▼この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます。

アスベストとは?

アスベストは石綿(イシワタ)とも呼ばれており、主に天然にできた鉱物繊維のことを指します。あらゆるところで使用されてきた石綿の用途は3,000種類以上とも言われていますが、大半は建材として利用されていました。
アスベストは飛び散ること、吸い込むことが人体へ有害であることが認められており、現在では法律などで健康被害の予防や飛散防止等が図られ使用禁止になっています。
アスベストによる健康被害の実態はさまざまで、中でも肺がんや悪性中皮種の発生率が高いと言われています。
▼この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます。

2006年以前の建物に使用されている可能性が高い
アスベストは1970年代から1990年代にかけて日本に大量輸入されました。今後は老朽化した建物に伴い、解体工事などが増加するとも言われています。
石綿(アスベスト)および石綿製品は、2006年(平成18年)9月1日より製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されました。
これまで石綿は品種や使用料により段階的に禁止令が出ていたものの、この年に石綿を0.1重量パーセントを超えて含有する製品は全面禁止の対象となったのです。
専門の業者に事前調査を依頼する義務がある
アスベストとは一体どのようなもので、どのような経緯でいつ頃から使われなくなったのか、よく確認しておきましょう。
現在では国がアスベスト解体工事などの規制と強化をしているため、アスベスト含有建材を含む恐れのある場合は、専門の業者に事前調査を依頼する義務があります。
アスベストが建物内に含まれているかどうかは素人では判断できないため、専門の業者に必ず依頼しましょう。
4つの分類別アスベストの解体費用の相場

アスベストは人体に有害であると認められていて、十分な注意が必要なものです。そのアスベストが含まれる恐れのある建物の解体において、費用はどれくらいかかるのでしょうか。
アスベストの解体業者は決められた講習が義務であり、解体の際にどうしても飛散してしまうため、特殊な方法でしか取り除けません。また、解体工事そのものを行うことはできません。
ここからはアスベスト解体工事費用の相場と、アスベストの分類別費用について紹介します。
1:天井や柱や梁に使用されていたとき
アスベストによる解体工事は、解体作業の飛散性からとても慎重に工事を行わなければなりません。しかもアスベストの発じん性により解体工事のレベルが3段階に分類されます。よってその分類されたレベルに見合った工事により費用も異なっているのです。
はじめにレベル1と言われる解体工事から費用相場を紹介します。
天井や梁などにアスベストが使用されていた場合、300㎡あたり2.0万円~8.5万円/㎡程度です。
出典: アスベスト含有吹付け材の除去費用は、目安として、いくら位かかりますか。|国土交通省
2:内壁や配管に使用されていたとき
この場合もアスベストが含まれていることが多くあり、解体工事はアスベスト濃度や飛散性の危険性の高さから解体工事自体も困難となっています。
レベル2と言われる解体工事の費用相場を紹介します。
内壁や配管などにアスベストが使用されていた場合、300㎡~1,000㎡あたり1.5万円~4.5万円/㎡程度です。
出典: アスベスト含有吹付け材の除去費用は、目安として、いくら位かかりますか。|国土交通省
3:屋根材に使用されていたとき
屋根材といった建材にもアスベストが使用されていることがあるため、注意が必要です。レベル3に相当する解体工事となり、厳重な工事体制が求められます。レベル3とも言われる解体工事費用を紹介します。
屋根材にアスベストを使用していた場合は20万円程度(30坪二階建ての場合)です。
4:外壁に使用されていたとき
外壁材に使用されていた場合の費用相場は30万円~40万円(30坪二階建ての場合)程度です。
このように解体工事の分類や規模などにより費用相場は大きく異なります。アスベスト解体工事を依頼する際は、アスベストを正しく取り扱う優良業者を見極めることが大切です。
アスベストの解体費用を安くするコツ

アスベストはその発じん性によって分類されます。発じん性とは、粉じんの発生のしやすさを指しており、飛散性と同様の意味です。
アスベストの場合は飛散リスクが高いものほど、近隣への影響を及ぼしやすく危険性が高いとされていて、レベルは1~3まで定められています。このうちレベル1に該当するアスベスト解体工事には、地方公共団体から補助金や助成金が支給される場合があります。
アスベストによる助成金についての詳細は、近くの地方公共団体へ確認しましょう。
▼この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます。

アスベストの解体工法種類3つ

アスベスト除去処理にはリムーバル工法、カバーリング工法、エンカプスレーション工法の3つの工法があります。各々の処理に従い確実にアスベストの除去が行われますが、まず3つの工法の具体的な処理の仕方について紹介します。
1:リムーバル工法
リムーバル工法は、除去工法とも呼ばれていて、既存の吹付けアスベスト等の層を下地から取り除く工法です。処理後の使用者・利用者等の接触に対して配慮しなくて良い点などが挙げられます。
2:カバーリング工法
囲い込み工法とも呼ばれていて、大気へのアスベスト粉じんやアスベストが飛散しないように厳重に行われます。なおかつ建物が損傷しないように注意を払いながら、アスベスト粉じんの飛散防止を図る方法です。
この工法を用いた場合、建物の改修や解体の際にアスベスト除去工事を行う必要があります。
3:エンカプスレーション工法
封じ込め工法とも呼ばれていて、大気へのアスベスト粉じんの飛散防止を厳重に行い、アスベスト材を凝固させたりして、周囲に飛散しないように図る方法です。
この工法を用いた場合、建物の改修や解体の際にアスベスト除去工事を行う必要があります。
アスベストの解体費用の相場を知っておこう
建物を解体する前にアスベスト除去工事をすることになった場合、注意すべきことがいくつかあります。解体工事の前にアスベストが含まれていないかは事前に必ず調査する義務があり、法律でもきちんと決められています。
特に2006年以前に建てられた建物は鉄骨、木造問わずアスベストが含まれている可能性があるため、注意が必要です。
アスベストの調査は3万円ほどで行うことができます。解体を検討している建物の建設時期があいまいな場合は、専門業者などに一度確認してみましょう。
ある程度の解体費用などの相場を知っておくことで、優良な業者に依頼ができ、解体工事の失敗を避けられることでしょう。
出典:Q1 アスベストとは何ですか。どのような種類がありますか。|国土交通省
▼この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます。
