大半の方には「一生に一度」の経験となる、住宅ローンの借入。人生の一大行事といっても過言ではありませんよね。借りる方もそれなりの覚悟が必要ですが、融資する方としても当然ながら厳しい審査基準を用意しています。そのため、誰でも簡単に借りられるわけではなく、審査に通らないということも珍しくはないのです。
しかし、通らなければ再審査を受けるか、もしくは別の金融機関に申し込むということになりますが、審査に通らなかった理由は教えてもらえないので、自分で見つけなければなりません。
まずは住宅ローンの審査基準や通る人・通らない人の特徴を理解し、万が一審査に通らなかった場合の対策についても知っておきましょう。
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住宅ローン審査の流れ
住宅ローンの申込をする際には、いくつかの段階を踏む必要があります。おおまかにいうと「事前申込→事前審査→正式申込→本審査→契約」という流れで進んでいきます。
どうして本審査の前に事前審査と、2回も審査があるのかというと、やはり住宅ローンというのは大金が動く「一生に一度」の借金だから、というところがポイントです。金融機関側としても、本当にきちんと返済してくれるのかと、とても慎重になるわけです。
しかし、どの物件を購入するのか決まらなければ、融資金額は決められません。だからといって物件を確定させて売買契約が成立したあとに「融資不可能」という審査結果が出てしまうと、購入自体が難しくなってしまいます。
審査に通るか通らないかがわからない状態で売買契約を結び、通らなかったから契約を白紙に戻す…ということを何度も何度も繰り返すわけにもいきません。そのため、本審査の前に仮である事前審査を行い、返済能力に関してある程度推定しておく、という流れが必要になるのです。
事前申込
まずは事前審査のために、事前申込(仮申込)を行います。銀行の店舗窓口に直接行って相談するのが確実ですが、今はインターネットでの申込もできます。ネット審査であれば場所や時間を問いませんし、実店舗のないネット銀行から融資を受けようとすることも可能になりますね。
ネット審査でひとつおさえておきたいポイントは、限られた申告内容をもとに審査が行われるため、多少審査が厳しくなるというところです。その点には注意しておきましょう。
事前審査
事前審査では、おもに「返済能力」に注目されます。遅くても2,3日、早ければ数時間で審査結果がわかることが大半です。
もしも審査基準に満たないおそれがあることを事前にわかっているのなら、きちんと対策を行ってから審査を受けるのがいいでしょう。なぜかというと、「審査を受けた」という記録は「個人信用情報」というものの履歴に残るからです。もし審査に落ちてしまった場合、それは信用情報のひとつのキズになってしまいます。
審査に通らなかった場合の対策の詳細は後述しますが、あらかじめ「これのせいで審査には落ちるかも」とわかりきっているような要素を自覚しているのならば、当然先に対策してから審査に臨みましょう。「ダメそうだけど試しに受けてみよう」は避けてくださいね。
事前審査で必要な書類は、大きく分けて主に「本人確認書類」と「収入を証明できる書類」です。まずは運転免許証や健康保険証などの本人確認書類と印鑑(認印で可)。これらは職業に関係なく必要となります。
「収入を証明できる書類」は、給与所得者であれば、直近の源泉徴収票、もしくは源泉徴収票がない場合は直近3カ月分の給与明細や直近2回分の賞与明細が必要になります。場合によっては課税証明書などの公的所得証明書類を求められることもあります。
自営業者は、直近3年分の確定申告書と付表が必要となります。納税証明書も求められる場合があります。
また「物件に関する資料」も必要となりますが、物件についてはこの時点では概要だけわかるもので問題ないため、新築住宅であれば見積書や間取り図、中古住宅であれば販売チラシなどがそれに該当します。
ネット審査では、一般的に書類の添付は求められないので、ネット上での申告内容が正確であること前提に審査されることになります。そのため、極端な言い方をすると「虚偽の申告をしても発覚することがほとんどない」ということになります。
しかし、たとえこのように事前審査を通ったところで、本審査の時点までいけば確実に虚偽の申告はバレます。時間の無駄であり、その行動も全く無意味で、なおかつ信用も失います。絶対にやってはいけません。
