解体工事をやむを得ずキャンセルしたい…解約の違約金はかかる?約款の確認ポイントとは

トラブル

解体工事を考えて、見積を出してもらって納得がいくまで説明を受け、いざ業者も選定し、あとは着工を待つだけ…と、どんなに万全に進めても予期しない事情で契約をキャンセルしなければいけなくなるというケースは少なくないでしょう。

ここでは解体工事において、契約前から工事開始後までのタイミングで工事のキャンセルはできるのかどうか、キャンセルするとしたらそのポイントは、といったことを見ていきましょう。

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解体工事の流れとポイント

解体工事、見積から着工までの流れ

解体工事のキャンセル可能のタイミングについて見ていく前に、まずは解体工事を思い立った際にはどのような手順で着工まで進んでいくのかを確認しましょう。

ざっと段階を並べてみると、このようになります。

業者へ連絡→現地調査→見積→金額の提示→契約→近隣への挨拶まわり→着工

きちんとした業者であれば、現地調査をしっかり行った上で見積書を提示してくるので、それに納得できれば契約書をかわします。工事日程もそのときに確認し、業者と施主とで近隣に挨拶まわりを行って、晴れて着工という流れになるのが一般的です。

契約書は必ずかわそう

解体工事は、大きな金額が動くものです。内容について、あとから「言った・言わない」というトラブルになったり、見積で算定された予算以上の追加請求をされたりなどといったことを防ぐためにも、必ず契約書はかわすようにしましょう。

これから見ていくキャンセルについての約款も、契約書に正式に記載されていれば安心です。

工事のキャンセルはいつまで可能か

契約を結ぶ前、見積を出してもらったあとにいったん保留にし、その後お断りした…

契約を結び、確実に工事をお願いするつもりでいたのに何らかのやむを得ない事情によりとりやめにすることにした…

予期しない事情で解体工事をキャンセルするという事態は、どんなときでもありえることです。しかし、キャンセルは「いつまで」可能なのかは気になるところですよね。

もちろん、キャンセルは「できない」ということはありませんが、タイミングによっては業者に大きな迷惑をかけてしまうことになったり、違約金やキャンセル料の支払いが生じたりということにもなりえます。

次項では、キャンセルのタイミングと気をつけるべきポイントを見ていきましょう。

契約前のキャンセル

契約前のキャンセルには、特に問題はない

契約書をかわす前に「お断り」の連絡を入れるケースはよくあることです。

たとえば、複数の業者に見積をお願いして検討の材料にした場合には、一社に絞ったあとそれ以外の業者にお断りの連絡を入れなければいけません。

こういった場合は、契約書をかわす前段階でもあり、ほとんどの業者が事情を理解しているため、お断りしても特に問題はありません。断る理由を添えて、電話やメールで連絡するのがいいでしょう。

とはいえ、見積のために業者の手をわずらわせたことは間違いありません。大体の業者は「見積無料」をうたっていますが、それでも時間と費用はその分かかっているわけですから、きちんとお礼の言葉も一緒に伝えるのがいいですね。

悪徳業者・しつこい業者

契約前のキャンセルはほとんどの場合なんの問題もないはずですが、まれに明らかな悪徳業者や、しつこく食い下がる業者なども残念ながら存在します。中には見積無料をうたっておきながら、いざお断りすると見積の実費を請求してくるような業者もあるのです。

しかし契約が成立していない以上、どんな請求にも応じる必要はないため、明確に断りの意思を伝えてもまったく問題はありません。

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契約後のキャンセル

契約書をかわし、あとは着工を待つのみ…という段階で工事をキャンセルするという可能性も、ゼロではありません。これには「施主側に原因がある場合」と「業者側に原因がある場合」が考えられます。順に見ていきましょう。

施主に落ち度がある場合

契約後のキャンセルは慎重に

契約書をかわし、正式な契約が成立したあとの工事キャンセルは、契約手結前のキャンセルよりも多少面倒が生じがちです。

もちろん、キャンセル自体ができないということはありませんが、契約相手である業者に対してさまざまな損害を与えてしまう可能性がある以上は、慎重に進めなければいけません。

キャンセルの理由にも寄りますが、双方納得がいくように話し合いを重ねた上で、どうしても折り合いがつかないようであれば契約解除ということになるでしょう。

解体工事の解約はいつまでに伝えたらいいか

契約が締結されたら、業者はその工事の準備を始めています。スケジュールをおさえたり職人や重機の手配をしたりするため、工事キャンセルの連絡が遅くなればなるほど業者には迷惑をかけてしまうことになります。

そのため、キャンセルの可能性が発覚した段階で、一度すぐに状況の連絡と相談を入れておくべきでしょう。まだ確定ではないから…と連絡を怠ると、のちのちのトラブルのもととなります。

工事業者にとって、スケジュールが空くというのは打撃です。施主としては早めに連絡を入れることで、業者は別の工事を入れることができる可能性が大きくなるわけです。法的な義務やペナルティがどうという以前に、早めの連絡・相談は良心的であるといえますよね。

約款をしっかり確認する

契約解除にともない、違約金やキャンセル料の発生がある場合も考えられます。どうしても契約解除が避けられないという状態になったら、まずは契約書の約款にその記述があるかどうか確認しましょう。

約款に何も記載がない場合は、民法や過去の事例を参考にしながら業者と話を進めていきます。

もし契約締結後というだけでなく、工事が始まってしまってからのキャンセルであれば、実費の負担も考えられます。たとえばすでに工事を進めている分の重機の燃料代、人件費、壊した家屋の資材の処分費用など、実際にかかった費用は施主が負担すべきところとなることが多いからです。その点もきちんと把握しておくようにしましょう。

違約金について

違約金の支払いが発生するかどうかは約款にしたがうことになりますが、まれに約款に記載があっても支払いを免除される場合もあります。たとえばキャンセルの理由が施主やその家族に不幸があった、など本当にやむを得ない状況であれば業者が違約金の請求をしないというようなこともあるのです。

そういったケースもあるため、業者とのきちんとした話し合いは重要です。前述した通り、キャンセルの可能性が発生したらすぐに相談するのがいいですね。

業者に落ち度がある場合

契約のときまでは担当者にも問題がなかったのに契約した途端態度が悪くなった、なかなか着工の準備を進めてくれないなどの怠慢があった、というような業者側の落ち度があっての契約解除の場合は、民法の該当箇所が適用できるかどうかがポイントとなります 。

たとえば民法第542条で記載されている「定期行為の履行遅滞」や、第543条の「履行不能」にあたれば「業者側の落ち度」として認められることになります。

そのため、もしも裁判にまでなるようなことがあれば証拠集めも重要になりますが、よほどの悪徳業者でない限りまずはきちんと業者と話し合いを進め、態度の改善を促すのが先決でしょう。

まとめ

解体工事のキャンセルは、基本的にいつでも可能です。ただし契約を締結したあと、またすでに工事が開始してしまってから、というタイミングでのキャンセルは、約款の確認と業者とのしっかりとした話し合いが必要になります。

やむを得ない事情でのキャンセルでも、契約である以上は業者という「相手」がいます。相手の立場もよく考えて、最後まで気持ちのいい関係で事を進めたいですね。

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