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解体業者を決定する前にすることとは?
解体工事は主に解体業者が行う工事を指します。解体業者には様々な業者があり法律を遵守していない業者も少なからず存在するため、業者を選ぶ際のポイントや探し方に注意しないと後々のトラブルになってしまう可能性も高くなってしまいます。
法令を遵守せずに高額の料金を請求する業者もあります。解体工事の探し方とポイントをおさえて信頼できる業者を選びましょう。
解体業者を選ぶ際は複数の業者に見積りを依頼し、書類の見落としがないよう注意しましょう。価格だけを決め手にせず、信頼や安心感を重視することも大切です。
解体業者を選ぶ際の注意点10個
解体業者を選ぶ際の探し方やポイントにはどのような注意点があるのか見ていきましょう。解体工事というのは金額の大きい工事になるため、負担も大きくより良い業者を選びたいと思う工事の一つです。
解体業者を選ぶ際の注意点を下記に10個解説いたします。業者を選ぶ際の参考にしましょう。
- 連絡はつきやすいのか確認する
- 詳しい内容の見積もりを出してくれるのか確認する
- 料金は安すぎないのか確認する
- 許認可を受けているのか確認する
- 契約書の発行はあるのか確認する
- 近隣への挨拶の有無の確認をする
- 粉塵と騒音や振動への対策の確認をする
- 廃棄物についての確認をする
- 許可申請や各種届出に関する確認をする
- 保険へ加入しているのか確認する
1:連絡はつきやすいのか確認する
連絡がスムーズに取れるかどうかは、信頼できる解体業者を選ぶ大きなポイントになります。連絡が付きにくい業者は常に対応に追われていることが多く、計画性がない場合が多いです。
対応に追われ計画性がない業者は、見積りの回答期限を守らない場合も多く、期限を守らない業者は施工時の対応も遅くなります。会社の電話を転送に設定している、連絡方法を複数確認するなどの対応を行っている業者もより良い業者を選ぶ際のポイントになります。
2:詳しい内容の見積もりを出してくれるのか確認する
解体業者に見積依頼を行う際には、材料やその単価・数量・金額をしっかりと明記してくれるかどうかを予め確認しましょう。契約する際に見積書や契約書の内容として内訳や追加料金が明記してあるかどうかも業者を選ぶ際のポイントになります。
解体工事を工事一式として表示する業者も少なくありません。一式として明記する会社は、建設リサイクル法で定められている分別解体を行っていない場合も多いため注意が必要です。明細の質問に対して、誠意のある対応を行わない業者も避けましょう。
見積書の注意点としては、項目や施工範囲・数量・単価がわかりやすく記載されているかどうかが重要になります。足場や養生などの仮設工事費、重機を現場まで移動する運搬費などが入っているかもポイントになります。
3:料金は安すぎないのか確認する
解体業者に見積りを依頼し、出てきた金額か安い解体業者が必ずしもいいとは限りません。インターネットや他の業者との見積書の内容を比べ、坪単価が地域の相場と比較して安い解体業者は、後々高額な追加料金を請求したり、廃棄物処理がずさんだったりする可能性があります。
解体工事費用には廃棄物処理費や人件費も含まれています。相場から極端に安い解体業者は注意が必要だと言えます。
4:許認可を受けているのか確認する
解体業者に見積を依頼する際に、その業者が解体工事業の許認可を受けているかを確認しましょう。インターネットで検索が可能です。許認可を受けているか確認することで、信頼性の高い業者を見極めることができます。
許認可を受けているかどうかはインターネットのホームページや担当者の名刺に記載された情報で確認することができますし、可能であれば依頼する解体業者から許可証のコピーを貰い、該当の自治体で情報の照会を行うこともできます。
5:契約書の発行はあるのか確認する
解体業者の選び方として、見積書の発行だけでなく、契約書や領収書の発行ができるかどうかの確認も解体業者を選ぶ際のポイントになります。契約書の発行を断る業者は廃棄物処理の法令を遵守していない可能性も高いため、その他の規定も軽んじる傾向が見られます。
