駐車場の固定資産税の計算方法とは?節税対策についても解説

解体工事

所有する土地を駐車場にして経営を行おうと考える人の中には「固定資産税はいくらくらいかかるのか?」気になる方も多いことでしょう。
初心者でも始めやすいビジネスとなりますが、全体をしっかり見通した上で取り掛かることが大切です。

今回の記事では、駐車場の固定資産税の計算方法や節税対策などについてご紹介いたします。
ぜひ、駐車場の経営を行いたい方は参考にしてみてください。

固定資産税とは

固定資産税とは、土地や家屋など固定資産の所有者に課される税金です。地方税のひとつでもあります。

また、所有する資産の種類によっては税率が異なります。
土地や家屋の固定資産税を知るためには以下の計算方法から求められます。

・「固定資産税評価額×本則税率1.4%」

なお、固定資産税評価額を調べるためには、固定資産を所有している人に毎年春ごろに役所から届く、課税明細書で確認できます。

駐車場の固定資産税について

駐車場の固定資産税は住宅用地と比べると最大6倍ほど高い特徴があります。
理由は、税法上の扱い方・固定資産税の計算方法が異なるためです。

駐車場は建物がないので「固定資産税が安くなる」と考える方もいますが実は違います。

駐車場の固定資産税が高い理由

駐車場の固定資産税が住宅用地と比べて高いのは、住宅用地には軽減措置が適用されているためです。

以下、住宅用地区分ごとの固定資産税軽減措置の内容となります。

・「住宅用地区分」→「固定資産税軽減措置」
・「小規模住宅用地(200㎡以下)」→「評価額×1/6」
・「一般住宅用地(200㎡を超える部分)」→「評価額×1/3」

駐車場には住宅用地区分ごとの固定資産税軽減措置を適用することができません。
そのため、最大で6倍ほど固定資産税が高くなることがあります。
駐車場経営を行いたい方は、その点についてもしっかり考慮することが大切です。

住宅用地の固定資産税軽減措置が受けられる条件

「住宅用地の特例」が適用されると、住宅用地の固定資産税軽減措置が受けられます。
なお、以下の条件に当てはまる必要があります。

・住宅やアパートなどの敷地
・住宅やアパートなどと一体になっている庭
・住宅やアパートなどと一体になっている自家用駐車場

上記の条件に当てはまる場合、固定資産税評価額が敷地面積に応じて1/3または1/6ほど軽減されます。

なお、1月1日時点で土地に家屋がなければ「住宅用地の特例」の対象外です。

駐車場の固定資産税を知る方法

駐車場を所有すると、固定資産税は毎年送られてくる納税通知書を確認するとわかります。

また、これから駐車場経営を始めようとしている方は、計算式からおおよその固定資産税を知ることができます。

駐車場の税金の計算方法

駐車場を所有すると、土地を含め設備にも固定資産税がかかります。
また、市街化区域内にあれば都市計画税もかかります。

ここでは、駐車場を所有するとかかる税金の計算方法についてご紹介いたします。

駐車場の土地にかかる固定資産税の計算方法

まず初めに、駐車場の土地にかかる固定資産税の計算方法についてご紹介いたします。
以下の計算方法で求めることができます。

・「駐車場の土地の固定資産税=固定資産税評価額×税率(1.4%)」

固定資産税評価額は不動産を所有していると毎年送られてくる納税通知書を見ることでわかりますが、現時点で駐車場を所有していない方は路線価を調べると計算が行えます。

路線価は、線路(道路)に面する宅地の1平方メートル当たりの評価額です。
相続税法に基づき、毎年1月1日時点に算定したものを7月に国税庁が発表しているので、路線価を調べたい方は、国税庁のHPにある「路線価図・評価倍率表」にアクセスして手順に沿って選択すると確認できます。

なお、固定資産税評価額の計算方法は以下の通りとなります。

・「固定資産税評価額=路線価×土地面積」

固定資産税評価額を先ほどの計算式に当てはめることで、駐車場の土地の固定資産税がわかります。

正確な数字を求めるためには、さらに複雑な計算を行わなければなりません。
そのため、あくまでも目安の数字として見るようにしましょう。

駐車場の設備にかかる固定資産税の計算方法

続いては、駐車場の設備にかかる固定資産税の計算方法についてご紹介いたします。
以下の計算方法で求めることができます。

・「駐車場の設備の固定資産税=償却資産税評価額×税率(1.4%)」

なお、駐車場の以下の設備が課税対象となります。

・アスファルトやコンクリートで舗装された地面
・フェンス
・精算機
・ロック板
・屋根
・外灯
・防犯カメラ など

償却資産税評価額は、ここでいう駐車場の設備の物の価値を表したものです。
取得費用の7〜8割をかけて計算することができます。
また、償却資産は年数が経つごとに劣化していくと考えられているので最低5割まで減少します。
これを減価残存率と言い、何年経過しても5割以下になることがありません。

