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残土処分費の残土とはなにか
住宅を建設したり外構工事をしたときに、建物や製品を設置する基礎を設けるために土地を掘削した際に発生した余分な土を残土と呼びます。残土を処分する費用が、残土処分費です。
残土を処分するためにショベルカーなどの重機やダンプトラックなどの運搬車両を使用し人手を要するので、残土処分費は高くなりがちです。
残土処分費の内訳は?
残土処分費の内訳は、重機費用+運搬費用+人件費+残土捨て場の受け入れ価格から構成され、処分量が多いほど割安になります。残土が極端に少なく、重機でなくスコップで手作業したり、重機を半日しか使わないなど作業効率が悪い場合は割高になります。
残土を仮置きする場所がなく、毎日少量を処分場へ運搬すると処分費が高くなるので、残土はまとめて処分場へ運ぶようにしましょう。
残土処分費・ガラ混じり残土処分費の目安
残土処分費とガラ混じり残土処分費を比較すると、ガラ混じり残土処分費が残土処分費より若干高くなります。
東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県の関東地域においての目安は、残土処分(2t車)約9,000円、ガラ混じり残土処分(2t車)約10,000円です。
残土処分費およびガラ混じり残土処分費は、工事を行う場所により運搬費や残土捨て場の受け入れ価格が異なるため変動します。
残土処分費の車両の重量別目安
残土処分費の車両の重量別目安を紹介します。残土処分費は車両サイズによって決まっており、車両が大きくなると1t当たりの単価が安くなる傾向があります。
1台あたりの残土処分費の目安は、2t車が約9,000円、3t車が約10,000円、4t車が約12,000円、7t車が約17,000円です。
内容 | 価格(円) |
残土処分費 (2t車) | 約9,000円 |
残土処分費 (3t車) | 約10,000円 |
残土処分費 (4t車) | 約12,000円 |
残土処分費 (5t車) | 約13,000円 |
残土処分費 (7t車) | 約17,000円 |
残土処分費は、搬出場所から残土捨て場までの運搬距離、地域の道路事情、残土捨て場の受け入れ価格等により変動します。
ガラ混じり残土処分費の車両の重量別目安
ガラ混じり残土処分費の車両の重量別目安を紹介します。ガラ混じり残土処分費も同じく車両サイズで決まっていて、車両が大きくなると、1t当たりの単価は安くなる傾向があります。
1台あたりのガラ混じり残土処分費の目安は、2t車が約10,000円、3t車が約13,000円、4t車が約16,000円、7t車が約20,000円です。
内容 | 価格(円) |
ガラ混じり残土処分費 (2t車) | 約10,000円 |
ガラ混じり 残土処分費 (3t車) | 約13,000円 |
ガラ混じり 残土処分費 (4t車) | 約16,000円 |
ガラ混じり 残土処分費 (5t車) | 約18,000円 |
ガラ混じり 残土処分費 (7t車) | 約20,000円 |
また、ガラ混じり残土処分費も、搬出場所から残土捨て場までの運搬距離、地域の道路事情、残土捨て場の受け入れ価格等により変動します。
残土処分費の費用が変わる可能性のある要素4つ
残土処分費の費用を変動させる要素として、搬出場所から残土捨て場までの運搬距離、地域的な道路事情、残土処分業者の金額、残土捨て場での受け入れ価格の4つがあります。以下に、各要素について詳しく説明します。
1:搬出場所から残土捨て場までの運搬距離
残土処分費の費用は、残土を運ぶ搬出場所から残土捨て場までの運搬距離によって変わります。従来は掘削した土は敷地外で処理し、埋め戻すための盛土は新規購入していました。そのため土砂の搬出費用と新規購入の費用がかかっていました。
最近は、掘削した土を現場で保管し、それを埋め戻し用に使います。余った残土だけを残土捨て場まで運んで処分するようにして、処分費を削減します。
2:地域的な道路事情
残土処分費の費用は、残土を運ぶのが都心部か地方かなどの地域的な道路事情により変わります。安全で速やかな運搬を行うために、掘削現場から残土捨て場までの道路の交通量・交通状況の調査を行って適切なルートを設定します。
残土の運搬が、運搬経路の周辺環境に騒音、振動などの影響を与えないことを確認することが重要です。
3:残土処分業者の金額
