために気をつけておきたいポイントを紹介します。

  • 別荘の特性をアピールする
  • 定期的にメンテナンスする
  • 仲介売却を利用する
  • 業者売却を利用する

1:別荘の特性をアピールする

別荘の人気は以前ほどではないため、まずは他の別荘との違いを特性としてアピールする必要があります。軽井沢のように、現在でも比較的人気のある別荘地に別荘があるなら、その点もアピールポイントになります。

別荘を持つことは、かつてほどのステータスではありません。別荘がほしい人はそう多くはないことから、売るための努力は必要不可欠でしょう。

2:定期的にメンテナンスする

売却するためには、定期的にメンテナンスして別荘の価値を保っておく必要があります。

自分が不動産購入する時のことを考えてみましょう。メンテナンスされていない建物よりも、しっかりメンテナンスされている建物の方が安心して購入できるでしょう。

ただ、メンテナンスには費用がかかります。売れる見込みがない別荘の場合は、そのまま赤字を増やしてしまうリスクがあります。

3:仲介売却を利用する

仲介売却を利用して別荘を売却する方法では、仲介業者である不動産会社を介して別荘の買主を探す形になります。

自分で売却先を見つける手間はありませんが、物件のメンテナンスは自分たちでやっておく必要があります。また、仲介してもらってもすぐに売れるとは限りません。仲介手数料が発生することも注意点です。

4:業者売却を利用する

仲介でなかなか売れないことが予想される場合、業者に直接売却してしまう方法もあります。ただ、この場合は相場よりも安めに売ることになる、という点に注意してください。

業者は別荘を買い取った後、メンテナンスやリフォームをしてから別荘を売りに出します。このため、業者に対して別荘を高く売ることは難しいでしょう。しかしとにかく早く売りたい、という場合には買い取ってくれる業者を探すのがおすすめです。

使わない別荘の対処法を把握しよう

使わない別荘だからといってそのまま放置してしまうと維持費がかかったり、場合によってはしっかり管理することを求められたりして、余計な費用が発生してしまうリスクがあります。

また売却しようとしても別荘の人気は落ちており、新しい買い手は少ないのが現状です。まずは将来的に別荘をどうするのか考え、対処法を検討しておきましょう。

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