正式申込・本審査
事前審査に通ると正式に申込となり、今度は本審査にコマを進めます。本審査は事前審査よりも時間がかかるため、結果が出るには5日~2,3週間ほど見ておきましょう。
本審査での必要書類は、まず「本人に関する書類」。事前審査の書類に加えて、さらに用意するものが増えます。住民票・印鑑証明書および実印・課税証明書(住民税決定通知書)・源泉徴収票などが必要になります。
「物件に関する書類」は、購入するのが新築住宅か中古住宅かによって、用意すべき書類に違いが生じます。不動産業者によく確認してそろえるようにしましょう。 売買契約書・重要事項説明書・工事請負契約書・建築確認済証・登記事項証明書・固定資産税評価証明書などが必要になります。
契約
本審査に通れば、晴れて住宅ローンの契約を結ぶことができます。
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住宅ローンの審査基準ポイント
住宅ローンの審査基準は、金融機関によってそれぞれ重視する項目が異なっていて、細かいことは公表されていません。とはいえ、どの金融機関も当然「きちんと返済することができるのか」という点を見ていることは共通しています。その観点から、審査の際にはどのような基準で調査されているのかを確認していきましょう。
借入時・完済時年齢
金融機関ごとに、借入時・完済時の制限年齢が設定されています。一般的には借入時年齢が満20歳以上、完済時年齢が満80歳未満という制限であることが多いようです。
制限年齢に引っ掛からなくても、借入をする時点での年齢が高ければ高いほど、返済年数は短くなるため、注意が必要です。特にサラリーマンは定年退職後も返済が続けられるのかという点に注目されます。
年収
十分な収入額がなければ住宅ローンの返済はままならないため、収入に関しての項目は審査基準としては最重要であるといえます。年収額は当然多いに越したことはありませんが、そのほかにも「安定して収入があるか」という点にも着目されます。今年は1,000万円の収入があったが昨年は300万円だった…などのように、収入額の落差が激しすぎる場合は要注意だといえるわけです。個人事業主や経営者が公務員やサラリーマンに比べて不利になるのは、この安定性によるものだといえます。
勤続年数
こちらも年収同様、安定して返済できるかどうかという観点で着目されるものです。転職回数が多く勤続年数が短い傾向にある人は、将来の収入が安定するかどうかという点で審査に通りづらくなりやすいようです。
かつては「勤続年数が最低でも3年はないと審査には通らない」といわれていた時代もありましたが、最近は働き方に多様性が出てきたため、そこまで厳しい縛りはなくなったようです。とはいえ、いまだに一定のレベルで重視する金融機関は多いといわれています。転職したて、フリーランスになりたてという場合は、厳しい状況といえるでしょう。
返済負担率
返済負担率とは、「年収におけるローン返済額の割合」のことで、1年間の住宅ローン返済額を年収で割った数字です。つまり、年収の割に借入額が多いと返済負担率は大きくなるわけで、年収と借入額のバランスを見ることができる数字といえるのです。
各金融機関は、目安の返済負担率の基準を独自で設定しています。この基準の中に収まっている人に関しては、特に問題がないということになります。
この負担率はどこの金融機関も公開していませんが、「フラット35(詳細は後述)」という住宅ローンだけは「年収400万円以上であれば負担率35%、それ以下ならば30%」と設定されています。年収が多くてもこれ以上の負担率になるような借入額だと問題が生じ、逆に年収が少なくてもこの負担率内であれば住宅ローンを組むことは可能というわけです。
この返済負担率を算出するためには、当然年収額と借入額、すなわち物件の購入額が必要となります。
担保評価
住宅ローンを借り入れる際は、万が一途中で返済不能という事態になったときのために、担保となるものが必要になります。たいていの場合担保にするのは、購入する物件です。これによって、返済不能に陥った際には金融機関がその物件を差し押さえることができるのです。
そのため、金融機関としてはその物件にどれほどの価値があるかという点も審査基準にします。あまりにも古い中古住宅や借地権付きの物件だと、この担保評価が低くなってしまい、住宅ローンの審査に通らないこともありえます。
健康状態
