古い民家の解体はどれくらいかかる?費用が決まる4つの要因と相場の例

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古い民家の解体費用はどれくらい?

古民家の解体費用は30坪の家の場合、平均して100万円ほどと言われています。家の構造により費用は異なりますが、鉄骨造やRC造など、頑丈で耐久性のある建物ほど費用も高くなります。

日本の古民家の多くは木造のため、鉄骨造やRC造に比べ安い傾向にあるといえるでしょう。しかし、実際には何にどれくらいの費用がかかるのか予想しにくいため、不安や疑問を感じる方も多いといえます。

これから解体費用の内訳について詳しく触れていきますので、解体工事を検討している方は参考にしてみてください。

解体工事に必要な費用

解体工事に必要な費用を項目別に解説していきます。解体工事に必要となる基本的な費用は、大きく4つにわけられます。

見積もりの内容をしっかり理解するためにも、費用の内訳を知っておくことは重要といえるでしょう。ぜひ以下を参考にご確認ください。

1:建物の解体に必要な費用

解体工事に必要な費用のメインとなるのが、建物の解体に必要な費用です。主に坪数と家の構造によって計算されます。

この中には工事の際の人件費や、現場への重機手配にかかる費用なども含まれます。例えば、狭小敷地で重機が入るスペースがない場合、解体作業はすべて手作業になります。したがって、この場合は解体費用も割高になることが考えられます。

上記は一例ですが、現場の状況によって解体費用に差が生じることも考慮しておくとよいでしょう。

2:廃棄物の処理費用

解体工事では必ず廃棄物が発生するため、廃棄物の処理にも費用が必要です。木材や鉄、ガレキなどといった廃材を、品目ごとに廃棄物処理施設まで運搬して処理します。

廃材の量が処理費用に影響しており、廃材が多ければ多いほど費用も割高になります。分別の手間もコストに繋がるため、多彩な建材を使用した建物の場合も、費用が高くなる大きな要素となることを覚えておくとよいでしょう。

3:付帯工事費用

メインとなる建物の解体とは別に、解体や撤去をしたり、残留物の処分、足場や防音シートなどの仮設設備に必要な費用を付帯工事費用といいます。解体の対象となるものには門扉やブロック塀、庭木や庭石などが挙げられます。

解体工事に必要な足場や養生シート、仮設トイレなどもこの費用に含まれます。いずれも作業の危険性や解体物の種類や量などによって、金額に振れ幅があることを理解しておくとよいでしょう。

4:その他諸費用

主に現場工事に関わらない、現場以外でかかる費用はその他諸経費に分類されます。

また、水道光熱費や事務所の火災保険などの保険料、技術関連費などもこの諸費用に含まれます。

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古い民家の解体費用を決める要因

古い民家の解体費用を決める要因について解説していきます。坪数と構造が費用の目安となる建物の解体とは異なり、要因については状況や地域などによっても価格が上下します。

全てが解体費用の増減に影響しており、重要といえる項目ですので、ぜひ以下の解説を参考にしてみてください。

1:構造

木造や鉄骨造やRC造といったように、建物の構造によって解体費用に大きく差が生じます。堅牢な構造になるにつれて相場は高くなるため、古民家に多い木造は比較的安価といえるでしょう。

また平屋や2階建て、地下など、階数の違いによっても作業や手間に違いが出るため、費用に影響があることを考慮しておくとよいでしょう。

2:立地

住宅が密集している土地や、重機が入るスペースがない土地など、立地の条件によっても費用の増加に影響が出ます。

現場の近くに建物がある場合、主に振動によるヒビ割れなどの被害を与える可能性があるため、作業が難しくなり手間がかかります。また、重機をとめて作業することが困難な場合、余分に人件費がかかることが考えられます。
主に人件費によるものが多いといえるでしょう。

3:その建物の地域

都市部か地方か、建物の地域によっても解体費用は決まります。一般的に都市部のほうが土地や人件費が高いため、解体費用も高くなる傾向にあるといえます。

重機の保管費用や解体業者の家賃、工事に必要な備品の維持費なども関係します。また、解体の際に出る廃棄物の処理費用も地域によって大きく差があるため注意が必要です。

4:依頼する解体業者

依頼する解体業者によっても、費用はまちまちです。業者選びは慎重に行うべきといえるでしょう。簡素な見積もりではなく項目ごとにこまかな内訳を提示してくれるような信頼のおける業者を選ぶことが重要です。

あとになって余分な費用を請求されるなど後々のトラブルを防ぐためにも、時間に余裕がある場合は複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することをおすすめします。

