空き家倒壊による被害の賠償責任は誰が負うの?6つの管理方法も紹介

解体工事の基本知識

空き家を放置した場合に発生する4つのリスク

空き家問題は、その家だけでなく近隣にも影響を及ぼす恐れがある深刻なものです。空き家の状態が長期間に渡れば、家屋の老朽化に伴って思わぬトラブルや事故が発生する可能性が高まります。

空き家を放置した場合に発生するリスクについて考えてみましょう。

  • 倒壊する可能性がある
  • 景観が悪くなる可能性がある
  • 火災や放火の可能性がある
  • 庭木の倒木の可能性がある

1:倒壊する可能性がある

手入れされていない建物は、だんだんと劣化していきます。柱や壁が傷んだり土台が不安定になると、建物が傾き倒壊する可能性もあります。隣に住んでいる住人は、いつ崩れるかも分からない家が隣接していては安心して暮らせないでしょう。

寒冷地では空き家に雪が積もっても屋根の雪を降ろす人がいないため、雪の重みで倒壊するケースもあります。

2:景観が悪くなる可能性がある

空き家の問題は倒壊の危険性だけではありません。その周辺の景観にも悪影響を与えることが挙げられます。空き家の周りには草木が伸び放題で虫が繁殖し、見た目も良くありません。

荒れた土地には人が住んでいないことが明白で、ゴミを不法投棄されやすい条件が揃っています。ゴミが溜まることにより、さらに景観を損ない、悪臭がするなどの問題も出てくるでしょう。

3:火災や放火の可能性がある

空き家の火災や放火が発生する可能性があります。誰も住んでいなくても、傷んだ配線などから出火することがあるでしょう。

発見が遅れると隣家へ燃え移る場合もあるため、空き家での火災の発生は危険です。また、空き家は人目につきにくいため、放火される事例も発生しています。

4:庭木の倒木の可能性がある

空き家では、庭に生えた木が剪定されないまま放置され、倒れてしまうことがあります。隣の民家に倒れて家屋を壊した場合は、賠償責任が発生する可能性もあるでしょう。また、道路へ向かって倒れ通行人に当たって、事故につながることもあるのです。

空き家を適切に管理しなかった結果として、人命に関わる事故を引き起こしかねないということを理解しましょう。

出典:民法 土地の工作物等の占有者及び所有者の責任 第七百十七条|e-Gov法令検索

空き家倒壊による被害の責任は誰が負うの?

空き家には倒壊や景観の悪化、火災、倒木などのリスクがあることをお伝えしましたが、もしも家が倒壊して周囲に被害が出た場合、誰が責任を負うのでしょうか。

空き家を適切に管理することは法律で定められていて、空き家の管理責任の所在についても明らかになっています。

通行人や隣家に被害が出た場合は所有者が賠償責任を負う

民法717条では所有する建物について、以下のように規定されています。

「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。」

そのため、空き家の管理を怠って建物が倒壊し被害が発生した場合に、空き家の所有者は損害賠償責任を負うことがあります。

出典:民法 土地の工作物等の占有者及び所有者の責任 第七百十七条|e-Gov法令検索

「空家等対策の推進に関する特別措置法」で行政代執行が行われることもある

空き家をきちんと管理せず放置すると、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づいて「特定空家等」に認定されます。

空家等対策の推進に関する特別措置法によって、所有者は空き家を適切に管理する責務を課せられています。管理を怠り続けた場合、行政代執行が行われることもあるため注意しましょう。

特定空家等に認定される状態とは、以下のいずれかに該当することを指します。

・倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

いきなり行政代執行とはなりませんが、自治体からの指導や命令に応じないと、最終的に行使されるのが行政代執行です。行政代執行で発生した費用は所有者の負担となります。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法(平成 26 年法律第 127 号)の概要|国土交通省

空き家の倒壊を防ぐ6つの管理方法

空き家は人が住んでいないため、放っておけば建物の老朽化や土地の荒廃が進みます。家の手入れには時間も手間もかかりますが、周辺地域に与える影響を考え適切に管理しましょう。空き家の倒壊を防ぐ管理法を6つご紹介します。

  • 換気をこまめにしておく
  • 日頃から近隣住人にあいさつをしておく
  • 外の清掃と破損個所がないか確認する
  • 室内清掃をする
  • 水漏れなどがないか確認する
  • 害虫対策や草刈りも忘れずに行う

1:換気をこまめにしておく

室内の環境を維持するには換気が重要です。窓やドアを閉めきって空気が滞留すると、湿気がこもってカビが発生する原因になります。カビやホコリで充満した空気が滞留して、室内の壁や床の傷みが早くなるでしょう。

カビが増えて家全体が傷むとシロアリなどの虫も住みついてしまうため、人が住んでいなくてもこまめに訪れて十分に室内を換気しましょう。

2:日頃から近隣住人にあいさつをしておく

すぐ近くに空き家が存在すると、近隣の住人は不安に感じることもあります。空き家を放置しているイメージを持たれると、何か問題が起こったときに大きなトラブルに発展する可能性もあるのです。

