特定空き家の売却は難しい?デメリットや指定されないようにするポイントを解説

解体工事の基本知識

特定空き家とは?

「空き家等対策特別措置法」により、そのまま放置していると「倒壊などの危険がある」「衛生上有害となる」「著しく景観を損なっている」「周辺の生活環境を保全する際に不適切」と考えられる空き家のことを、特定空き家と言います。

ここでは、特定空き家の特徴や指定された場合のデメリット、指定されないようにするポイントなどについて解説します。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法 第二条|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=426AC1000000127_20150801_000000000000000

空き家等対策特別措置法について

適切な管理がされていない空き家は、防災・衛生・景観などの面で周辺の住民に深刻な影響を及ぼすなど、空き家への対応は全国でも問題となっています。

地域住民の生命や身体・財産、生活環境を保護するため、平成26年に制定されたのが空き家等対策特別措置法(空家等対策の推進に関する特別措置法)です。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法(平成 26 年法律第 127 号)の概要|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/common/001080534.pdf

特定空き家に指定される家の特徴

特定空き家に指定される家は、「保安上危険となるおそれがある」「衛生上有害となるおそれがある」「著しく景観を損なっている」「放置することが不適切」の4つの条件のいずれかに当てはまります。

「保安上危険となるおそれ」とは、建物が傾いている、土台に亀裂やひび割れがある、屋根や外壁がはがれ落ちるおそれがあるなど、そのまま放置していると危険な状態のことを指します。

「衛生上有害となるおそれ」とは、ゴミや汚物が放置されることで異臭や害獣の繁殖などが起こっている、不衛生な状態のことです。

「著しく景観を損なっている」とは、建物に落書きされたまま放置されている、ゴミが散乱している、立木が繁殖しているなど、外観が酷く汚れてしまっている状態です。

「放置することが不適切」とは、上記3つ以外の要因でそのまま放置できない状態を言います。例えば立木が道路にはみ出して枝等が落ちている、門が破損し不特定の人間が容易に出入りできる、などがあります。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法(平成 26 年法律第 127 号)の概要|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/common/001080534.pdf

特定空き家に指定されるデメリット

自治体によって特定空き家に指定されると、状況を改善するように指導を受けることとなります。これ以外にも、特定空き家に指定されるとデメリットが生じます

ここからは、特定空き家に指定されるデメリットを2つに分けて解説します。

売却が難しくなる

特定空き家に指定されてしまうのは、長い間放置され老朽化した状態の家屋です。そのような家屋は、不動産としての資産価値は低いものとなります。

特定空き家に指定される状態まで放置すると、空き家を売却しようと思っても売ることが難しくなる可能性があります。

固定資産税の負担が大きく増える

人が居住している建物や敷地とされている土地に対しては、固定資産税の減免など住宅用地の特例措置が取られています。

しかし、自治体から特定空き家に指定された後、改善の勧告を受けると、この住宅用地の特例措置が適用されません。特例措置が適用されなくなると、固定資産税額が増えることがあります。

出典:固定資産税・都市計画税(土地・家屋)|東京都主税局
参照:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shisan/kotei_tosi.html

特定空き家に指定されると行われる可能性のある行政処置4ステップ

特定空き家の所有者は、その問題を解決し適正に管理する義務があります。

「空家等対策特別措置法」では、空き家を適正に管理しない所有者に対し自治体が行政指導を行い、それでも状況が改善しない場合には罰則をつけることもできます。

次に、特定空き家に対する自治体の行政処置について4つに分けて説明します。

出典:特定空家等に対して必要な措置を講ずる際の具体的な手続き|神奈川県
参照:https://www.pref.kanagawa.jp/documents/14815/03_taisakukeikaku_kmodel.pdf

1:まずは簡単な「助言・指導」

自治体は特定空き家の指定をすると、まずは状況を改善するよう空き家の所有者に対して「助言」を行います。例えば、壊れている箇所の修繕や立木の伐採、たまっているゴミの除去などです。

自治体からの助言に従わない場合や、急いで改善を促したい場合には、助言よりも強い「指導」が行われます。

出典:特定空家等に対して必要な措置を講ずる際の具体的な手続き|神奈川県
参照:https://www.pref.kanagawa.jp/documents/14815/03_taisakukeikaku_kmodel.pdf

2:より強い「勧告」

自治体からの助言や指導に対して、正当な理由なく対処を行わない場合、倒壊の危険や衛生上の問題が改善されない場合には、より強い「勧告」を行います。

勧告を受けても何も対応せずに放置しておくと、固定資産税や都市計画税の住宅用地特例の対象から外されるため、場合によっては税金が増える可能性があります。

出典:特定空家等に対して必要な措置を講ずる際の具体的な手続き|神奈川県
参照:https://www.pref.kanagawa.jp/documents/14815/03_taisakukeikaku_kmodel.pdf

3:従わないと過料や代執行が行われる「命令」

勧告されても所有者が対処せず、状況が改善しない場合には、罰則のつく「命令」が行われます。

助言や指導・勧告が行政指導であるのに対して、命令は行政処分と言われる重い措置です。命令に背いた場合、空家等対策特別措置法により50万円以下の罰金が科されます。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法 第十六条|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=426AC1000000127_20150801_000000000000000

