損料とは、工事の際に機械にかかる経費を意味します。損料は、3つの費目と2つの種類から構成されており、それぞれの意味を紹介します。また、換算値損料という損料を簡単に計算するための方法も解説。損料と賃料の違いもまとめますので、ぜひチェックしてください。
損料とは自社が所有する建設機械などにかかる経費の一部。
損料の3つの費目
損料とは器物などの借りた場合の金額を意味します。損料の品目は3つです。ひとつは償却料と呼ばれる機械の使用、または経年による価値の減価額で、損料の中で大きく割合を占める費用です。
2つめは、機械の効用を維持するための整備・修理の費用にあたる維持修理費が、損料として挙げられます。そして、3つめに機械の保有に必要な格納保管・保険費用などにあたる管理費があります。
この3つの費目を、1時間当たりまたは1日当たりの金額で表示した経費が損料です。主に施工に要する標準的な機会の経費算出の為に設定されています。
損料には2種類ある
損料は2種類に分類されます。1つ目は運転損料で、機械を運転することによって発生する費用です。運転損料は、償却費のうちの半分の金額と維持修理費を足した金額となります。
2つ目は供用損料で、機械を保有する際に発生する費用を指します。供用損料の算出は、償却費のうち半分と管理費を足した金額です。
例えば、工事の関係で長期間機械を待機させなければいけない場合、重機などであれば必要に応じて待機料が発生します。そこから必要な待機料を見積もり、供用損料として計上します。
損料の3つの費目は、それぞれ運転損料・供用損料に分けられます。償却費は、運転送料・供用損料どちらにも含まれます。維持修理費用は、全てが運転損料です。管理費については、全額供用損料に含まれます。
換算値損料とは?
換算値損料とは、運転送料と供用損料が統合されたものです。毎回の工事で、機械の稼働状況を考えて、運転送料と供用損料を計算するのは、時間と労力がかかります。
その悩みを解決するため、土木積算では基準とされる運転時間を定義し、予め計算済みの統合損料を用意する方法が存在します。これが換算値損料です。
換算値損料は、建設機械など損料表に記載されている損料単価を基準にすることが通例となっています。2つの損料を統合して1つにまとめることで、計算がしやすくなるのが、メリットです。
損料と賃料の違い
損料と賃料の違いは、対象となる機械が自社保有なのか、レンタルなのかで判別できます。機械を自社で購入した場合は、償却費・維持修理費・管理費などの1日あたりの消耗費用が損料になります。
一方、リース会社などからレンタルした機械は損料とはになります。レンタルする際に発生した費用が賃料です。