解体工事を依頼した際、「工事中の作業員に何か差し入れはした方がいいのだろうか?」「するとしたらどんなものがいいのか?」と、ふと疑問に思うことがあるかもしれませんね。
ひと昔前は「お茶出し」といって、飲み物などを出すのが慣例のようになっていたものですが、現在その習慣はどのようになっているのでしょうか。
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差し入れは必要なのか
そもそも差し入れというものは、用意するのが当たり前のものなのでしょうか。
差し入れって何?
差し入れとは、工事を行ってくれる業者に食べ物や飲み物などを供することです。工事自体にはもちろん費用が発生し、きちんとした契約に基づいての報酬が業者には支払われるものですが、それ以外に「施主の心遣い」という意味で、完全にプラスアルファのものとしてやり取りが行われるのが差し入れです。
昔の差し入れ、今の差し入れ
ひと昔前は慣例として、当たり前のように行われていた差し入れですが、もちろんやらなければいけないものでもなければやってはいけないというものでもありません。あくまで施主の気持ち次第、というのが近年の風潮です。
業者側からも「差し入れは不要」と明確に言われる場合もあるほどで、当然「差し入れがなかったから工事を雑にする・手抜きする」などということは一切ありません。できる範囲でする、できないのであれば無理はしない、というぐらいの気構えで問題ないでしょう。
差し入れは義務ではなく、感謝の気持ちの表現
義務ではない、とはいっても、屋外で作業をがんばってくれていることにぜひ感謝の気持ちを伝えたい、と思うことはあるかもしれませんね。その場合は、もちろん差し入れという形で感謝を表現するのもいいでしょう。
差し入れのメリット
差し入れは必ず必要というわけではないものですが、行うことで意外なメリットが生じます。
工事の進捗状況を確認できる
施主としては、工事が順調に進んでいるかどうかは気になるところですよね。差し入れをするときには現場を訪れることになるので、そのときに工事の様子を確認できます。
工事の前の段階できちんと打合せを済ませていても、途中経過をのぞくことで希望通りの工事が行われているか、予定通りに進んでいるかということがわかるので、よりいっそうの安心感が生まれますよね。
業者とのコミュニケーションが取れる
施主が差し入れしがてら、実際に現場へ赴いて業者とコミュニケーションを取ることで、お互いの人間性を見ることもできます。工事の様子や作業者の仕事ぶりを見ることによって現場の雰囲気もつかめ、安心感にもつながるでしょう。
業者側にとっても、施主が顔を出してくれることで仕事のモチベーションアップが期待できます。
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差し入れはどんなものが喜ばれるか
実際に差し入れするならば、具体的にどんなものがいいのでしょうか。どうせ差し入れするなら喜んでもらえるものがいいですよね。
ポイントは「気候・温度を意識すること」です。季節に合わせたものを選ぶといいということですね。
人気の高い差し入れを確認していきましょう。
高価なものは気を遣わせるので避ける
銘菓の菓子折りや有名店の生菓子などは、高価なためかえって業者側が恐縮して気を遣ってしまう恐れがあります。
差し入れはあくまで「気持ち」という点を忘れないで、気軽・手軽に手に取ってもらえるような品物選びをしましょう。
飲み物ならこれ
夏であればやはり冷たいスポーツドリンクや水、もしくはお茶が人気です。すぐに飲めない場合はぬるくなってしまうので、クーラーボックスなどに入れて冷えた状態で提供できればなおいいでしょう。
冬期間の工事であれば、あたたかいお茶やコーヒーが喜ばれます。ペットボトルでももちろんいいですが、ポットにお湯を入れたものとティーパックやインスタントコーヒーを用意するという方法もあります。
食べ物ならこれ
手間がかからずさくっと口に入れられて、なおかつ小腹が空いているときにちょうどいいものがオススメです。個別包装になったせんべいや、甘いものであれば一口ドーナツやまんじゅう、クッキーも人気です。
また、夏であればクーラーボックスに入れて溶けないように工夫したアイス、冬であれば肉まんなどのホットスナック類が喜ばれます。
昼食時につまめる梅干しや漬物などもいいですが、これらも暑さなどでいたんでしまわないような工夫が必要です。
その他の人気差し入れ
差し入れに適しているのは、口に入れるものばかりとは限りません。
たとえばおしぼり。夏なら冷えたもの、冬ならあたためたものがありがたいでしょう。ミニ保冷剤やカイロなども、季節によって喜ばれます。
また、現金という選択肢もあります。近くにコンビニや自動販売機がある場合は、好きなものを買ってもらうことができますね。こちらもあまりに大金だと恐縮されてしまうので、適度な金額にしましょう。
差し入れとしては避けた方がいいもの
飲み物でも、甘いジュースや炭酸飲料は、疲れているときには最適だと思われがちですが、好みが分かれるためなるべくなら避けた方がいいかもしれませんね。お茶や水が「無難」といえるでしょう。
食べ物であれば、いたみやすいものは当然差し入れには適していません。生菓子や生ものなどは、夏でなくても避けるのがいいでしょう。
果物は、みかんやバナナなどパッと食べられるものであればともかく、皮をむかなければいけない・切り分けなければいけないようなものは手間なので、やはりやめておきましょう。
差し入れはいつ、どのくらいの頻度ですべき?
「1日のうち何時くらいに差し入れする?」「毎日はやりすぎ?何日に1回くらいがいい?」といった、差し入れのタイミングと頻度も悩むところですよね。
差し入れのタイミング
1日を通して、差し入れに適したタイミングは「朝、作業前」「午前中の休憩時間である10時頃」「昼休み」「午後の休憩時間である15時頃」「夕方、作業終了後」です。
もちろん施主の都合のいい時間帯に出かけていって、「休憩時間にどうぞ」「ここに置いていきますね」「帰ってから召し上がってください」などと一声かけて置いてくる、という方法でも全く問題ないでしょう。
差し入れの頻度
どのくらいの頻度で差し入れをしたらいいか、ということにももちろん決まりはありません。これも施主次第なので、可能な範囲で考えてかまわないでしょう。工期が長くなければ期間中1度でもいいですし、現場が近くてしょっちゅう行けるということであれば、好きなだけ行っても問題ありません。もちろん逆に、毎日行かなければいけないとか、1日に何度も顔を出さなければいけないということもないので、本当に施主次第です。
ただし工事現場は危険と隣り合わせのため、あまりにもしょっちゅう施主が顔を出すと業者にかえって迷惑になる可能性もあります。
あくまで「感謝の気持ちを伝える程度」「心遣い程度」を忘れないようにすることも大切ですね。
まとめ
解体工事の際に業者に対して行う差し入れは、必ずしも必要ではないということを確認できたでしょうか。もちろん、感謝の気持ちを伝えるために何か行うという意味で差し入れをすることは、もちろん悪いことではありません。その場合には、気を遣わせないようなものを選ぶようにしましょう。
施主の心遣いで、工事がよりいっそう円滑に進むといいですね。
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