重度の持病があるなどで返済の最中に支払いが難しくなる状態に陥りやすいと、団体信用生命保険というものに加入できなくなります。
団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済中に借入者が死亡したり重い障害を背負ったりするなど、もしものことがあった場合に、保険金で住宅ローンを支払ってくれる制度で、多くの金融機関ではこれに加入することを融資条件としています。したがって団体信用生命保険の加入審査に通らない健康状態である場合は、住宅ローンの審査に通ることも難しいということになります。
個人信用情報
実は、個人のこれまでの金融情報は、CIC、JICC、KSCと呼ばれる3つの個人信用情報センターというところで記録が残されています。たとえば「クレジットカードの支払いや他のローンの延滞がある」「公共料金や携帯電話の料金が未払いだ」「借金をした」ということがあれば、すべてここに履歴が残るのです。
審査においては当然この記録も重視されます。個人信用に問題があれば、「この人は金銭にきちんとしていない」「貯蓄ができない」などの判断をされてしまうというわけです。
連帯保証
連帯保証人の有無が審査に関係してくることもあります。夫婦であれば夫が契約して妻が連帯保証人なるということもでき、融資額が増える可能性が出てきますが、リスクもつきものなのが連帯保証なので、注意が必要です。
審査基準まとめ・「通りやすい人」とは
これらの審査基準は公表されているわけではないため、100%確実とはいえませんが、以上のことを踏まえると審査に通りやすいのは大雑把に挙げて以下のような人だと推測されます。
- 年収が400万円以上
- 勤続年数が3年以上
- 公務員またはサラリーマン(正社員)
- 完済時の年齢が80歳未満
- ローンの返済負担率が35%未満である
- 住宅ローン以外に借入がない
- クレジットカードの返済・公共料金や携帯電話などの支払いに遅れたことがない
- 自己破産はしたことがない
- 過去に大きな病気をしたことがない
まさか!審査に通らなかった…その理由とは?
住宅ローンの審査に通らなかった理由としては、上述した「審査項目において金融機関が設定する一定の基準を満たせなかった」ということが、当然挙げられます。また、他にも以下のような点が、理由として考えられます。
返済負担率が高すぎる
前述したように、返済負担率とは「年収におけるローン年間返済額の割合」です。年収に対して借入額が多すぎると、返済負担率は高くなると説明していましたね。
この返済負担率は、住宅ローンだけではなくマイカーローンや教育ローン、奨学金の返済といった他のローンもあわせて計算されるため、たとえ住宅ローン単体での返済負担率が基準内に収まっていたとしても、すでにこれら他のローンの返済期間中だということであれば、「返済負担率が高くなる」という事態になりえるのです。
住宅ローンを組むのであれば、なるべく他のローンは完済しておいた方がいい、ということになります。
個人信用情報に「意外な」キズがある
「クレジットカードの支払いや他のローンの延滞がある」「公共料金や携帯電話の料金が未払いだ」「借金がある」などの金融履歴がある場合は審査に通りづらい…ということは容易に想像がつくことです。
ましてや個人信用情報の履歴に「異動」の文字がある場合は、いわゆる「ブラックリスト入りしている」状態。こういったケースはもう論外だということはわかるでしょうが、意外にも「え!そんなことで!?」という行動が審査落ちの原因になっていることもよくあります。
たとえば、「レンタルDVDの返済を忘れていた」という一見細かいことも、十分「延滞」ですし、「クレジットカードの引落口座を変更する手続き中で、口座の引継ぎがうまくいかなくて引落がかかっていなかったことがある」「引落がかからなかったけれど、カード会社から連絡があってからすぐ振込した」このような場合も、自分では大したことがないと思うかもしれませんが、いずれも信用にキズがつく問題なのです。
年収や勤続年数など自分の目で把握しやすい要素が審査落ちの原因になるよりも、信用情報のように「大丈夫だと思っていたけど問題があった」という項目が理由となるケースは意外に多いといえるようです。
知らないうちに家族が…
自分には借金も延滞も一切なく、本気で心当たりがない…という場合、「家族の行動に問題があった」というケースがあります。たとえば、知らないうちに配偶者や子どもがクレジットの家族カードを作っていて、支払遅延があったり借入があったり…ということが発覚した、などなど。