また契約書の内容も必ずチェックするようにしましょう。注意点は施工内容や契約金額、工期及び支払期限、工事完了基準などです。
施工業者の会社名と所在地、発注者は必須項目となりますので必ず確認するようにしましょう。見積書の内容や金額に相違がないか、発行日の記載漏れがないかどうかも注意しましょう。
6:近隣への挨拶の有無の確認をする
解体工事は騒音や振動、粉塵の発生や車両を駐車することにより隣接した道路の利用を伴うため、少なからず近隣住民に迷惑をかけることになります。
工事を行う前の挨拶は必須ではないため、事前の近隣への挨拶の有無について工事依頼前に業者に必ず確認するようにしましょう。トラブルをなるべく防ぐために事前に近隣への挨拶を行うかどうかは非常に重要なポイントになります。
7:粉塵と騒音や振動への対策の確認をする
解体工事は重機を使用して壁や屋根を取り壊し基礎の掘り起こしも行うため、近隣への影響として粉塵や騒音や振動は自ずとして発生してしまいます。これらの近隣への影響に対して会社としてどのような対策を行っているのか、事前に確認を行うことは非常に重要です。
養生などを行って粉塵の飛散対策を行うなどの対策を行っているか、事前に必ず確認するようにしましょう。
8:廃棄物についての確認をする
解体工事の際は室内に多くの残置物が残っている場合もあり、解体工事により産業廃棄物が発生する可能性もあります。自分で処理できるものは自分で処理を行ったり解体業者に頼んだりするよりも自治体に処理を依頼した方が費用としても安く済む場合が多いです。
大きな家具など自分で処理することが難しい場合は、解体業者に頼むこともできます。不用品の処理も含めた見積をしてくれる場合もあるので、廃棄物としてごみ処理が可能か、費用はどの程度になるか確認することも必要です。
9:許可申請や各種届出に関する確認をする
解体業者に見積を依頼する前に、その業者が解体工事業の許可と施工に関する届出を行っているかを必ず確認しましょう。許可や保険に加入をしているかどうか確認することで、その業者の信頼性についても確認することができます。
解体工事業の許可を保有しているかどうかは、業者のホームページや担当者の名刺から確認できます。許可証のコピーを貰い、対象の自治体に情報の照会を依頼することも可能です。
10:保険へ加入しているのか確認する
解体工事では工事中にトラブルが発生する可能性があります。隣接する家屋に傷をつけしまうなどのトラブルが発生した場合に備えて、事前に損害賠償保険等に加入しているかどうかを確認しておきましょう。
保険に加入していることは、トラブルの際に十分な補償ができる業者であることの根拠になります。
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家の解体工事にかかる主な費用
家の解体工事の相場は、木造か鉄骨造かまたはRC造かの構造によって大きく異なります。立地や築年数、近隣の他の家屋との距離によっても相場は変わってきます。
解体工事の主な費用としては、家屋内の残置物処分費用やブロック塀解体費用、庭木の撤去費用とそれらの廃材処理費用と更地にするための整地費用が含まれます。
家の解体工事前に必要な書類
解体工事を行う際には、その広さや構造に応じた届出が事前に必要になります。届出は約6種類あり各自治体の窓口に提出を行う必要があります。法律によって事前の届出までの締切が決まっている場合があります。
解体工事を行う際に、最低限必要な届出は下記の6種類です。これらの届出は、届出ごとに提出期限や提出先が異なります。解体業者や第三者に委任するなどして、期限までに必ず行うようにしましょう。
1.アスベスト除去の届出
2.ライフラインの停止
3.建設リサイクル法に関する届出
4.道路の使用許可申請
5.建築物除去届
6.建物滅失登記申請
家の解体後の建物滅失登記に必要な書類
解体工事が完了した後に、建物がなくなったことを証明するために建物滅失登記申請を法務局に届け出る必要があります。建物滅失登記は土地家屋調査士に代行を頼むこともできますが、簡単な書類なので自分で手続きをすることもできます。
滅失登記をしないと建物の建替ができなかったり、解体しているのに固定資産税が発生したりといった問題が起こる可能性があります。
