結局、マンションは何階に住むのが正解なの?各階のメリットとデメリットを詳細解説!

おうちのこと

マンションに住もうと希望したとき、真っ先に「何階がいいかな?」と考えるものですよね。景色を楽しみたいから高層階がいい、足音を気にしなくていいから1階がいい、とすぐに優先順位をつけられる方は迷わないかもしれませんが、思わぬデメリットがあることを懸念し、それぞれの階の特徴を知っておきたいという方もいるはずです。

今回はそんな方のために、マンションの階数ごとの特徴を、メリット・デメリットに分けて細かく解説していきます。住まい選びの参考にしていただければ幸いです。

住むのに「おすすめ」の階はあるのか

マンションで選ぶべきおすすめの階というのは、存在するのでしょうか。

結論からいうと、どんなものにもいえることではありますが、「結局は人による」といえます。住まいに求める優先順位が変われば、住みよい階も必然的に変わるからです。

では、どんな人がどんな階に向いているのか。ここでは「1階」「低層階」「中層階」「高層階」「最上階」に分けて、それぞれのメリット・デメリットをまず分析していきましょう。

ちなみにこの低層階・高層階というものの基準にも明確な定義はありませんが、一般的には建物全体の階数の30%未満の階を低層階と呼ぶことが多いようです。

そのため、今回は20階建てのマンションを想定し、低層階を2~6階、中層階を7~13階、高層階を14~19階と仮定して見ていきます。

1階の特徴

1階は特にメリットとデメリットが顕著に現れる階であり、それゆえ適している人とそうでない人、希望する人と拒否する人もはっきり分かれる階だといえます。

1階のメリット

家賃や購入費が安い

マンションは一般的に高層にいくほど価格が高くなる傾向にあり、1階は特に最安値になっていることが多いため、住宅費を抑えることを重要視する場合は大きなメリットとなります。

屋外にすぐ出られる

玄関を開けたらすぐに外に出られるという点は、想像以上に快適です。ゴミ出しや外出も気軽であり、階段の上り下りもないため特に高齢者にとっては負担がもっともないといえるでしょう。

エレベーターを使う必要もないので、朝のエレベーターの混み合う時間帯のストレスとも無縁であり、地震などの災害時にはすぐに屋外に避難できるとともに、停電でエレベーターが止まってしまってもまったく影響が出ません。

タワーマンションの、特に高層階のデメリットに挙げられる要素のひとつに「外出が億劫になり、引きこもりがちになりやすい」というものがあります。階段やエレベーターの使用の必要がないということは、思った以上に気楽なのです。帰宅時にしても、買い物の重い荷物を持って部屋まで移動するまでが長い、という負担もありません。

物件によっては専用庭がある

1階にしかないものに「専用庭」が挙げられます。もちろん物件によって有無はありますが、専用庭がある物件では1階の人気が高い傾向があります。まるで戸建のような感覚で庭を使えるのは、暮らしを豊かにしてくれそうですよね。

階下を気にしなくて済む

階下に住人がいないため、足音など生活音に関してはほかの階よりも神経質にならずに済む、という点は、特に小さな子どもがいる家庭では大きなメリットとなり得ます。実際、子育て世帯はこれを理由に1階を希望することも多いといわれています。

1階のデメリット

人の視線が気になる

マンションのつくりや間取りによっては、通行人などからの視線にさらされやすく、プライバシーの確保に難がある場合があります。1階は、道路と同じか少し高いくらいの位置にあるため仕方がありませんが、交通量や人通りの多い道路に面していたり、駐車場がすぐそばにあったりする物件では、何か対策が必要となるでしょう。

防犯面で不安がある

1階は空き巣に狙われやすいという弱点があります。特に塀が低いマンションでは、最大限の注意を払わなければなりません。

生活環境が周辺状況に左右される

立地によっては、1階は日当たりや通風が悪かったり、車の通行や歩行者の話し声などが騒音になったりする可能性もあり、生活環境が快適か不快になるかの差が大きく出ます。1階の物件を選ぶ際には、できるだけさまざまな時間帯や天候で内覧し、こうした要素も確認しておきたいところです。

水害に弱い

メリットの項で「災害時に避難しやすい」と述べましたが、水害だけは逆に弱点になってしまいます。大雨や津波での浸水にはもっとも弱いため、ハザードマップの確認は十分にしておく必要があるでしょう。

冬は寒い

階下に住人がいないため、暖房の熱が上がってくることがなく、冬は床から冷気を感じることがあります。地域によっては、床に布団を敷いて寝られないほどです。夏は涼しく過ごせる可能性がある反面、冬はほかの階に比べて段階を上げた防寒を考えなければならないでしょう。