まれなことではありますが、可能性としてはありえる話なので、住宅ローンという大きな借金をする前には家族での確認や話し合いの場を、一度設けておくべきかもしれませんね。
物件に問題があった
年収や年齢、個人信用情報に大きな問題はないのに審査に通らなかった場合、まれに購入を考えている「物件自体」に問題があったというケースがあります。
たとえば、建築後に増築がされているにもかかわらずその部分が不動産登記されていなかったり、建築法規に触れてしまうような違法な建物だったり、という事例です。
この場合は自分自身ではなく、物件の担保価値という部分で審査に影響が出てしまっているため、また異なった方向での検討のし直しが必要になってきます。
申告内容に虚偽がある
少し前述しましたが、事前審査で年収や勤続年数などを正確でない数字で申告して申し込んだ場合、本審査時にはその内容をきちんと書類などで確認するため、虚偽は確実に発覚します。
虚偽の内容での報告は当然審査には通らないうえ、これらも信用情報に履歴として残り、今後の再審査に多大な悪影響を及ぼします。絶対にやってはいけない行為だということを肝に銘じておきましょう。
次は絶対に合格する!審査に通るための対策ポイント
さまざまな「審査落ち」の原因を分析してきました。基本的にはその原因に対する対策をひとつひとつ行っていけばいいのですが、具体的にどう行動に移せばいいのか、ポイントを確認しましょう。
審査に通らない理由をまず分析してみる
「なぜ自分は審査に通らなかったか」という具体的な理由は金融機関から教えてもらうことはできませんが、信用情報は開示してもらえます。CIC、JICC、KSCという3つの情報センターのいずれかに連絡して、自分の金融情報の履歴を取り寄せてみましょう。
前述したように、審査落ちの理由に自覚がないケースもあるため、まずは自分の信用情報について確認し、自分なりに審査に通らなかった理由を分析してみるとことから始めてることが重要です。
他の金融機関の住宅ローンに申し込む
ひとつダメなら次、という方法です。前述しているように、住宅ローンの審査基準は公表されてはいませんが、金融機関ごとに独自のものがあり、同じ条件でも別の金融機関では審査に通るということは珍しくないのです。
このとき、銀行でダメなら信用金庫、もしくはネット銀行に申し込んでみる、というようにしてみるのもなおいいですね。
また、何のゆかりもない別の金融機関に申し込むのではなく、「不動産業者紹介の金融機関に申し込む」という方法も有効です。不動産業者はたいてい提携している金融機関があるもので、それらに申し込めば担保価値が原因で審査に通らないということはほぼないと考えていいでしょう。
ただし、審査に通りたいからといって手当たり次第に何行にも申し込むというのはおすすめできません。
個人信用情報には、住宅ローンの審査申込をした記録が、その回数も含めて残ります。その記録を別の金融機関が確認したときに「審査に通らない理由がある人なのだな」と思われてしまう可能性があり、同様に、「ここの金融機関の審査には受からないかもしれないから、あっちもこっちも受けよう」と手当たり次第に審査を受けてしまうと、やはり「別で審査に通らなかったからうちに来たのかな」と考えられてしまうおそれもあります。
要するに心証が悪くなるということですね。審査に通らない理由や不安点にあらかじめ予想がつくのなら、まずはそれを解消してから審査を受けるようにし、万が一通らなかった場合も次はきちんと対策をして、手当たり次第に審査を受けるというような動きは慎むべきです。審査を受けるのは、最大でも3行くらいまでにとどめておくのがいいですね。
フラット35を利用する
フラット35は、多くの方が住宅を所有できるようにという目的のもとに創設された、政府系の融資制度です。独立行政法人住宅金融支援機構と民間の金融機関とが提携し、共同で実施する融資であるため、一般的な金融機関とは融資条件が異なる部分が大きく、年収額や勤続年数などの制限が緩和されているのです。
また返済終了まで固定金利であるため、借入金利と返済額がローン契約時に確定し、返済計画が立てやすいというメリットもあります。
投資用物件には使えない、という点にだけ注意が必要ですが、他の住宅ローンの審査が通らなかった際には強い味方になることは間違いなく、検討の価値は十分にあるでしょう。
