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そもそもブロック塀とは
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ブロック塀とは、一般的にコンクリートブロックで作られている塀のことを指します。
ブロック塀は、基礎を作りモルタルを充填しながらその上にコンクリートブロックを積み重ねて作っていくものです。また、内部には強度を保つために鉄筋が通されています。
ただし、古いブロック塀は劣化のために倒壊する危険性があります。基準を満たしていないブロック塀の場合は、解体や補修を考える必要があるでしょう。
ブロック塀の安全基準
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安全を確保するため、ブロック塀には安全基準が決められています。
外観でのチェック項目は、塀の高さが地盤から2.2m以下である、塀の厚さが10cm以上(塀が2m超の場合15cm以上)である、塀が1.2m超の場合は控え壁を設定している、コンクリート基礎がある、傾きやひび割れがない、の5点です。
また、ブロック塀内部の診断項目として、塀に鉄筋が入っているかという項目もあります。
解体が必要なブロック塀の6つの特徴
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ブロック塀は時間が経つと劣化し、地震などの自然災害が起こった時に倒壊する危険性が高くなります。特に敷地の外に倒れた場合、歩行者などを巻き込む恐れがあります。危険性が高いブロック塀の場合は、解体も考えた方が良いでしょう。
次に、解体が必要だと思われるブロック塀の特徴を6つ紹介します。
1:傾きがある
塀が傾いている場合、ちょっとした刺激でも崩れたり倒れたりする恐れがあります。特に基礎の部分が傾いているブロック塀は、倒壊の危険がさらに高くなるため、解体の必要があると言えるでしょう。
2:築年数が15年以上経っている
ブロック塀の耐用年数は、15年~20年程度と言われています。見た目に問題がなくても、古いブロック塀は安全性や耐震性に問題がある可能性があるため、場合によっては解体の必要が出てくるでしょう。
3:塀の高さや厚さが基準を超えている
現在の建築基準法では、ブロック塀の高さは2.2mまで、厚さは10cm以上とされています。改正前に建てられたブロック塀は、これらの基準を満たしていない可能性があります。
基準に即していないブロック塀は法律違反になるだけでなく、倒壊の危険性も高いです。専門家にチェックしてもらい、必要であれば解体も考えましょう。
4:ブロックに亀裂が入っている
時間が経つと、ブロック塀も劣化して亀裂が発生する可能性があります。亀裂が発生すると、そこからさらにブロック塀が劣化していき、ブロック塀としての強度も落ちていきます。
小さな亀裂であれは補修材で修復も可能ですが、大きな亀裂になった場合は補修材での対応が難しくなります。
5:耐震性を満たしていない・強度が落ちている
建築基準法が改正される前に作られたブロック塀の場合は、今の耐震基準に合っていない可能性があります。その場合、違法建築になるだけでなく、その強度に問題がある可能性も少なくないでしょう。
また、外観では基準を満たしていても、内部の鉄筋など目に見えない所で基準を満たしていないこともあります。内部の点検は素人には難しいため、専門家にチェックしてもらうと良いでしょう。
6:控え壁がない場合
塀の高さが1.2m以上の場合には、3.4m幅以下ごとに、塀の高さの5分の1以上突出した控え壁を設置することが定められています。
塀が1.2m以上であるにもかかわらず控え壁が設置されていない場合、法律に違反する上に、非常に危険です。
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ブロック塀の解体工事の7つの流れ
倒壊の危険性が高い、または現在の基準に即していないと思われるブロック塀は、そのままでは危険なため解体する必要があります。
次に、実際にブロック塀を解体する工事の流れについて説明します。
1:業者への見積もり・依頼
まずは、解体業者に工事の見積もりを取ってもらいましょう。この時、複数の解体業者に見積もりを取ってもらうことが大切です。
