断熱材「グラスウール」の危険性やメリット・デメリットは?

解体工事

建築物の断熱材として広く普及しているのがグラスウールです。この記事ではグラスウールとはどういったものなのか、メリット・デメリット、危険性はどうなのか、という内容を解説します。どういった建材なのか、危険性はないのかを知って計画に役立ててください。

断熱材「グラスウール」の危険性やメリット・デメリットは?

グラスウールは危険性が低い断熱材。「低コスト」や「環境に優しい」などといったメリットがある反面、「水に弱く施工技術が必要となる」というデメリットがある。

グラスウールは危険性が低い建材として、建物の壁や天井を覆う断熱材として幅広く使用されています。長年使われている理由は危険性が低いという理由の他に、低コストであること、環境に優しいということが挙げられます。

しかし間違った施工方法で施工してしまうと、思うような断熱性能を得られないことがあります。特に水に弱いという性質があるため、濡れることがないように適切な施工を行うことが必要な建材でもあります。

グラスウールは無機繊維系断熱材の一種

建築に使用される断熱材は大きく3種類に分けることができます。繊維系断熱材・発泡プラスチック系断熱材・天然素材系断熱材です。

グラスウールは繊維系断熱材に分類されます。繊維系断熱材は、さらに有機繊維系断熱材と無機繊維系断熱材に分かれますが、グラスウールは無機繊維系断熱材です。同じ分類では、ロックウール断熱材があります。

グラスウールの製造方法

グラスウールの製造方法は、まず高温で溶かしたガラスを遠心力で飛ばして、繊維状にします。次に繊維状になったガラスを集め、綿状にしたものを乾燥させて完成です。

ガラスを繊維状にするというのは、なかなかイメージできないかもしれません。分かりやすいイメージとしては、屋台でよく目にする綿菓子のような製造方法です。

グラスウールは、リサイクルガラスや解体で排出されたグラスウールを原料としているので、環境負荷が少ない建材です。

グラスウールの断熱性能

グラスウールは繊維状のガラスが複雑に絡み合うことで、内部に空気層を形成します。この空気層を形成することで、断熱材としての性能を生み出すのです。

断熱性能は熱伝導率という数値で表すことができます。グラスウールの熱伝導率は0.038前後となっており、突出して高いわけではありませんが、密度や厚みを変えて断熱性能を高めることができます。

グラスウールの用途

グラスウールは断熱材としてだけでなく、幅広い用途で使用されています。給排水管に巻き付けて、保温材・保冷材として使用することも一般的です。

また、壁や扉の内部に充填することで防音材・吸音材としても使用されています。身近なもので紹介すると、映画館の壁や天井、高速道路の防音壁が一例です。

グラスウールと皮膚のかゆみの関係

グラスウールを触ると、チクチクしてかゆみが生じることがあります。このかゆみは繊維状になったガラスが皮膚につくことで、物理的な刺激を与えている状態です。

ガラス繊維が皮膚につくと聞くと、危険性が高いのではないかと思いますが、そのようなことはありません。素肌にセーターを着るとチクチクするようなもので、危険性はありません。

グラスウールのメリット①コストパフォーマンスが高い

グラスウールを断熱材として使用するメリットの一つは、コストパフォーマンスが高いという点です。断熱材としての性能だけを見れば、発泡プラスチック系断熱材の方が性能は高いですが、コストは高くなります。

グラスウールは断熱性能と価格のバランスがとれており、幅広い建物にマッチする断熱材と言えるでしょう。

グラスウールのメリット②吸音性に優れている

グラスウールのメリットとして、吸音性に優れているという特徴があります。中音域から高音域まで、幅広い音域をカバーすることが特徴で、音楽ホールなどでも使用されています。集合住宅の住戸間の壁や、寝室の壁や天井内に防音材として使用することもあります。

グラスウールのメリット③人体への安全性が認められている

建材を選ぶにあたって、安全性と危険性をしっかりと検証されたものか、という点は非常に重要な点です。グラスウールはよく、危険性が高いアスベストと混同されることがあります。

グラスウールはアスベストとは違い、人体への安全性が認められている建材です。アスベストのように飛散する性質はありませんし、万が一体内に入っても繊維質が大きいため肺に入らず、体液で溶けてしまいます。

IARC(国際がん研究機関) の安全性評価でも、「人に対して発がん性に分類されない」と安全性が高い評価となっています。

グラスウールのメリット④耐火性が高い

グラスウールのメリットとして、耐火性能が高いという点も見逃せません。発泡プラスチック系断熱材は火に弱く、燃えると人体に危険性が高い有毒ガスが発生します。

対してグラスウールはほとんど燃えず、危険性が高い有毒ガスも発生しません。グラスウールを壁に充填しておけば、燃え広がる時間を延ばすという効果があります。

特に集合住宅などの住戸間の壁は耐火性能が求められるため、壁の中にグラスウールを入れる工法が一般的です。

グラスウールのメリット⑤経年による劣化が少ない

グラスウールは長期間使用しても、ほとんど劣化しません。一部の断熱材は、経年によって温度や湿度の影響を受けて性質が変化したり、シロアリによる被害を受けることがあります。

しかしグラスウールはガラスを主原料としていることもあり、経年劣化やシロアリの被害を受けることはほとんどありません

グラスウールのデメリット①水に弱い

グラスウールのデメリットとしては、水に弱い点が挙げられます。グラスウールは内部に空気を貯め込むことで、断熱性能を確保しています

水に濡れてしまうことで、本体空気が入るはずのガラスの繊維のすき間に水が入り、結果として断熱性能が失われてしまいます。また、水を吸ったグラスウールは重くなり垂れ下がってしまいます。さらに、そこからカビが発生して建物や人体に影響を及ぼすという危険性もあります。

グラスウールのデメリット②施工技術が必要になる

グラスウールを断熱材として使用するには、すき間なくぴったり充填することが必要です。すき間があると、そこから外気が侵入して結露の原因にもなる危険性があります。

柱と柱の間にすき間なくピッタリと施工する施工技術が必要になってしまう、ということを覚えておいてください。

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