駐車場が市街化区域内にある場合の都市計画税の計算方法

最後に、駐車場が市街化区域内にある場合の都市計画税の計算方法についてご紹介いたします。
以下の計算方法で求めることができます。

・「都市計画税額=課税評価額×税率(最高税率0.3%)」

自治体によっては税率は異なります。
しかし、都市計画法によって最高税率0.3%を超えることはありません。
そのため、一つの目安として0.3%の税率をかけて計算するのがおすすめです。

【条件ごと】駐車場の固定資産税のシミュレーション

駐車場経営を行うと具体的にどのくらいの固定資産税がかかるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、それぞれ条件ごとに駐車場の固定資産税のシミュレーションを行います。

未舗装の駐車場100㎡の場合

アスファルトやコンクリートなどで舗装をしていない駐車場100㎡、路線価は50万円/㎡の場合、以下の計算方法で固定資産税を求められます。
なお、フェンス、屋根、防犯カメラ等も設置していないものとします。

・「固定資産税評価額=50万円× 100㎡=5,000万円」

固定資産税評価額は約5,000万円であることがわかりました。
ここに税率1.4%をかけていきます。

・「固定資産税=5,000万円 ×1.4%=70万円」

このシミュレーションの未舗装の駐車場100㎡の場合、固定資産税額は70万円と見ることができます。

アスファルトで舗装された100㎡の月極駐車場の場合

アスファルトで舗装された100㎡の月極駐車場、路線価は50万円/㎡、アスファルト舗装費は6,000円、フェンス設置費用は10万円かかった場合、以下の計算方法で固定資産税を求められます。

・「土地の固定資産税=50万円× 100㎡×1.4%=70万円」

続いて、アスファルト舗装にかかった費用を計算します。

・「アスファルト舗装費=6,000円×100㎡=60万円」

・「アスファルト舗装費+フェンスの設置費用=70万円」

取得費用の合計が150万円未満の場合、設備の固定資産税はかかりません。
そのため、このシミュレーションでは償却資産税評価額は0円で、土地の固定資産税のみ納税していきます。

2階建て機械式100㎡の駐車場の場合

2階建て機械式100㎡の駐車場、路線価は50万円/㎡、設備取得費は800万円の場合、以下の計算方法で固定資産税を求められます。

・「土地にかかる固定資産税=50万円×100㎡×1.4%=70万円」

・「償却資産税評価額=800万円×80%=640万円」

・「設備にかかる固定資産税=640万円×1.4%=8万9,600円」

・「土地にかかる固定資産税+設備にかかる固定資産税=78万9,600円」

このシミュレーションの2階建て機械式100㎡の駐車場の場合、土地と設備をまとめて、おおよそ78万9,600円の固定資産税がかかると言えます。

賃貸住宅と一体になった200㎡の月極駐車場の場合

賃貸住宅と一体になった200㎡の月極駐車場、路線価は50万円/㎡の場合、以下の計算方法で固定資産税を求められます。

・「土地の固定資産税評価額=50万円×200㎡×1/6=約1,666万円」

・「固定資産税の金額=約1,666万円×1.4%=約23万円」

このシミュレーションの条件では約23万円の固定資産税がかかると言えます。

駐車場の固定資産税の節税術

駐車場の固定資産税の節税効果をアップさせたいと考えた時、どのような対処法があるのでしょうか。

ここでは、駐車場の固定資産税の節税術についてご紹介いたします。

駐車場とアパートの土地をつなげて経営する

駐車場とアパートの土地をつなげて経営すると、住宅用地と見なされることから減税対象となります。
600㎡以下の部分の評価額が1/6になります。

アパートなどを建築すると家賃収入と駐車場経営、併せた副収入が確保できます。

アスファルトで舗装をする

駐車場をアスファルトで舗装すると貸付事業用宅地等扱いになるので、200㎡以下の土地に限り評価額が50%減額されます。
国税庁の定めにより「構造物の宅地の用」と見なされるので特例が適用されます。

そのため、駐車場経営を行うなら初期費用はかかるものの、先々のことを考えてアスファルトで舗装しておく方法もおすすめです。

まとめ

駐車場の固定資産税は住宅用地と比べると最大で6倍ほどかかることがあります。
安易に始めてしまうと「こんなはずじゃなかった」と後悔することがあるので、全体をしっかり見通した上で取り掛かることが大切です。

駐車場にかかる税金の計算方法は以下となります。

駐車場の土地の固定資産税の場合、計算方法は「固定資産税評価額×税率(1.4%)」で求められます。
駐車場の設備の固定資産税の場合「償却資産税評価額×税率(1.4%)」です。
駐車場が市街化区域内にある場合、都市計画税がかかりますが、計算方法は「課税評価額×税率(最高税率0.3%)」となります。

また、駐車場の固定資産税の節税対策として、駐車場とアパートの土地をつなげて経営したり、駐車場をアスファルトで舗装したりする方法が挙げられます。
気になる点、不安な点がある方はぜひプロに相談するようにしましょう。

今回は、駐車場の固定資産税の計算方法や節税対策などについてご紹介いたしました。

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