建物滅失登記申請に必要な書類は「建物の登記簿謄本」「登記事項証明書」「印鑑証明書」になるため、法務局に依頼し、解体業者からも必ず書類を貰うようにしましょう。
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解体工事で起こりがちな5つのトラブル
解体工事は重機や人出が必要であり粉塵や振動、騒音の問題も発生しやすいためトラブルが起こりやすい工事です。しかし予め対策を取っていると防ぐことのできるトラブルもあります。トラブルの事例と対処法を知ることで影響を最小限にとどめられる場合もあります。
解体工事で起こりがちな5つのトラブルと対処法について解説していきます。
- 工事範囲の認識のずれ
- 工事の始まりの遅れ
- 足場が隣の家の土地に入る
- 工事終了後の清掃が不十分
- 振動による近隣からの苦情
1:工事範囲の認識のずれ
解体工事では解体業者の担当者に工事範囲を伝えておいても、現場の作業員までしっかり伝わらない場合があります。現場の作業員の中にはアルバイトや日雇いの作業員なども含まれてしまうため、コミュニケーションが取り辛いことも原因になります。
解体工事の範囲外に残っていた木が切られてしまう、屋外の物置は残す予定が解体されてしまったなどのトラブルが起こらないように解体業者への事前の要望伝達を入念に行い、現場の作業員とのコミュニケーションを大事にしている業者を選ぶことが大切です。
2:工事の始まりの遅れ
解体業者には様々な規模の業者があります。1人で行っているような個人事業主の業者から数十名の社員のいる大規模な業者まで様々な業者があります。小規模の業者の場合は、一度に複数の現場を担当するのは難しい場合もあります。
様々な理由で前の現場の工事が長引き、工事開始が遅れるというトラブルが発生することもあります。ある程度規模の大きな業者に依頼するか、工事時期を遅らせることはできないということを事前に業者にしっかりと説明しておきましょう。
3:足場が隣の家の土地に入る
解体工事を行う際には、隣の建物に傷を付けるなどの粉塵や破片の発生を防ぐことが大きな注意点となります。足場を組み養生シートを張り工事に入ります。敷地いっぱいに建物が建てられている場合、足場が隣の家の敷地に入ってしまう可能性があります。
予め近隣への断りが必要になりとてもデリケートな対応になるため、対応を誤ると隣家との関係が悪化する可能性もあります。解体業者から隣の住人に足場の許可を必ず得てもらうことと、工事中も細心の注意を払ってもらうことが大切です。
4:工事終了後の清掃が不十分
解体工事の際に発生したコンクリートガラや木くず、ガラ袋などの廃棄物が片付けられていなかったり、土や細かいゴミが道路に散乱し隣家の敷地に影響を及ぼしたりと、解体工事後の工事完了後の片付けや清掃が不十分だと、近隣トラブルの原因になることが多いです。
清掃までしっかりと行い工事完了とする解体業者が多い中、十分な清掃や片付けを行わずに工事完了としてしまう業者もいます。自分で工事の完了に立ち会い、必要に応じて片付けの確認をするなどの対応もトラブルを回避するために必要となります。
5:振動による近隣からの苦情
解体工事は重機を使用することもあり、工事中にどうしても大きな振動が生じてしまう工事です。隣家に振動を与える可能性も大きく、隣家の外壁にひびが入ってしまうなどのトラブルが発生する場合もあります。
解体業者によっては事前に隣家の家屋調査を行うなど、振動の少ない解体方法を提案してくれますのでよりトラブルが起こらないように注意してくれる業者を選びましょう。
解体業者の選び方を知ってトラブルを防ごう
解体工事を行う業者には様々な業者があり注意点も数多くあります。解体工事で起こり得るトラブルについて予め知っておき、対策を講じてくれる信頼できる業者を選びましょう。疑問や不安なことがあればその都度業者に確認して、対応を行ってもらうことが大切です。
トラブルをなるべく避けスムーズに工事を行うために、前述した内容をポイントに誠心誠意工事を行ってくれる解体業者を選びましょう。
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