4:特定空き家に対し具体的な措置を行う「代執行」

命令を受けた所有者が対処を行わない場合や、対処が不十分で期限までに状況が改善する見込みがない場合には、行政が所有者の代わりに対処する「代執行」が行われます。

代執行では、建物の解体や樹木の伐採などの措置が取られ、この代執行の費用は後から所有者に請求されます。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法 第十四条の九|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=426AC1000000127_20150801_000000000000000

特定空き家に指定されないようにするポイント3つ

特定空き家に指定されないためには、空き家が荒れないよう普段から定期的に手入れする必要があります。

ここからは、特定空き家に指定されないためのポイントについて3つに分けて説明します。

1:こまめに掃除や換気を行う

人が住んでいる家は毎日窓やドアを開け閉めするため、自然と換気されます。しかし空き家の場合、長期間窓やドアが締め切ったままということも少なくありません。

換気を行わないと、湿気がたまりカビなどの菌が繁殖しやすくなることから、家の劣化が早くなります。家の劣化を防ぐために、こまめに掃除や換気を行うと良いでしょう。

2:ひび割れや落下しそうなものを無くす

建物が老朽化してひび割れなどが多くある場合、屋根や外壁が朽ちて落ちる恐れがあります。ひび割れなど危険な箇所がある場合は、修繕したり落下しそうなものを撤去したりしましょう。

3:庭木の剪定や猫の糞尿対策をする

建物の外観が汚れたまま放置しておくと、ゴミの不法投棄を誘発したり動物が集まってきたりなどして、さらに景観を悪くするおそれがあります。

道路にはみ出すなど育ちすぎた庭木を剪定したり、猫の糞尿対策をしたりするなどして、定期的に外観を整えましょう。

特定空き家になる前に売却する方法

管理するのが難しい空き家の場合、特定空き家になる前に売却するのも効果的な対策の1つです。

空き家を売る場合は、更地にして売る方法と家を残して売る方法があります。ここからは、それぞれ2つの方法にについて解説します。

更地にして土地を売却する

空き家を解体し更地にして土地を売却すると、建物付きの土地を売却する場合より早くかつ高く売却できる可能性がある、というメリットがあります。手間がかかっても良いので、高く売りたい場合に向いている方法です。

しかし、解体にかかる費用や手間、さらに固定資産税や都市計画税の特例措置が適用されなくなる、というデメリットもあるので注意が必要です。

家を残した状態で売却する

空き家を残したまま売却する場合、解体やリフォームは買主が行うため、売主である所有者の費用負担がないというメリットがあります。

しかし、その分売却額は更地にした場合よりも安くなるでしょう。安くても良いので手間をかけず売りたいという場合に向いています。

家を残したまま売却したい場合であっても、家の中のものは片付けておく必要はあるので、売却する際は私物の処分を行っておきましょう。

空き家の売却時に適用される「3,000万円の特別控除」とは?

相続、または遺贈によって所得した空き家を売却する際、一定の要件を満たせば、譲渡所得額から最高3,000万円まで控除される特例を受けることができます。

次に、この特例に必要な要件について説明します。

出典:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

控除が適用される条件

控除の対象となるのは、昭和56年5月31日以前に建築されている、区分所有建築物以外の建物である、相続開始の直前に被相続人以外住んでいなかった、という3つの要件を満たす家屋の売却です。

要件を満たした家屋を相続・又は遺贈によって所有した人がその家屋を売却した場合、譲渡して得た利益から3,000万円を控除することができます。

出典:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

控除を適用するための注意点

この控除を受けるためには、家屋に対する要件以外にもいくつかの注意点があります。代表的な要件は以下の通りです。

・売却代金が1億円以下であること
・相続開始の日から3年経過した年の12月31日までに売ること
・売却に際して他の特例を受けていないこと
・親子や夫婦など特別な関係でない人に売ったこと

要件を満たしているか確認し、満たしている場合は必要な書類を添えて確定申告しましょう。

出典:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

空き家の「買取」と「仲介」の違い

空き家を売却する場合、買取業者に売却する方法と仲介業者に依頼する方法があります。

買取は、不動産会社に直接空き家を買い取ってもらう方法です。不動産会社と直接売買を行うため、売却額は安いですが手間がかからず短期間で家を売ることができます。

一方、仲介は不動産会社が買い手を探してくれる売却方法です。不動産会社は空き家を流通させ買い手を探し、買い手が見つかったら売却手続きを行います。時間や手間はかかりますが、買取よりも高く家が売れる可能性があります。

特定空き家に指定される前に売却や処分をしよう

放置され廃屋となった空き家は、社会問題にもなっています。放置された空き家には倒壊の危険などがあり、行政でも空き家特別措置法を成立し空き家問題に対処するようになりました。

特定空き家に指定されると、税の負担が増えたり行政処分を受けたりとデメリットが生じます。空き家を所有している場合には適切に管理を行い、管理が難しい場合には、特定空き家に指定される前に家の売却や解体処分を行いましょう。

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