虫が出ることが多い

1階は地面に近い分、虫が侵入する確率も2階以上よりずっと高くなります。アリやクモなどの地面を這う虫だけではなく、ハエやカなど飛ぶ虫も1階の高さなら容易に到達するため、窓や隙間から部屋に入ってきてしまうことが多いでしょう。

自然の多い立地だと、さらにバラエティに富んだ虫がベランダに止まっていることもあります。虫が苦手な方は、これだけでも1階を避ける理由になるかもしれません。

湿気が多くカビが生えやすい

1階は2階以上に比べて湿気が溜まりやすく、カビが生える恐れも大きくなります。

1階は、日当たりが良くない可能性が高い・地面に近いためそこからの湿気の影響を受けやすい・防犯上あまり長い時間窓を開けっぱなしにして換気することができない、といったことが理由として挙げられます。

上階からの落下物が発生する

1階のベランダや専用庭には、上からの階から降ってきたゴミや洗濯バサミ、洗濯物などが落ちていることがあります

故意ではないにしろ、こうしたものがあるということもデメリットといえるかもしれません。

低層階の特徴

低層階は、1階のメリットとデメリットの一部を持ち、そのデメリットもある程度は補える要素があるという特徴を持ちます。

低層階のメリット

屋外にすぐ出られる・家賃が安い

1階ほどではないにしても、外に出やすく、エレベーターの混雑や停止の影響を受けづらいことは、低層階でも大きなメリットとなります。住居費も、やはり1階ほどではないにせよ安く抑えることが可能です。

1階よりは快適な環境を保ちやすい

1階と違って上下階両方に部屋があり住人がいるため、冬でも部屋を保温することができます。立地にもよりますが、日当たりや通風も1階よりはよいというところが多く、快適さを保つことが可能です。

低層階のデメリット

人の視線が気になる・生活環境が周辺状況に左右される

1階と同様のデメリットが、立地によっては低層階でも考えられます。

たとえば、1階ほどではないにしても、低層階もやはり外からの視線が気になります。通行人の視線はそれほどではありませんが、隣接した住宅やビルなどの、目線の高さ以上にある階からはよく見えてしまうからです。

日当たりや通風についても、1階とさほど変わらず恵まれていない物件もあるでしょう。防犯面や虫の侵入に関しても同様です。

足音に配慮する必要がある

1階以外のすべての階でいえることですが、階下に住人がいるため、生活音、特に足音や家具を引く音、床に物を置く音などに配慮する必要があります。床の防音性によっては住人同士でトラブルになる恐れもあるので、十分な注意を払わなければなりません。

中層階の特徴

低層階のデメリットはだいぶやわらぎ、高層階のメリットの一部を持つのが中層階です。よくいえば万能で平均的であり、悪くいえば突出したメリットがない階層ともとらえられるでしょう。

中層階のメリット

防犯面で安心

6階以上になると、防犯面でようやく安心できるようになるでしょう。下からのぼるにしても、屋上からおりるにしても、もっとも狙われにくい階といえます。

生活環境が快適

上下階に住戸があること、日当たりや通風もよいことから、室温を一定に保ちやすく快適な生活を送れるといえます。

もちろん周辺に高い建物があれば、中層階でも日当たりや通風に難がある場合もありますが、低層階よりは期待ができるはずです。

虫に悩まされることがほとんどない

中層階まで来ると、地面を這う虫も宙を飛ぶ虫も、ほぼ住戸まで到達することはできません。

エレベーターに侵入して上階までたどりつくというケースもないわけではありませんが、ごくまれであるため、気にならないレベルといえるでしょう。

中層階のデメリット

実は、中層階にはほとんどデメリットと呼べるものが見当たりません。低層階のメリットを持ち、デメリットを補えるという点で、住みづらさを感じるポイントがほとんどないためです。

逆にいえば、前述したように、抜群に恩恵のある目立ったメリットがないという点をデメリットと表現することもできますが、それもすべてにバランスが取れていて、万人向けといってもいいかもしれませんね。

高層階の特徴

高層階は、最上階のすぐ下あたりになるため、低層階のデメリットはほとんど見当たりません。しかし、今度は高層階ならではのデメリットが新たに発生してきます。

高層階のメリット

眺望が良い

10階以上ともなると、目線が遮られるような高さの建物がぐっと減るため、周辺環境によっては眺望が抜群に良くなります。開放感は格別でしょう。

戸建ではなくマンションを選ぶ理由に「眺望の良さ」の優先順位が高いのであれば、高層階一択になり得るといっても過言ではありません。

生活環境が良い

遮るものがほとんどないため、日当たりや風通しも中層階以下より格段に良くなります。外の視線も気にならず、また道路から遠くなるので車の通行音や人の話し声もほとんど気にならなくなり、静かな環境になりやすいともいえます。