家を解体して更地にするメリット・デメリット

家を解体して更地にするメリット・デメリットについて解説していきます。解体する費用について理解はしたものの、それなりのコストがかかることから迷う方も多いでしょう。

事前にメリットとデメリットを理解して比較することで、より計画に沿った選択がしやすくなります。ぜひ以下の解説を参考にしてみてください。

メリット

家を解体して更地にするメリットは、主に土地が売りやすくなることと、倒壊の危険を未然に防げることにあるでしょう。

買い手にとっては、更地にすることでスムーズに建築が始められるため、その土地を選びやすくなるといえます。古民家付きの場合は購入後に解体する必要があるため、買い手がつきにくく不利に働くことも考えられます。

古い民家の場合、建物の老巧化が進んでいるケースがあります。特に木造住宅は、シロアリによる被害や湿気による腐食が原因で、倒壊の危険を高める可能性があります。周囲への配慮や安全面という観点からすると、これだけでも解体するには大きなメリットといえます。

解体したい建物が空き家の場合は定期的な管理がいらなくなる分、手間や建物を維持するための費用がかからなくなります。将来的に見てもランニングコストを抑えられるという点で、メリットがあるといえるでしょう。

デメリット

家を解体して更地にするデメリットは、主に解体費用が発生することと、土地にかかる税金が高くなるというところにあります。

当然のことながら、建物を解体するにはコストがかかります。土地の売却前に解体する場合、その費用も全額持ち主の負担になります。

解体費用は原則として一括払いで元手が必要になるため、収支と照らし合わせて慎重に検討することが重要です。銀行によってはローンの取り扱いもありますが、条件もまちまちのため注意が必要です。

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解体費用の例

標準的な例として建物の構造別に解体費用の例を解説していきます。解体費用は主に建物の構造によって決まり、目安として坪単価が加わります。

アパートの場合は固有の事情によって特殊な費用が発生しますが、こちらも合わせて解説していきますので、ぜひ目安として参考にしてみてください。

1:木造建築の場合

木造建築の場合、解体費用はおよそ坪4~5万円が目安です。一般的な30坪の家の場合、100~150万円ほどになります。

木造建築とは主に建物の主要部分に木材を用いた住宅のことを指しますが、工法によって違いがあります。

在来工法や伝統工法といった、古くからある工法の場合は標準的な費用になりますが、ツーバイフォー工法といったツーバイフォー材を用いた構造は、頑強な造りであるため費用も割高になります。

現在解体されている古民家のほとんどは在来工法ですが、解体しようとしている木造建築の工法についても注意が必要です。

2:鉄骨造の場合

鉄骨造の場合、解体費用はおよそ坪6~7万円が目安です。一般的な30坪の家の場合、150~200万円ほどになります。

鉄骨造とは、柱や梁といった骨組みに鉄骨を用いて強度を高めた建物です。鉄骨は2種類に分類され、鋼材の厚みが6mm以上の重量鉄骨造と、6mm以下の軽量鉄骨造があります。

解体費用としては、軽量鉄骨と比べ重量鉄骨のほうが頑強なため割高になりますが、主に3階建て以下の住宅のほとんどは軽量鉄骨といってよいでしょう。

3:アパートの場合

アパートの場合、解体費用は構造種目によって異なり、木造はおよそ坪3~4万円、鉄骨造はおよそ坪3~6万円、RC造はおよそ4~10万円が目安です。

60坪のアパートの場合、木造は180~240万円ほどで、RC造は420~600万円ほどになります。さらに入居者を退去させる必要がある場合、加えて立ち退き料を支払うことが考えられます。こういった固有の事情があった場合も、解体費用に影響があるため注意が必要です。

4:RC造の場合

RC造の場合、解体費用はおよそ坪7~8万円が目安です。一般的な30坪の家の場合、180~300万円ほどになります。

RC造とは鉄筋によって補強されたコンクリートを骨組みに用いた建物のことで、鉄筋コンクリート造ともいいます。木造はもちろん、鉄骨よりもさらに頑強な造りであるため、解体費用も割高です。

さらに鉄骨造にもいえることですが、建物にアスベストが使われている場合は別途でアスベスト除去工事が発生します。解体費用も高額になるため、注意が必要になるでしょう。

古い民家を解体する場合はしっかりと吟味しよう

解体費用は様々な条件によって変わるため、古い民家を解体する場合はしっかりと吟味することが必要です。

何かと考慮すべき点が多くそれぞれによって事情も異なるため、判断に迷う方も多いでしょう。その場合、解体費用やメリット・デメリットを理解しておくことによって、より計画が立てやすくなります。

古い民家の場合は老朽化も懸念すべき点ではありますが、解体するべきなのかそうでないのか、場合によって後悔しないためにも計画的に進めることをおすすめします。

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