空き家の管理に訪れるときは隣近所にあいさつをして、きちんと手入れしていることを印象づけましょう。

3:外の清掃と破損個所がないか確認する

家の中だけでなく、外の清掃もしっかり行うことも大切です。ゴミが敷地内に捨てられていないかチェックし、溜まった落ち葉などがあれば集めて処分しましょう。

次に行うのは、家の外回りに破損がないかの確認です。普段から家の状態を把握しておけば、傷んだ部分を早期に発見することができるでしょう。

また、外壁に穴があいたりヒビが入ったりしていないか、土台に異常はないか、屋根が割れたり剥がれたりしていないか、細かいチェックを入念に行いましょう。

4:室内清掃をする

換気されていない室内にはホコリが溜まっています。窓を開け、きれいに清掃しましょう。カビが発生している所を放置すると広範囲に繁殖するため、カビ取りも重要です。

掃除と同時に、各部屋のドアがきちんと開閉できるかチェックしましょう。家が傾いているとドアの建てつけが悪くなり開け閉めしづらくなります。

5:水漏れなどがないか確認する

掃除が済んだら蛇口の確認も行います。ゴムパッキンの劣化などにより水漏れしていないか、水回りから悪臭がしないかチェックが必要です。

使っていない水道管には古い水が溜まり、サビや悪臭が発生しやすくなります。蛇口をひねって水を流し、水道管が傷むのを防ぎましょう。

6:害虫対策や草刈りも忘れずに行う

人がいない家には害虫が入りこみ、簡単に繁殖していきます。ゴキブリ、シロアリ、ダニといった有害な虫は近隣の家にも侵入するため、見つけたら駆除剤などを使用して対策をしましょう。

庭に生えた大量の草木は害虫の温床になりやすいため、草刈りや木の剪定を定期的に行うことをおすすめします。

空き家の管理を行うべき5つの理由

空き家の管理が適切に行われないと、事件や事故のリスクが上がり、それに伴う費用の発生など多くの不利益が生じます。空き家の管理は所有者の責任です。空き家の管理をするべき理由を5つのポイントにまとめたため、確認してみましょう。

  • 倒壊による事故を防ぐことができる
  • 犯罪の温床になることを防ぐことができる
  • 近隣トラブルを防ぐことができる
  • こまめに点検することで修繕費用をおさえられる
  • 家の資産価値を保つことができる

1:倒壊による事故を防ぐことができる

長年放置された空き家は、時間が経つごとに倒壊の危険性が増していきます。しかし定期的に家の内外を手入れすれば、建物の老朽化するスピードをおさえることができます。

住んでいない家を手入れすることは面倒なことですが、倒壊すれば重大な事故になりかねないため、責任を持って管理することが大切です。

2:犯罪の温床になることを防ぐことができる

空き家を拠点とした犯罪にも気をつけましょう。誰も来ないのを良いことに、詐欺グループなどが空き家を隠れ家にする事例が発生しています。

また、放火や空き巣といった犯罪も起こりかねません。空き家の存在は周辺の治安の悪化につながる可能性があります。犯罪者が入り込む隙を与えないようにしましょう。

3:近隣トラブルを防ぐことができる

管理されていない空き家から悪臭がする、傷んだ屋根が落ちてきた、伸びた木の枝が侵入してきたなど、近隣の家に迷惑な事態が起こることもありえます。

ご近所とトラブルになった結果、賠償責任が認められれば、多額の賠償を請求される可能性があります。普段から管理を怠らない姿勢を見せることが大切です。

出典:民法 土地の工作物等の占有者及び所有者の責任 第七百十七条|e-Gov法令検索

4:こまめに点検することで修繕費用をおさえられる

定期的に空き家を点検して、その都度傷んだ部分を直しておけば、修繕費用をおさえることができます。

長い年月に渡って手入れせず、破損が大きくなってから慌てて直そうとしても、すでに修復が不可能になっている場合もあります。直せたとしても高額な費用がかかるでしょう。

こまめな点検を行うことが、空き家の維持管理のポイントです。

5:家の資産価値を保つことができる

家にカビが生えている、傷んでいる、虫がわいているといった問題は、家の資産価値を下げる要因です。売却するときに安い値段がついたり、買い手がつかなかったりする場合もあるため、資産価値を保てるように適切な管理を心がけましょう。

空き家を管理する責任を果たせない場合は?

空き家を管理するには現地を訪問しなければなりませんが、距離が遠いなど時間や交通費の関係で難しいケースもあります。年月が経って家の傷みが激しくなってくれば、きちんと維持管理を行っても修繕が追いつかないでしょう。

自分で管理責任を果たせない場合は、空き家の管理代行サービスを利用することや、解体することも一つの方法です。

空き家の管理は所有者の責任ということを忘れないようにしよう

空き家を適切に管理することは、所有者の責任です。放置すると家そのものが劣化するだけでなく、倒壊の恐れ、火災のリスク、害虫の発生などにより、周囲の住人にも大きな影響を与えかねません。

管理責任を果たせるよう、空き家のリスクと管理のポイントをしっかり理解しましょう。

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