防犯性が高い

窓やベランダから侵入される恐れが、高層階にいくにつれどんどん少なくなります。屋上から降りてくる、という侵入方法もあるにはありますが、タワーマンションなど元々の高さがあるようなマンションではなかなかそれもできないため、低層階に比べれば防犯性は格段に高くなるといえます。

高層階のデメリット

日当たりと風通しが良すぎる

日当たりがよいのはメリットでも ある一方で、よすぎて室温が暑くなりやすい、というデメリットにもつながります。

加えて風通しも、よすぎることで強風になりがちであり、洗濯物を外に干せないという弱点として現れます。マンションによっては、洗濯物が風で飛ばされることによる事故を防ぐため、あらかじめルールとして外干しを禁止しているところもあるほどです。

エレベーターの混雑と停止の危険

高層階になると、普段ののぼりおりはほぼエレベーターに頼る生活になります。そのため、朝の通勤時は満員電車ならぬ満員エレベーターに悩まされます。毎日のこととなると、容易にストレスの原因ともなり得るでしょう。

エレベーターに乗っている時間が長いほど、ゴミ出しなどのちょっとの時間でも下までおりることが億劫になりがちです。

また、災害時に万が一停電が起きてエレベーターが使えなくなってしまうと、高層であればあるほど階段でののぼりおりが非常に苦痛になります。避難をする際にも不安が大きいことでしょう。

地震の際揺れが大きい

地震の揺れは、高い位置であるほど大きくなります。地震自体は収まっても、その後建物はまだ揺れ続けることがあり、高層階ではその時間も長くなります。

地震の揺れの大きさと時間の長さが恐怖で、高いところに住んでいられずに引越しを決意する事例もあるほどです。

最上階の特徴

マンションの最上階は、物件によってはそこだけが別階とは間取りが異なっていて、通常はひとつのフロアに数軒入っているのに最上階だけは一軒のみ、ということもあり、同じ高層階でも最上階にしかない利点というものも、いくつか存在します。もちろん、高層階のメリットをすべて併せ持つという特徴もあります。

最上階のメリット

もっとも静かな環境になりやすい

高層階同様、車の音や通行人の話し声はほぼ届かず、さらに上階に住人もいないため、上からの生活音にも悩まされず、全階中もっとも静かな生活環境を得られやすい、というメリットがあります。

眺望・日当たり・通風の良さ・防犯性の高さ

これらの点も、マンションの全階のなかでもっとも恵まれているのが最上階です。

ステータス感が得られる

自分はこのマンションの最上階に住んでいる、自分より上の階に人が住んでいない、という点からステータス感を得られる、という人は一定数いるものです。特に前述したように、最上階に存在するのは自分の住戸のみであり、ほかの階と違って抜群に広い間取りである、ということで「ぜひ最上階に住みたい」と思う人にとっては、そのステータス感こそが最上階の最大のメリットといえるでしょう。

資産価値が下がりづらい

長期間住まずに売却することを考えると、最上階は人気があり元の価格も高いことから、資産価値が下がりにくいというメリットもあります。

最上階のデメリット

高層階のデメリットすべて

エレベーターが混雑する・災害に弱い・風が強すぎて洗濯物が外に干せない、などの高層階のデメリットは、当然ながら最上階にも当てはまります。

室温がかなり高くなりがち

上階に住戸がないため、屋上に直射日光が当たった熱がそのまま天井を通して伝わってきて、意外にも室温が上がりやすいというデメリットがあります。

風通しはもちろんよいのですが、やはりよすぎるため、室温を下げようと窓を開けても風が強くて難儀することは多いでしょう。

したがって、エアコンの稼働時間が長くなってしまう可能性が考えられます。最上階を選ぶ際には、特に天井の断熱性もしっかり確認が必要です。

価格が高い

マンションの家賃や購入価格は、上階にいくほど高くなると前述しましたが、最上階ともなると桁が変わることさえあります。資産に余裕がなければ、なかなか住めないというのもデメリットでしょう。

ただし、こちらも前述した通り、価格が高くてもその分資産価値が下がりにくいという一面もあります。購入金額と売却金額にさほど差が出ない、もしくは逆に上がる可能性もある、というメリットに転じる要素でもあります。

まとめ

これは盲点だった!という特徴も多かったのではないでしょうか。

住んでみないとわからない、という点ももちろんありますが、一般的なメリット・デメリットはほぼ網羅しました。この情報に自分の「住まいに求める要素の優先順位」を加味し、もっとも自分に合った階を選んでみてください。

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