中間処理とは、どのような処理方法であるのかを解説します。中間処理を行う目的や施設での作業の流れ、ごみの最終処分方法についても、詳しく説明していきましょう。また、産業廃棄物業者にも必要な知識やポイントをまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
中間処理の目的や方法を知りたい!
中間処理を行う作業は、産業廃棄物の処分において重要な役割を担っています。廃棄物を処分するには、収集運搬と処分の作業に分かれます。
さらに、処分に関しては中間処分と最終処分の工程に、分かれているのです。本記事は、この中間処理にスポットを当て、深く掘り下げて解説していきます。
中間処理とは?
産業廃棄物処理のプロセスの中で行われる中間処理とは、どのような作業であるのかを、詳しく解説します。中間処理の目的や処理方法の種類などを、具体的にみていきましょう。
産業廃棄物の処理工程のひとつ
中間処理はスムーズに最終処分ができるようにする、重要な工程です。収集運搬業者から中間処理施設へ持ち込まれた産業廃棄物は、中間処理が完了すると最終処分場で最終処分をします。
中間処理の目的
中間処理の目的は、産業廃棄物を焼却や脱水することで、可能な限り質量や容積、体積を小さくすることです。
産業廃棄物の量を減らすことで、安全に処理ができ、生活環境被害の防止にも繋がります。中間処理業を行う事業体は、適切な処分ができて、都道府県知事の許可が必要です。
中間処理の方法は大きく分けて5つある
焼却 | 産業廃棄物を燃やして減量化を行う |
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粉砕 | 産業廃棄物を細かく砕いて減容化を行う |
溶融 | 焼却処理した燃え殻を高温で溶かす |
脱水 | 産業廃棄物の汚泥から水分を取り除く |
選別 | 産業廃棄物からリサイクルできるものを分別する |
代表的な5種類の方法は上記の通りです。これらの方法で、ごみの減量や減容、リサイクルなどを行います。
産業廃棄物の中間処理の流れ
中間処理施設では、産業廃棄物がどのような流れで処理されているのか、詳しく解説します。併せて、中間処理が完了した後の、最終処分の方法も説明しましょう。
計量と受入検査を行う
回収業者によって産業廃棄物が中間処理施設に運ばれて来たら、最初に計量を行い受け入れ検査をします。軽量を測るのは、重さによって料金が異なるためです。
受け入れ検査は、廃棄物管理票であるマニフェストをもとに行います。マニフェストに記載されている内容と違いがないか、処理が可能なものであるかなどを確認する検査です。出典:マニフェスト(公益社団法人 全国産業資源循環連合会)
ごみの種類を選別する
次の工程はごみの選別です。まずは大きさや重さの違いを基準にして、おおまかに分ける粗選別を行います。次に、粗選別をされたごみを、人の目と手で確認しながら細かく分ける手選別を行います。リサイクル可能な物や焼却の不可など、詳細に選別される重要な工程です。
可燃物などの焼却・圧縮を行う
選別でリサイクル不可となった可燃物のごみは、焼却を行います。圧縮とは、専用のプレス機などで1m角ほどに潰し固めてまとめる作業です。
焼却や圧縮によって減量や減容をすることで、最終処分がスムーズに行えます。これで、中間処理は完了です。
中間処理が完了したら最終処分を行う
中間処理された産業廃棄物は、最終処分場で処分されます。最終処分には、埋め立てと海洋投入、リサイクルの3つの方法があります。海洋投入においては、海洋を汚染するという観点から、ごく限られたシーンでのみ行われているそうです。
中間処理は産業廃棄物の量を減らすために欠かせない工程!
中間処理の目的や産業廃棄物の処分の流れなどを、詳しく解説しました。中間処理はごみを減量および減容し、能率よく最終処分ができるようにする大切な作業です。
本記事を参考にして、産業廃棄物の処理の仕方と通常のごみ処理の仕方の違いを把握し、ごみ処理について役立ててください。