解体工事の費用は業者によって差が出る可能性があります。いくつかの見積もりを比較することで適正な料金がわかるため、比較した上で信頼できる業者に依頼しましょう。
2:ブロック塀の所有者の確認
ブロック塀が自分の家と隣の家の境に設置されている場合は、解体工事を行う前にブロック塀の所有者がどちらなのか確認しておきましょう。
自分の所有である場合には自由に解体できますが、所有権が相手にある場合や隣と共有となっている場合は、勝手に解体はできません。
ブロック塀が隣人所有だった場合は、所有者に解体をお願いする必要があります。そのためには業者と共に所有者の元におもむき、解体しなければいけない理由を説明してもらいましょう。
3:近隣住民への挨拶・説明
ブロック塀の解体工事を行っている間は、どうしても騒音などによるトラブルが発生しやすくなります。無用なトラブルを防ぐためにも、工事前には忘れずに近所の人への挨拶・説明を行っておきましょう。
4:解体箇所のマーキング・カッター入れ
工事が始まったら、準備作業として解体する箇所にマーキング(印をつける作業)を行います。マーキングを行ったらコンクリートカッターを入れ、印に沿って切れ目を入れておきましょう。
この作業を行うことで、解体工事がスムーズに進みます。いい加減な業者の場合、この作業を行わないこともあるため、見積もりの時点でマーキングやカッター入れが作業内容にあるか、しっかり確認しておきましょう。
5:解体工事作業
準備ができたらブロック塀を解体しますが、解体は手作業で行う場合と、重機を使用する場合があります。
どちらの作業になるかは、ブロック塀の大きさや周辺の環境などによって決まります。解体の方法によって料金が大きく変わるため、解体工事にかかる日数や作業人数などを見積もりの時点で確認しておきましょう。
6:コンクリートの廃棄処理
解体工事が終わると、大量のコンクリート破片などが発生します。これらはトラックに積んで処理場へと運び、産業廃棄物として処分しなければなりません。
産業廃棄物は自治体によって処理方法が決まっています。それぞれの条例に従って適切に処分してくれる業者を選びましょう。
7:小口補修・掃除
解体工事においてブロック塀の一部を残す場合には、残ったブロック塀の断面をセメントなどで補修する、小口補修の作業を行います。
工事によってコンクリートの破片やホコリ、小さなゴミなどが発生するため、最後にそれらをきれいに掃除したら、解体工事は終了です。
ブロック塀解体に補助金が出る条件
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平成30年の大阪北部地震では、耐震性に問題があったブロック塀が倒壊し死者が出る被害が発生しました。このことから、安全確保のためにブロック塀の解体や改修に対する補助金制度が創設されました。
交付の対象となるのは、地方自治体が定めた避難路または通学路の沿道にあるブロック塀の耐震診断や撤去、改修などの費用です。
例えば大阪市の場合は、道路に面してかつ高さ80cm以上の、市が定めた安全確認項目を満たしていないブロック塀が対象です。ブロック塀を撤去した場合は上限15万円、軽量フェンスを新設する場合は上限25万円として費用の1/2を助成します。
補助金制度があるかどうか、また補助金を受けられる条件や金額は自治体によって違います。解体工事を行う前に、自治体に補助金制度があるか、補助制度の対象になるかどうかを確認しておきましょう。
ブロック塀の解体の費用相場
次に、ブロック塀を解体する際の費用の相場について説明します。
ブロック塀を新設する場合、解体し新しいものに交換する場合、一部を補修・塗装する場合、それぞれの費用の目安について紹介します。だいたいの費用の相場を確認して、ブロック塀解体の際の参考にしてください。
ブロック塀を新設(交換)する場合の費用相場
ブロック塀を新設、または交換する場合についての費用の相場を説明します。
ブロックを新設するには、まず基礎を作るための掘削工事を行います。掘削工事の相場は1立方メートルあたり3,600円~5,000円程度です。残土が出た場合は廃棄処分または宅地内で処分し、足りない場合は土を足す費用が追加になります。
掘削工事を行ったら土台となる基礎工事を行います。コンクリート基礎工事の費用は1平方メートルあたり4,000円〜10,000円程度が相場です。
基礎ができたら、その上にブロック塀を建てます。コンクリートブロックの場合は1平方メートルあたり9,000円~程度、化粧ブロックの場合は12,500円~程度が相場です。