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ペアローン・リレーローンを検討する
年収額や個人信用に審査落ちの原因がある場合は、ひとりではなく複数でのローンを組むという選択肢もあります。夫婦で借りるペアローン、親子で借りるリレーローンなどが例として挙げられ、これらを利用すると審査に合格することも可能です。
ただし、ペアローンやリレーローンには大きなリスクも伴います。一方が何かの事情で働けなくなった・離婚した、などという状況になったときにどうするか、ということも考えておかなければいけないのです。
メリット・デメリットの両方をしっかり踏まえたうえで、よく話し合って検討したいですね。
担保や保証人を追加する
ペアローン・リレーローンと似ていますが、担保や保証人を追加することも有効です。購入物件の担保価値だけでは不足しているなどという場合に、家族所有の物件を担保にしたり、連帯保証人を用意するという方法です。
こちらもやはり協力してくれる人としっかり話し合って進めていきましょう。
借入金額を少なくする方法を考える
年収と返済比率に原因があって審査に通らなかった場合は、借入金額を少なくするという方法があります。そのためには頭金を多く用意し、現金で支払う分を増やす方向で考えてみるのです。
それが難しいのであれば、購入する住宅自体を見直し、年収に見合った価格帯の物件でもう一度検討してみる・身内に頭金を借りる、などの方法も視野に入れてみてはどうでしょうか。根本的に購入計画を見直すのです。
理想の住宅を今すぐに、というわけにはいかなくなるかもしれませんが、長くつきあっていかなければならないのが住宅ローンの返済です。現時点で無理があるなら、見直しが必要なのです。
ただし頭金を増やす方法で考える場合には、あまりにも無理をすると住宅取得に必要な諸費用や予備資金が足りなくなったり、その後の生活にも支障が出たりということにもなりかねません。くれぐれも必要分の現金はきちんと確保したうえで、頭金を計算するのがいいでしょう。
対策はした!それでも、どうしても通らないなら…
前述したような対策をとっても、どうしてもどこのローンにも通らないことはあります。その場合はじっくり時間をかけて対策し、次に受ける審査に向けて準備をすることが必要になります。
他のローンを完済する
返済負担率の項目で説明した通り、負担率の数字は住宅ローン以外の借入についても影響してきます。マイカーローンや教育ローンなどで返済を進められるものがあるなら、まずはそちらの完済を目指しましょう。スマートフォンの契約を割賦払いにしている場合も、他のローンと同様に扱われます。なかなか気づきづらいところである分、注意が必要です。
利用していないクレジットカードを解約するなど、整理もしておくとなおよいですね。
勤続年数をかせぐ
何度も転職を繰り返していると、収入が安定しないだけではなく今後の収入アップも期待できないという判断から、審査に通りづらくなっていると考えられます。そういう意味で勤続年数という審査基準を、いまだに根強く残している金融機関が一定数あるのです。
求められる勤続年数は、やはり3年以上という数字がひとつの目安となります。まずは現在の職場で勤続の実績を積む、というのもひとつの方法ですね。
事故情報が消えるのを待つ
ブラックリスト入りしてしまった情報や延滞・滞納の履歴は、信用情報機関に登録されてしまいますが、永遠に残るわけではありません。5年間で消えるため、その時期まで待つというのもいいですね。
もちろんその期間に新たな滞納履歴を更新してしまわないように気をつけなければなりません。さらにこの期間に勤続年数や自己資産を増やしていくことも同時進行できます。今は待つ時期、と考えてじっくり実績を作ることも時には大事だということですね。
まとめ
住宅ローンを組んで融資を受けるためには、事前審査と本審査という2つの審査に通る必要があります。融資を受けるためには、本人の年収額など返済能力・健康状態・物件担保価値・個人信用情報が主なカギになります。
ただ、どこかひとつの金融機関で審査が通らなくても、まだあきらめる必要はありません。ここまで挙げたポイントをおさえておけば、ほとんどの場合住宅ローンを組むことはできるはずです。自分自身の状況を確認・分析し、対策を立てて審査に挑みましょう。
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