みなさんサブリースとは何か知っていますか?
賃貸管理契約であることは知っていても、詳しくは分からない….という方も多いと思います。
そこで今回は、サブリース契約の仕組みやメリット・デメリットに加え、危ないと言われる理由や、よくある後悔まで幅広くご紹介します。
最後にはサブリースの大手5社もご紹介しているので、ぜひ最後まで見ていってください。
サブリースとは
サブリースとは、不動産会社に賃貸管理を委託する際の契約形態の1つです。
管理委託の契約は、主に「管理委託契約」と「サブリース契約」の2種類があります。
貸主と借主が直接契約を結ぶ「管理委託契約」に対し、「サブリース契約」は、貸主と不動産会社、借主と不動産会社がそれぞれ契約を結ぶ方法です。
サブリースの仕組み
前述したようにサブリース契約では貸主と借主はそれぞれが不動産会社と契約を結ぶため、借主は不動産会社に、不動産会社は貸主に賃料を支払うことになります。
簡単に言ってしまうと、オーナーに代わり管理会社が入居者に「又貸し」をしますという契約内容です。
サブリースは、不動産を自ら賃貸管理をする必要がないことから、マンションやアパートを経営している一定数のオーナーからの支持を受けています。
また、近年では大手のハウスメーカーや建築会社といった不動産業者が独自のプランを打ち出し、多くの一括借り上げやサブリースが世の中に出回っています。
サブリース会社は、借り上げた賃貸物件の入居の有無に関わらず、オーナーに毎月一定の料率分を差し引いた家賃保証を支払わなければならないという仕組みになっています。
サブリースのメリット
①管理業務を一任できる
サブリースを語るうえで最初に出てくるメリットは、この「管理業務の一任」でしょう。
本業の仕事と兼任で行っている人にとっては、管理業務は煩わしいものでしかありません。
そういった管理業務を全て行ってくれるということはメリットといえます。
②毎月の安定収入が入る
空室時の賃料保証のあるプランを選ぶことで、入居者の有無にかかわらず安定した収入が入ってくる仕組みになっています。
サブリース契約は、不動産会社が貸主に対して賃料を払う仕組みになっているからです。
③細かい判断の必要がなくなる
不動産を経営しているうえで、オーナーがどうしても必要に応じて判断していかなければならないことが出てきます。
本業の仕事中に広告料の事や原状回復費用の件で度々不動産会社から電話が来る、さらには家賃や礼金の根交渉までとなると大変です。
そういったことはサブリースなら一切ありません。
④税金の計算が簡潔
サブリース契約にすることで、税金の計算が簡潔になります。
一般的なマンションやアパートなどの物件を自主管理もしくは通常の管理で委託している場合は、入居者ごとに税金の計算をしなければいけません。
しかしサブリースは、その契約をしている会社との税務処理をすればいいので、それに充てていた時間を大きく短縮できます。
その結果、確定申告での手間も大幅に軽減されるといえるでしょう。
サブリースのデメリット
①一般的な相場より賃料が安い
サブリースでは、オーナーと入居者との契約はありません。
全てサブリース会社を経由するので、毎月入って来る賃料は料率分を引いたものとなります。
おおむね家賃相場の80〜90パーセントになることが多いでしょう。
②入居者を選ぶことができない
賃貸経営はサブリース会社が行っているため、どのような入居者が住んでいるのかはわかりません。全てサブリース会社が判断し決定していますので、そこに対しても口出しをすることはできません。
③礼金はオーナーに入らない
不動産契約には敷金礼金、クリーニング代、退去費用などがありますよね。
これらのものはサブリース会社と入居者の間でやり取りが行われるということになるので、そういった意味ではオーナーには一切関与しないものとなります。
④免責期間は収入が無い
新築物件の場合、大抵のサブリース会社には免責期間というものを設定しています。
免責期間とは、サブリース会社が設けた入居募集期間を指します。
短いもので2ヶ月、長いものになると半年などといったものまであります。
この期間はオーナーに賃料は一切入りません。
収入が全くないことは、デメリットとなってしまいます。
⑤家賃の見直しがある
強気な家賃帯であれば周囲の競合物件に圧倒され、入居者が付かず、空き室が目立ちます。
そうなると、サブリース会社側としては経営が苦しくなるため、健全な経営をするために、オーナーに家賃の引き下げの提案をするのです。
サブリース契約では賃料から一定の料率分が引かれた残りを支払うわけですから、オーナーの収入は目減りしてしまいます。
サブリースが危ないと言われる理由3つ
①解約時の違約金が高額
サブリースの解約は、多額の違約金を請求される可能性が高いです。
違約金の相場は、家賃収入の約6ヶ月分といわれています。
②賃料の減額を求められる
先ほど述べたように、なかなか入居者が付かない場合、サブリース会社は家賃の引き下げを提案してきます。
賃料を引き下げると、その分オーナーがもらえる収入も減ってしまうので注意が必要です。
③リフォーム費用は貸主が支払う
家が古くなると、設備が壊れてしまう事もありますよね。
建物の価値を維持させるのは貸主の役割として当然のことなので、リフォーム費用は貸主が負担することになります。
提案をうまく飲む、かわすというバランスや見極めが大事です。
サブリース契約でよくある後悔2つ
①賃料の見直し
最も多いトラブルとしては、家賃の見直しがあるといった内容のものが挙げられます。
家賃が上がるのであれば喜ばしいことですが、ほとんどの場合はその逆で、引き下げになります。
②サブリース会社からの入金がない
社歴が浅く、管理戸数も少ない、一部の狭いエリアでしか営業をしていないなど、そういった会社は資金繰りがうまくいかない場合があります。
そういった会社では、ある日突然入金がなくなるといったトラブルも少なくはありません。
サブリース会社の見極めも重要だということです。
サブリース会社の大手5社を紹介
大東建託パートナーズ
特徴
圧倒的な管理戸数、入居率を誇る
空室の有無にかかわらず、一定の家賃収入が得られる
公式サイト:https://www.kentaku-partners.co.jp/
大和リビング
特徴
入居ニーズを見据えた資産価値を高めるリノベーション提案が魅力
公式サイト:https://www.daiwaliving.co.jp/owner/lease/
積水ハウス不動産グループ
特徴
40年以上の賃貸管理業務の経験がある。
空室の有無に関わらず毎月一定の賃料を得られる。
公式サイト:https://www.sekisuihouse.co.jp/shm-keiei/support/leasing/
東急住宅リース
特徴
空室でも保証賃料が最大90%になり、リスクを避けて収益を得られる。
入居者が賃料を滞納した場合でも、通常通り賃料を得られる。
公式サイト:https://www.tokyu-housing-lease.co.jp/service/mng_units/lpsublease2020/
東建コーポレーション
特徴
賃料収入が減少しても、契約締結時に設定した全戸・満室分の家賃に対する一定額のお支払いを保証してくれる。
公式サイト:https://www.token.co.jp/estate/seven_strengths/02_assurance_system/
サブリースの仕組みを理解しよう!
全体を通してのサブリースの傾向としては、サブリース会社が経営をして順調に利益を上げられる物件と判断したなら、当然のことながら契約もすんなりいくでしょう。
しかし、そうではない、またはリスクがあると判断した物件なら、サブリース契約も難しくなります。
メリット・デメリットをしっかり把握したうえで、自分の物件に条件が合えば大いに利用したいですね。