住宅や建物を壊す際、専門の業者に依頼をして建物を壊してもらいます。
建物などを専門に壊す（解体）する業者を「解体業者」といい、会意するためにはいろいろな資格を所有している必要があります。
この記事では、解体業者の大手、中規模、小規模業者の違い、依頼する際のメリットやデメリットについて詳しく説明します。
解体業者の大手と中小には、社員数や請け負う仕事内容などの違いがある
解体業者とは「解体工事を仕事として請け負っている人や会社」を指しており、住宅からマンション・ビルなどの解体を行います。
解体業者は、依頼されれば建物をただ壊していくだけではありません。
壊すための準備から、解体された瓦礫の処分や、書類上の手続きも行うのが解体業者の主な仕事です。
解体業者は種類も多く、その規模もさまざまです。
規模によっても作業内容も異なります。
それぞれの違いについて知ることで、依頼をする際にどの業者に頼むべきかの判断材料となり、必要最低限の依頼をすることも可能です。
解体業者の定義とは
そもそも、解体業者の定義とはどのようなものなのでしょうか？
解体業者（解体業）は建設工事に分類される業務です。
建築工事の種類は「解体工事業」として専門工事に区分されます。
解体業は解体の身を行う仕事であり、産廃物などの運搬は含まれません。
自社で産廃物の処理も行う解体業者もいますが、必ずしも必要なものではありません。
大手解体業者の特徴
大手解体業者の特徴は、社員は50～300人くらいです。
大手業者は主に地方の建設業者の下請けや、地元密着のハウスメーカー工務店の下請けをやっています。
大手業者の場合は、比較的大きな建物専用重機を備え、工場や倉庫などの大きな構造物の解体工事に熟練した職人が多いのが特徴です。
中規模解体業者の特徴
中規模業者は、社員数20～30人くらいで、新興の不動産会社などの下請けなどもしています。
大手業者とは違い、創業してから10～20年くらいの若い会社が多いのも特徴です。
中小規模の業者の場合は、戸建て住宅や住宅周りのプチ解体などを多く請け負っている傾向があります。
個人のお客様の木造住宅の解体に使うサイズの小型重機や、木造住宅の解体に熟練した職人が多い傾向があります。
小規模解体業者の特徴
小規模の解体業者の社員数は、1～10人以下です。
一般的に、長年の実績のある小規模業者などは解体作業も安心して任せられます。
また、個人住宅の小規模解体などは、小規模業者が請け負っています。
しかし、創業間もない業者の場合は、解体経験が少なく作業ムラが発生する場合もあるかもしれません。
また、大手解体業者は会社組織になっていますが、小規模になると個人事業主として活動しているケースも多く見られます。
解体工事行う場合に必要な資格
解体工事を行うためには、必要な資格を取得したり、資格を有する人材を専任しなくてはいけません。
解体工事に関する資格について詳しく紹介します。
解体工事業登録に必要な資格一覧
解体工事を行う場合、必ず【建築業許可】と【解体工事業登録】が必要で、解体工事を依頼する場合、この２つの許可を受けているか必ず確認してください。
これらの違いは、請負金額500万円未満の場合は解体工事業登録、500万円以上の場合は建設業許可が必要になるので、契約の際の金額と許可をチェックして、違法ではないか調べておきましょう。
ここで紹介する資格を持った人を技術管理者として、専任する必要があります。
- 1級建築士
- 2級建築士
- 1級建設機械施行技士
- 2級建設機械施行技士
- 1級土木施行管理技士
- 2級土木施行管理技士
- 1級建築施行管理技士
- 2級建築施行管理技士
- 1級とび・とび工
- 2級とび・とび工
- 建設リサイクル法の登録試験である解体工事施工技士
解体工事の技術資格一覧
技術資格は、資格を有するものがいないと仕事ができないということはありませんが、作業を行う上で必要になってくるので、必要になったら資格を取得することもおすすめします。
- 車両系建設機械(整地・運搬・積込及び掘削)の運転
- 車両系建設機械（解体用）の運転
- 職長・安全衛生責任者教育
- クレーン運転業務特別教育
- ガス溶接技能講習
- 玉掛け技能講習
- コンクリート造の工作物の解体等作業主任者講習
- 特定化学物質等作業主任者技能講習
- 木造建築物の組立て等作業主任者講習
- 建築物等鉄骨の組立て等作業主任者技能講習
- 足場の組立て等作業主任者技能講習
- アスベスト 建築物の解体・改修工事における石綿障害の予防特別教育
まとめ：依頼する規模や近隣の解体業者をチェックして依頼をしよう
解体業者の大手・中小企業の違いと解体をするために必要な資格などについて紹介しました。
解体業者の規模も大切ですが、解体業を行うための登録、作業をするために必要な資格がたくさんあります。
解体業に就きたいという人も、必要な資格を取得しておくと即戦力として活躍も可能です。
解体を依頼した際に、許可の所持や資格を有している人がいるかチェックすることで、悪徳業者に引っ掛かることが防げるので、全てを覚えておくのは難しいですが、【建築業許可】と【解体工事業登録】は覚えておきましょう。
