不動産業界の営業方法は、私たちが知る営業方法とは異なることがたくさんあります。
営業方法の1つに【源泉営業】というものがありますが、どのような営業方法なのでしょうか?
不動産営業の種類と、源泉営業について詳しく解説していきます。
不動産業界に興味がある、就活などで不動産業界を考えている人はぜひチェックしてください。
不動産営業は大変?
不動産業界に興味を持っている人でも、不動産営業がどのような仕事内容か知っている人は多くありません。
不動産営業は大変だ、ノルマが高いなどといわれたりするので、働くことに不安を感じる人も多いはずです。
不動産営業だけが大変な仕事という訳ではなく、営業職はどの業界でも大変な仕事です。
しかしやりがいもある仕事でもあります。
目標を持って仕事に向き合える人ならば、世間でいわれるイメージをプラスにできる仕事だといえます。
不動産営業の種類とは
不動産営業の営業は、主に3つの種類があります。
不動産を売るためには「集客」と「営業」が重要であり、最終的な営業のゴールは「不動産を売る」ことです。
詳しく分類分けをすると、反響営業・紹介営業・源泉営業に分かれますが、それぞれどのような営業方法なのか、詳しく解説していきます。
反響営業
反響営業とは、文字通り「お客様からの反響に対応した接客を行う」営業です。
反響を取得するためには、チラシやネット広告などを打ち出し、反響があったお客様に対して営業を行います。
- 賃貸仲介
- 売買仲介
- 新築建売販売
- 新築マンション販売
などで反響営業が多く、興味関心をもったお客様を相手にするので、成約率が他の営業手法よりも高い営業方法です。
周囲も同じような営業方法なので、ライバル会社との差別化が難しいですが、自らお客さんを見つけなくてはいけない営業方法とは異なるので、精神的プレッシャーは少ないです。
紹介営業
紹介営業は、既存顧客など繋がりのある人から、見込み客を紹介してもらう営業方法になります。
既存の顧客が重要となり、顧客との信頼関係が必要です。
信頼関係があっても上手く紹介してもらえるとは限らないので、必ずしも有効な営業方法といえませんが、信頼関係の構築さえできていれば、効率よく見込み客を獲得できるので、重要性が認識されつつある方法になります。
源泉営業
源泉営業は、これまで紹介した2つの営業方法とは異なり、見込みとなるお客様を自分で発掘し、契約まで営業自身が行うことになります。
源泉営業は一番きつい営業であるともいわれる営業方法です。
主な営業手法としては以下のようなものがあります。
- 電話営業
- 飛び込み営業
- キャッチ
- ニュースレターやはがき
源泉営業の種類
不動産営業の中の1つである源泉営業ですが、源泉営業の方法の中にもいくつかの種類があります。
営業方法について紹介していきます。
電話営業
電話営業は、入手した名簿リストや電話帳を使って、手あたり次第電話を掛ける手法です。
源泉営業の基本などといわれていますが、共働きなどにより日中不在の家庭が多く、思ったようにアポイントを取ることは難しく、難易度の高い営業方法といわれています。
飛び込み営業
飛び込み営業は、売買仲介業者・個人宅にアポイントナシに訪問をし、売買契約を取り付ける営業方法です。
新築マンションや一戸建ての売買で用いられることが多い方法になりますが、こちらも難易度は高い方法になります。
不動産営業をしている人でも、飛び込み営業が苦手という人は多いです。
キャッチ
街中やショッピングモール、モデルルーム展示場の近くなどで、手あたり次第に名刺交換をして、個人情報を取得し、査定などに誘う方法も源泉営業の1つです。
その日に得た個人情報を、後日電話営業や飛び込み営業に活かすという方法になります。
気軽に声をかけてきて、サンプルや資料と交換に個人情報を書いたことがある人も多いと思いますが、キャッチの方法の1つです。
ニュースレターやはがき
ニュースレターやはがきは、キャッチで得た個人情報を基にハガキを送ったり、作成したニュースレターをポスティングして、その後電話営業や飛び込み営業、反響を待つこともあります。
源泉営業と反響営業と紹介営業のメリットデメリット
不動産の営業には3つの種類があることがわかりました。
源泉営業と反響営業と紹介営業それぞれメリットデメリットを紹介します。
反響営業
反響営業にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
メリット
- 成約までの営業活動を効率化できる…ターゲットを絞った営業活動ができる
- 営業コストを抑えられる…ターゲットを絞るためムダが少ない
- 成果が得やすい…興味のない人に営業をしていない
デメリット
- ノルマが厳しい
- 反響がすくなければ、源泉営業などほかの方法をする必要がある
紹介営業
紹介営業にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
メリット
- 信頼関係が構築された上で営業ができる…成約の可能性が高い
- さらに紹介してもらえる可能性がある…顧客が顧客を紹介してくれるようになる
- 新規開拓する必要がない…効率よい営業ができる
デメリット
- 信頼関係が気づけていないと紹介がない
- 紹介された顧客へ不誠実な態度をすると紹介先に影響が出る
- 紹介されるまでに時間がかかる
源泉営業
源泉営業にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
メリット
- 高収入が得られやすい…広告費などが不要なので、人件費比率を上げられる
- 営業力がつく…自分のやり方次第で成約率を上げることができる
デメリット
- 断られることの方が圧倒的に多い
- 精神的・肉体的に辛い
源泉営業は大変?
一般的に営業は成約が取ることが必要であり、簡単に成約を取れるような職種ではありません。
不動産営業は特に大変だといわれていますが、そのなかでも源泉営業は大変な職種なのでしょうか?
源泉営業は営業担当がアクションを起こす必要がある
反響営業や紹介営業は、お客様からのリアクション、これまで獲得してきた顧客との関係性が必要です。
反響営業や紹介営業に繋げるためには、源泉営業の地道な営業も必要です。
周りからいわれて仕事をするのではなく、営業担当自身が考えてアクションを起こしていくことが大切になります。
お客様を開拓する営業
顧客開拓はどの営業も一番大変であり、時間を要するものです。
不動産・源泉営業であれば飛び込みや電話営業など地道な営業を行い、その中で得られる成果は少ないので、努力をしたほどの結果が得られないと感じる人も多いのも事実です。
源泉営業は、コツや経験を経てお客様を開拓できるようになるまでが大変と、感じてしまう理由になります。
不動産営業の離職率の理由?
厚生労働省の「2019年(令和元年)雇用動向調査結果の概要」によると、不動産および物品賃貸業の離職率は15.1%になります。
数字だけを見ると低く感じるかもしれませんが、一番多い宿泊業・飲食サービス業で33.6%、一番少ない複合サービス業で7.9%、金融・保険業でも10.7%になるので、決して低い数字ではありません。
IT化率が低く、仕事量が多く、休日が不安定なことが離職率を高めている理由でもあります。
営業ノルマの高さや、営業自体がキツイというのも、本来の離職率に比べて離職率が高く感じられる理由です。
源泉営業だけが理由でありませんが、昔から行われている源泉営業の方法にも、不動産業界の離職理由の原因が隠されているように感じられます。
「2019年(令和元年)雇用動向調査結果の概要」|厚生労働省
まとめ:源泉営業は不動産営業の基本!大変だけどやりがいのある営業方法
源泉営業について、営業方法や他の営業方法との違いについて詳しく紹介しました。
不動産営業は大変だというイメージがあり、源泉営業はその中でも特に大変だといわれています。
源泉営業で行うことは、不動産営業では基本のセールス手法であり、大変と感じるかもしれません。
源泉営業で得られたノウハウや経験は他の営業方法でも活かすことができるので、大変ですがやりがいのある営業方法になります。