残土処分費用は、残土処分業者の金額により変わります。残土処分を産廃処理業者に頼んだ場合は、産業廃棄物としての汚泥または純粋な土でなく土の中に何か混ざったものとして処分されます。
エクステリア業者に頼んだ場合は、エクステリア工事の中に含まれて処分されます。残土が少ないときは産廃処理業者でも価格的に依頼可能ですが、処分量が多いときはエクステリア業者に依頼した方が安くなりがちです。
4:残土捨て場での受け入れ価格
残土処分費用は、残土捨て場での受け入れ価格により変わります。残土捨て場を運営している業者によって、受け入れ価格が異なります。
残土の発生する場所から残土捨て場までの運搬費および残土捨て場での受け入れ価格の両方を考慮して、トータルで安くなる残土捨て場を選択しましょう。
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残土処分費が安くなる解体業者の特徴
残土処分費が安くなる解体業者は、残土処分に必要な車両を保有している業者と解体業者が残土受け入れ業者を兼ねている業者です。運搬費用と残土受入費用が、残土処分費の中で大きな割合を占めています。
運搬車両と残土受け入れ場所を持つ解体業者は運搬費と残土受け入れ費用の削減ができるので、残土処分費が安くなります。
残土処分に必要な車両を保有している
残土処分に必要な車両を保有している解体業者に処分を依頼すると、残土処分費が安くなります。残土処分費の中で運搬費が占める割合は少なくありません。ダンプトラックのサイズは決まっているので、少量の残土でも1回の運搬になります。
小量の残土の処分でも、大量に処分する場合と残土処分費が同じで高くなります。運搬車両を保有している解体業者は、数か所の現場の残土をまとめて運搬できるので、少量で運搬することがなく、運搬費を安くできる可能性があります。
解体業者が残土受け入れ業者と兼ねている
解体業者が残土受け入れ業者を兼ねていると、残土処分費が安くなります。残土受け入れを別業者が行っている場合は、残土の分析結果など費用のかかる手続きを要求されことがあります。
解体業者が残土受け入れ業者を兼ねていると残土受け入れの手続きが簡略化できて、残土処分費が安くなる可能性があります。
残土処分費を節約する方法
残土処分費を節約する方法として、残土処分場へ自分で持っていく方法と値引きを交渉する方法があります。自分で残土処分場へ持っていけば、運搬費がかからず、処分場の受け入れ価格だけの負担になるので残土処分費が節約できます。
残土処分費を節約するために値引きを交渉するときは、交渉のポイントを押さえて値引き交渉しましょう。
残土処分場へ自分で持っていく
残土処分場へ自分で残土を持っていくと、残土処分費が節約できます。残土処分費の中で運搬費の占める割合が大きく、残土処分場の受け入れ価格は運搬費ほど高くないので、自分で運搬すれば残土処分費が安くなります。
値引き交渉する
値引き交渉すると、残土処分費が節約できます。施工業者は普段は残土を貯めておいて、雨で工事ができないときに、残土をまとめて残土処分場へ持ち込んでいることが多いです。
まとめて処分することで見積もりより安く処分できるので、残土処分費は値引きできる可能性があります。
交渉のポイントや例文
残土処分費の値引きのポイントは、最後に値引き交渉をすることです。初めに値引き交渉すると、商品のグレードを落としたり、工事の品質に影響する可能性があります。工事のスペックが決定してから最後に残土処分費の話をしましょう。
例文は、値引きを強引に引き出すパターン、業者に親近感を抱かせて引き出すパターン、業者に選択してもらうパターンなどがあります。業者に選択してもらうパターンの例文は「予算金額に合わせるために、残土処理費か諸経費のどちらかの検討をお願いします」と書きます。
残土処分費はどれくらいかかるのか理解しよう
残土処分費の内訳を調べ、搬出場所から残土捨て場までの運搬距離、地域的な道路事情、残土処分業者の価格、残土捨て場での受け入れ価格などによって残土処分費が変わることが分かりました。
残土処分に必要な車両を保有している業者や解体業者が残土受け入れ業者を兼ねている業者に依頼すると残土処分費が安くなることを示し、残土処分費を節約する方法を説明しました。
建物の工事や外構工事を計画している方は、残土処分費はどれくらいかかるか理解しましょう。
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