古いブロック塀と交換の場合には、これらの費用の上に古いブロック塀の撤去・解体費用が追加されます。費用は1平方メートルあたり5,000円~10,000円程度が相場です。
ただし、これらの費用はブロック塀の大きさや設置場所、周囲の状況、工事方法などによって変わってきます。
一部補修・塗装する場合の費用相場
ブロック塀の一部にひびが入っているような場合には、解体せずに一部分だけ補修して対応できることもあります。この場合の補修費用は、状態によりけりですが一般的に1平方メートルあたり13,000円~20,000円程度です。
また、劣化したブロック塀を塗装し補修することもあります。高圧洗浄機によって塀のカビやゴミを取り除き、モルタルなどでひびを補修し、塗料を塗って塗装します。
塗装費用は、塗装の材料や業者によって変わりますが、1平方メートルあたり洗浄に200円~300円、下地処理に1,000円、塗装に1,500円~、左官工事に4,000円程度かかるのが相場です。
これらの費用以外にも消耗品代や交通費などの諸経費がかかりますので、最終的な費用の目安を忘れずに業者に確認しておきましょう。
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ブロック塀解体にかかる施工日数の目安
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ブロック塀の解体工事は、その規模や周辺の環境にもよりますが、多くの場合早ければ1日、遅くとも3日~1週間程度で終わります。
工事に数日かかる場合には、工事の進捗状況をその都度業者に確認するようにしましょう。
ブロック塀を設置するメリット
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ブロック塀を設置するメリットについて紹介します。
大きなメリットとしては、外から家の中が見えないことでプライバシーが守られる点があります。特に人通りの多い道路に面している家の場合、通行人から見られなくなるため、生活上のストレスの軽減につながるでしょう。
他には、ブロック塀を設置することで、部外者が敷地内に簡単に入ることができなくなるため、防犯性が高くなるという効果もあります。
また、ブロック塀は他の塀に比べてメンテナンスが簡単です。ブロック塀であれば、汚れても高圧洗浄機などで洗い流すだけで手入れができるため、設置してしまえば手がかからない点もメリットと言えるでしょう。
ブロック塀を設置するデメリット
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逆に、ブロック塀を設置した場合のデメリットも紹介します。
1つ目は、風通しが悪くなる点です。塀を設置することで外からの風を止めてしまいます。ブロック塀を設置したことでそれまで家の中に入って来た風が入ってこなくなった、ということもあるため注意しましょう。
2つ目は、倒壊の危険性があることです。ブロック塀は普段の手入れは簡単ですが、長く使っていると倒壊する危険が出てきます。定期的に状態をチェックし、危険がある場合、解体工事が必要になる点はデメリットと言えるでしょう。
3つ目は、空き巣に狙われやすくなる可能性があるという点です。ブロック塀があると外から侵入しにくいですが、一度入ってしまうと外からは見えなくなります。それを防ぐには、塀をあまり高くしない、穴のあいたブロック塀にする、などの対策が必要です。
4つ目に、圧迫感がある点です。庭が狭い場合、ブロック塀を設置することで景色が変わり圧迫感を感じることもあります。
ブロック塀の解体費用は助成金や補助金制度を活用しよう
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長い年月が経ったブロック塀は、劣化により地震などが起きた際に倒壊する恐れが出てきます。また、古いブロック塀は現在の建築基準に即していないため、耐震性も低いです。外観などをチェックし、危険だと判断される場合には解体も視野に入れましょう。
自治体によっては、危険性の高いブロック塀の撤去に補助金を出す制度を設けているところもあります。自分の住んでいる自治体の制度を確認し、ブロック塀の解体工事にぜひ活用しましょう。
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